おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
昨日(6月28日)は、 一般社団法人 東京都中小企業診断士協会 から家に感謝状が届いていました。
私が中小企業診断士として1972年から46年間も会員としてこの組織に所属していて、70歳になったことに対する感謝状のようです。
46年というのは、周囲にもなかなかいない年数です。
会費も1年間で5万円ですので、230万円もの額の貢ぎ方になります。
中小企業診断士の仲間からは、いろいろと啓発されることがあり、その中の1つとして「1月1日の新聞は5紙読みなさい」と教えられ、ここ10年以上実践しています。
その年の重大トピックスが見えてくるし、新聞社によって同じ事実でも論評の仕方がまるで違うのがわかります。
平常も私は自宅と会社の両方で計3紙を購読していて、時にはインターネットで新聞、週刊誌のONLINE記事のお世話になっています。
私の情報に対する強いスタンスは、物事をヨコとタテの両側面で見ることの必要性です。
・ヨコで見るということは、同じ事実をA紙とB紙とでは、どのように違う報道をしているか?
・タテで見るということは、同じ事実をA紙は、以前との比較でどのように報道を変えているか?
です。
具体例として、昨日の新聞に文部科学省の昨年春の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の分析結果が「子どもの学力と、親の収入格差を克服する本・新聞や生活習慣」として発表されていました。
日経ONLINEでは 子供の学力、本・新聞や生活習慣で親の収入差を克服も (社会2018/6/27 13:34)として次のように書かれていました。
日ごろから本や新聞に親しんだり、規則正しい生活を促したりしている家庭の子供は、親の収入や学歴が高くなくても好成績の傾向があることがわかった。
家庭環境による子供の学力格差が指摘されるなか、取り組み次第で不利を克服できる可能性があるという。
最も低い階層でも学力が全体の上位25%に入った子供の家庭で、「小さいころ絵本の読み聞かせをした」「本や新聞を読むように勧めている」「毎日朝食を食べさせている」「計画的に勉強するよう促している」などの質問に「当てはまる」と回答した割合は、学力が上位でない家庭よりも5.8~12.0ポイント高かった。
朝日新聞デジタルでは「子どもを大学へ」親の期待にも収入・学歴が影響 (6/27(水) 19:38配信) として、次のようです。
保護者の収入が多く学歴が高い家庭ほど、子どもは成績が良く、大学進学にかかる期待も高い――。
昨春の全国学力調査を受けた小6と中3の保護者を対象にした調査で、そんな傾向がわかった。
文部科学省が27日に調査結果を発表した。
子どもに大学進学を期待するのは収入や学歴が高い層では8割に上るが、低い層は3割にとどまっている。
ただし、逆境でも好成績の子どもたち その保護者が心がけたこと(2018年6月27日19時38分)の部分では、下のいくつかの項目に少し触れられていますが、親の収入や学歴に関係なく、生活の習慣や親の意識が子供の学力が高い家庭の特徴が次のとおりであることがあまりしっかりと書かれていませんでした。
●「毎朝朝食を食べさせている」
●「本や新聞を読むように勧めている」
●「小さい頃絵本の読み聞かせをした」
●「計画的に勉強するよう促している」
●「PTA活動や保護者会などによく参加する」
まったく同じ5つのポイントは、産経新聞にも日本経済新聞同様一覧表にして書かれていました。
こう捉えると、次の2つのことが印象として残る書き方をしているのではないでしょうか?
・日経、産経のヘッドは、日ごろから本や新聞に親しんだり、規則正しい生活を促したりしている家庭の子供は、親の収入や学歴が高くなくても好成績の傾向があることがわかった です。
家庭環境による子供の学力格差が指摘される ことも書いています。
・朝日のヘッドは、保護者の収入が多く学歴が高い家庭ほど、子どもは成績が良く、大学進学にかかる期待も高い―― です。
子どもの学力と、親の収入格差を克服する本・新聞や生活習慣のことは少ししか書いてありません。
もう1つのタテの読み方として2014年の調査結果を日経の記事で調べてみました。
年収高いほど子は好成績 文科省、全国学力テスト結果分析(日本経済新聞-2014/03/28 21:43)
文部科学省は28日、昨年春に実施した全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果を分析した結果、親の年収や学歴が高いほど、子供の学力が高い傾向があったと発表した。家庭での読書量や親との会話が多い子供の正答率が高いことも判明した。
と同時に、
また、幼少期に本の読み聞かせをしてもらった▽家庭で本や新聞を読む習慣がある▽勉強や成績について親と話す――ことが学力向上につながることも判明。
とも書いてありました。
特定の新聞の情報をそのまま鵜呑みにするのではなく、ヨコ(他紙)とタテ(同じ新聞社の以前の記事)で読み比べてみると、情報の豊かさに違いが出ると思うのですが、いかがですか?
(クリックして勇気づけを)
<お目休めコーナー>6月の花(28)