アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリング、コンサルティングを行っています。
アドラー心理学による勇気づけ一筋40年 「勇気の伝道師」   ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ



おはようございます。ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

一昨日(8月29日)も昨日(8月30日)も暑い中よく歩いた私です。

一昨日は、千葉県の市原市にある都立の学校に3時間研修に行き、バス停から学校までひたすら歩きました。

昨日は、大阪市内の客先3件を暑い中訪問しました。
汗がびっしょりになりました。

大阪では1件目に訪れた企業がある新梅田シティー(大阪駅近く)に、なんとお化け屋敷(指きりの家)があるのには驚きでした。

早めに切り上げて今日・明日研修を行う会場でもあるセミナーハウス「クロス・ウェーブ梅田」(大阪市北区神山町1丁目)に15:00に入りました。

私の印象では、大阪には東京に比べて公園が少ないと思っていたのですが、そうでもありません。


(クロス・ウェーブ梅田の近くの扇町公園)

話を戻すと、一昨日は、市原市にある都立の学校にいこうとして姉ヶ崎駅からバスで行き、それから15分近く丘の上まで歩かなければならないのですが、地図がよくわからなくて、学校に電話しました。

「すぐお迎えに上がります」の言葉に安堵して、汗を拭き拭き、冷房の利いた自動車が来ることを想像して待つこと5分。

電話に出た事務担当の方がやってきました。

なんと電動自転車で。

「なーんだ」とも言えず、私はその方についてひたすら歩きました。
午後1時過ぎの一番暑い時間です。

タクシーで来れば、とも後悔しましたが、泣き言を言わずひたすら全速力で歩いた私でした。

元気です。40歳代前半のころよりも体が軽く元気です。

日ごろのトレーニングの成果を実感した千葉と大阪での暑い日に歩いた体験でした。

<お目休めコーナー> カミさん撮影の日光東照宮(2)

人気ブログランキングへ
(クリックしてね)



コメント ( 2 ) | Trackback ( )




おはようございます。ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

今朝は7:00の新幹線に乗って大阪に出張するので、早めの更新です。

さて、「夫婦の愛のかたち」シリーズの7回目です。

西武、ダイエー、巨人、横浜4球団(西武には2回所属)での29年間の通算成績が224勝142敗の工藤公康さん、現在は野球解説者としてわかりやすい解説をしてくれています。

この工藤公康さん、西武時代の成績は次のとおりでした。

1986年 11勝5敗

1987年 15勝4敗

と好成績で、日本シリーズでのMVPを2度獲得。

この当時の自らを「てんぐ」と称する工藤さんは、ネオン街に繰り出し、ボトル1本以上を空けての朝帰りはざら。練習で汗をかきアルコールを抜く日々でした。

こんな生活がたたって1988年は10勝10敗だったものの、1989年は4勝8敗に終わりました。
肝臓の痛みがひどく、医者からは「このままだと死ぬよ」とまで言われました。

工藤さんは、「本当に選手生命が終わってしまう」との危機感を抱き、ビール、ブランディーなどの家中の酒を捨てて家にこもったものの、体調はすぐに戻りませんでした。

そんな工藤さんが雅子さんと結婚しました。1990年のことでした。

「来年ダメならクビになるだろう。田舎で畑でも耕しながら、子どもたちに野球を教えるようになるかもしれない」

プロポーズで確かにそう伝えた工藤さんに、雅子さんは答えました。

「いいわよ。野球選手の工藤公康と結婚するんじゃないから」

そして

「もし野球をやめることになっても、今、やれるだけの事を2人でやってみない?」

と提案しました。

雅子さんは夫の飲み友だちの誘惑を絶ち、肝臓に良いとされる食材を含め食事を一から見直してくれました。

工藤さんは、スポーツ医学に基づいた指導を受け、1991年には、16勝3敗と復活を果たします。

工藤さんは、日本経済新聞の8月27日の「スポートピア」を次の言葉で結んでいます。

「若いころのどん底がなかったら、弱い自分を正面から向き合えただろうか。

妻と子どもたちがいなければ、これほど長くプレーできなかったと断言できる。

29年間のプロ野球人生は悩みと苦しみの連続だったが、私にはそれが『財産』だ。

今でも学び、知り、行動することの大切さは忘れていない」


工藤公康さんの栄光の陰に妻の愛があり、それが工藤さんの長寿選手生命の源になったことを知り、感銘を受けました。

◆今までに「夫婦の愛のかたち」シリーズを次のとおり書いています。

6月28日付けブログ 夫婦の愛のかたち(1):愛の定義(1)

6月30日付けブログ 夫婦の愛のかたち(2):愛の定義(2)

7月1日付けブログ  夫婦の愛のかたち(3):協力する夫婦

7月3日付けブログ  夫婦の愛のかたち(4):愛の定義(3)

7月8日付けブログ  夫婦の愛のかたち(5): 中間的なまとめ

8月25日付けブログ 夫婦の愛のかたち(5): 愛妻を喪った人からの手紙


<お目休めコーナー> カミさん撮影の日光東照宮(1)

 

人気ブログランキングへ
(クリックしてね)



コメント ( 2 ) | Trackback ( )




おはようございます。ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

humanITy

「人・プロセス・テクノロジーでIT文化を変える
アエルプランニングは、新たなITサービスを築きます」

という理念の 株式会社 アエルプランニング の代表取締役の甲田展子(こうだのぶこ)さんが同社カウンセラーの寿真由美さん(産業カウンセラー、キャリアコンサルタント、ヒューマン・ギルド プレミアム会員)と共にヒューマン・ギルドにいらっしゃいました。


(左が甲田さん、右が寿さん)

私が9月21日(金)「アドラー心理学の勇気づけとは」の講師を担当する キャリアマインド研究会 のみならず代表者同士(会社対会社)の今後の関係を模索する話し合いができました。

私が甲田さんから学んだことは次の3つの「力」です。

1.着想力

2.直言力

3.行動力


甲田さんはまず、IT(情報技術)の専門家らしく情報に精通するばかりでなく、ITとHumanity(人)を結び付けようと着想されました。

ITの専門家の甲田さんに私のブログやヒューマン・ギルドのホームページの改善すべき点をお訊ねすると、4点ほど率直におっしゃってくださいました。
まさに「歯に衣着せぬ」という感じで好感が持てました。

「お昼は私がご馳走します。今度は私が御社にお邪魔します」と申し上げると、夕方には寿さんを通じて日にちを数日指定したメールをくださいました。
これには驚きでした。

アエルプランニングの甲田さんとの今後が楽しみです。

なお、アエルプランニングが主催する キャリアマインド研究会 の概要は次のとおりです。
寿さんがヒューマン・ギルドのニュースレターに書いてくださったことをそのまま貼り付けます。

*****以下貼り付け****

■キャリアマインド コーディネータのプロフェッショナルを育てるキャリアマインド研究会 VOL.1

 アエルプランニングが提唱する「キャリアマインド」の基礎となる理論と実践について、第一線でご活躍中の講師の方にお話しいただきます。

企業の人材を育てる人事・労務部門の方、クライアントの能力を引き出し、成長を実現したいと考えるカウンセラーの方に、有効なツールとなるキャリアマインド・メソッドに対する理解を深めていただく貴重な機会です。

今回の研究会にあわせて現在、企業で緊急課題となっているうつ病への対策もキャリアマインドとメンタルヘルスという観点からテーマとして取り上げております。

奮ってご参加ください。

■キャリアマインド研究会 VOL.1 (全4回) 開催概要
会 場:ゆうぽうと5Fはまゆう 
    〒141-0031 東京都品川区西五反田8丁目4ー13
時 間:19:00~21:00(受付開始 18:30~)
定 員:30名   参加費:6,300円(税込)/各回とも
お申込みは、専用ページ(http://www.aeru.co.jp/)から。定員には限り
があります。お申込みはお早めに

日程
◆第一回 9/21(金) 「アドラー心理学の勇気づけとは」
 有限会社ヒューマン・ギルド 代表取締役 岩井俊憲
 アドラー心理学と、『勇気づけ』について、ケース・スタディや討議などを採り入れた体験学習の有効性について解説。心理学やカウンセリングにご縁がない人にもわかりやすく、体験学習を実践に使うことの効果や必要性について、具体的にお話をします。

◆第二回 10/5(金) 「睡眠と体内時計とメンタルヘルス」
 淑徳大学 国際コミュニケーション学部 教授 松原健司氏
 睡眠と体内時計の関係を通してメンタルヘルスをアプローチします。
寝るという行為には、人が健康に生活するための重要な役割があると同時に、人間の体には様々なリズムがあり、睡眠にも人それぞれの固有のリズムがあります。睡眠の背景となる知識を示しつつ、受講者自身の生活習慣を振り返って考えてもらいます。

◆第三回 10/12(金) 「薬を使わずにうつを治す」
 薬をつかわない精神科医/湯島清水坂クリニック 院長 宮島賢也氏
 自分のうつ体験、病院の精神科医としての経験からうつは薬では治らないと実感。 自分のうつ経験、医療現場での実際、食生活、考え方、人間関係の改善、カウンセラーが最高のサポーターについてお話します。

◆第四回 10/26(金)「うつの復職はどうすればいいか」
 産業カウンセラー協会 神奈川支部副支部長、養成講座部長 猿渡雅之氏
 復帰したもののまもなくまた体調を崩す現実を打開するために、クライエントの危機的な状況を正しく理解し、復帰に向けての仕組みや職場環境作りについての理解を深めていただきます。
----------------------------------------------------------------
【キャリアマインド研究会に関する問合せはこちらまで】
株式会社アエルプランニング 〒151-0064 東京都渋谷区上原3-33-8  
TEL:03-5738-0571/FAX:050-3737-5610
E-mail:counseling@aeru.co.jp  担当:西山

****貼り付け終わり****

<夜は夜で> 今朝は長いのですが、もう少しおつき合いください。

17:15にはヒューマン・ギルドに田邉無二さん(画家)がお見えになりました。

田邉無二さんは、私がNHKラジオ深夜便でお世話になった田邉祥二さんのご次男です。

こんなダンゴウオの立体模型もお創りです。

こちらはドラゴン。

田邉さんは、才能の割に世に知られていないので、私は甲田さん並みの直言力を発揮して、田邉さんに自己プロデュース力を高めるノウハウを授けました。

田邉さんは早速、ブログを立ち上げることを約束して「竹ちゃん」を後にしました。

8月28日は、こんなふうに午前と夕方に楽しい出会いがありました。

人気ブログランキングへ
(クリックしてね)



コメント ( 0 ) | Trackback ( )




おはようございます。ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

めったにヒューマン・ギルドで開催しない講座のご案内です。

ハコミスペシャル講座 2012
ーハコミセラピーの神髄・4つのコアスキルを学ぶ2日間ー

です。

「ハコミセラピー」は、1970年代にロン・クルツというアメリカ人によって創出されました。

「ハコミ」とは、ホピインディアンの言葉で「あなたは誰ですか?」、言い換えると「あなたは、この現実にどのように参画していますか?」という意味です。

ハコミセラピーは東洋の世界観(仏教・タオイズム)と西洋の様々な「こころ」と「からだ」のアプローチの影響を受けた、アメリカで最も新しいセラピーのひとつです。

マインドフルネスという、東洋の瞑想にも似た静かな心の状態で、深い無意識の智恵に従っていくことで、自分の限界を作り出している様々な「こだわり」「きめつけ」「あきらめ」等を変容させたり、隠されていた自分の真の欲求に気づいていきます。

このワークショップは、ハコミセラピーのコアスキルを学ぶことで

(1)コミュニケーション力
(2)自己洞察力
(3)自己変革力
(4)問題解決力

を身につけていただくことを目的としています。

内容は、次のとおりです。

コアスキル1-人間関係をより親密にする 【ラビングプレゼンス】

コアスキル2-自己観察力を深める 【マインドフルネス】

コアスキル3-隠れたビリーフを浮き彫りにする 【プローブ】

コアスキル4-無意識の抵抗や心の葛藤を解決する 【テイクオーバー】

ご指導くださるのは、ハコミセラピーにもっとも熟達しておられる若本勝義先生(バイオダイナミックス研究所(BDI)代表、米国ハコミ研究所認定ハコミセラピスト、HPC総合治療センター院長、日本リバランシング協会 会長、相愛大学非常勤講師)です。

若本先生には今までにNLP(神経言語プログラミング)を何度もご指導いただいております。

若本先生のことは、今までにブログでも次のとおりご紹介しております。

◆2010年11月6日付けブログ 夢をかなえる・・・・・

◆2011年11月28日付けブログ NLPスペシャル講座

なお、「ハコミスペシャル講座2012‐ハコミセラピーの神髄・4つのコアスキルを学ぶ2日間‐」の詳細は、次のとおりです。

内容:「人間関係を親密にし」「自己観察力を深め」「(信念)を浮き彫りにし」「抵抗や心の葛藤を解決する」

日  時:9/15(土)13:30~18:30、16日(日)10:00~17:00

講  師:若本勝義氏(米国ハコミ研究所認定ハコミセラピスト)

受講料:会員 35,000円、一般 40,000円(資料・税込み)

※会場はヒューマン・ギルド研修室

申し込みは、ヒューマン・ギルドの(1)ホームページの申し込みフォーム、(2)メール:info@hgld.co.jp 、(3)電話:03-3235-6741 のいずれかで


<お目休めコーナー> 夏の草花(9)

人気ブログランキングへ
(クリックしてね)



コメント ( 0 ) | Trackback ( )




おはようございます。ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

昨日(8月26日)は、10:00 ~ 17:30にヒューマン・ギルドで アドラー・カウンセラー養成講座 の2日目を行っていました。

午前中は主にカウンセリングの初歩的な理論と演習。

 

この辺のところは、私は『アドラー心理学によるカウンセリング・マインドの育て方』(コスモス・ライブラリー、1600円+税)にも書き、「カウンセリング・マインド研修」でしょっちゅう行っているので、得意中の得意分野です。

アドラー心理学によるカウンセリング・マインドの育て方―人はだれに心をひらくのか
岩井 俊憲
コスモスライブラリー

午後は、アドラー心理学ならではの「ライフ・スタイル調査表」の取り方のデモンストレーションに続いて、2人一組で「ライフ・スタイル調査表」を取り合いました。

◆ヒューマン・ギルドでは、(1)アドラー心理学に基づくカウンセリング や(2)カウンセラー養成 を行っています。

<お目休めコーナー> 夏の草花(8)

人気ブログランキングへ
(クリックしてね)



コメント ( 0 ) | Trackback ( )




おはようございます。ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

昨日(8月25日)は、午後からヒューマン・ギルドで夏季スタートの アドラー・カウンセラー養成講座 の初日を行っていました。

参加者は15名(欠席1名、補講・再受講各1名)。
遠くは、沖縄、奈良、宮城、新潟からご参加の方も。

この時期の カウンセラー養成講座 は、せいぜい10人程度で行っていたので、申込者が16名もいたには近年にないことです。

自己紹介の後、『アドラー心理学教科書』(ヒューマン・ギルド)を使ってアドラー心理学の理論面におさらいを行いました。

 アドラー心理学教科書

続いてカウンセリングの初歩的な演習に続いて「感覚タイプ」の演習。
3人一組から5人一組にして行いました。

19:00の研修を終えて、有志11人で竹ちゃんに行き懇親会。

気が付いたら、22:45になっていました。

カミさんが日光に、息子が新潟に行っていて、家に帰っても私一人なので、ついつい気が緩んだようです。

<お目休めコーナー> 夏の草花(7)

人気ブログランキングへ
(クリックしてね)



コメント ( 0 ) | Trackback ( )




おはようございます。ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

一昨日(8月23日)は、いただいた2通のお手紙で2度涙を流しました。

1つは、新しくプレミアム会員になられたFさんのお手紙、もう1つは、Yさんのお手紙でした。

Yさんは、かつて私が務めていた会社で常務取締役、私が退職後、
別の会社(従業員数7千人のA社)に移られ、やがて専務取締役をなされれ、私にその会社の研修をお世話くださった方です。

そのYさんから8月の中旬に残暑見舞いが届きました。ところが、その葉書には、奥様が6月に亡くなられていたことが書かれていました。

私は早速、お花券に手紙を添えてお送りしました。

すると、ご丁寧にも礼状が届き、そこに次の文面があったのです。

私の現在ですが、夫婦は必ずどちらかが一人になるという厳しい現実に遭遇します。
その辛い仕事を引き受けるのが妻でなくで私でよかったと思っています。

私は、この文章に涙を禁じえませんでした。

続いて、一転してこう書かれていました。

私はこれからが本当の老後だ。一生の集大成だ。ニコニコ周囲を明るくさせることができるか大勝負だと思っています。


昔からポジティブ・シンキングだったYさん。
確か81歳のYさん、厳しい現実を持ち前の明るさで生き抜こうと決心されています。

悲しみの涙が応援に気持ちに変わりました。

Yさん、1つの生き方のモデルを示してくれてありがとうございます。


◆今までに「夫婦の愛のかたち」シリーズを次のとおり書いています。

6月28日付けブログ 夫婦の愛のかたち(1):愛の定義(1)

6月30日付けブログ 夫婦の愛のかたち(2):愛の定義(2)

7月1日付けブログ  夫婦の愛のかたち(3):協力する夫婦

7月3日付けブログ  夫婦の愛のかたち(4):愛の定義(3)

7月8日付けブログ  夫婦の愛のかたち(5): 中間的なまとめ


<お目休めコーナー> 夜に咲く花

人気ブログランキングへ
(クリックしてね)



コメント ( 6 ) | Trackback ( )




おはようございます。ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

昨日(8月23日)の朝、静かな感動を伴ってこの本を読み終えました。

『ザ・ビジョン』(ケン・ブランチャード&ジェニー・ストーナー著、ダイヤモンド社、1,400円+税)

ザ・ビジョン 進むべき道は見えているか
田辺 希久子
ダイヤモンド社

この本は『1分間マネジャー』の著者として世界的に有名なケン・ブランチャードがビジョンの専門家であるジェニー・ストーナーとともに書き下ろした物語で構成され、その中にビジョンを巡る理論が織り込まれています。

物語は、主人公エリー(経理部の中途入社の社員、やがてマーケティング部を経て独立するシングル・マザー)の再婚と、副主人公ジム(保険会社の社長)の死で終わります。

私はこの本を読んで、夫婦でも恋人でもない、ビジョン形成を巡る、まるで同志的な愛のかたちを読み取りました。

思いもよらない夫の浮気がもとで離婚し、専業主婦から一転して保険会社の経理部員になったエリーは、月曜日の朝6時半に会社に着き、一人の男性と出会います。最初は知らなかったのですが、その男性は、この会社の社長であるジムだったのです。

エリーは、ジムをメンターとしながら保険会社のビジョンのみならず、経理部、自分自身、家族、娘の学校のビジョンを作り上げます。
このプロセスは具体的で、本書が目指す「持続的なプロセスとしてのビジョンづくり」そのものです。
企業に属していない人にも大いに役立ちます。

生前にジムが用意していた「自分自身の死亡記事」が印象に残りました。

「はっきりした目的を持ち、その実現に一生懸命取り組み、きっと実現できると自分を信じる ― つまり『ビジョン』を持つことによって、どんな障害があろうと断固として前進していく」という意味の『全速前進!(フル・スティーム・アヘッド)』の原題を持つこの本のビジョンは、私が以前の学びから抱いていたビジョンよりかなり広いことが特徴です。

一言で言えば、先ほども書いた「持続的なプロセスとしてのビジョンづくり」に重きを置かれた本です。

その辺をまとめてみます。

1.ビジョンとは・・・・・自分は何者で、何を目指し、何を基準にして進んでいくかを理解することである。

2.説得力あるビジョンを生み出すための3つの基本要素
(1)有意義な目的・・・・・会社(組織)の存在意義を説明するもの

(2)明確な価値観・・・・・「目的」を達成するために、どんな行動をとればいいかを教えてくれるもの

(3)未来のイメージ・・・・・最終結果のイメージ。あいまいでなく、はっきりと思い描けるイメージ

3.ビジョンを現実に移しかえていくためのポイント
(1)ビジョンを創造するプロセス
(2)ビジョンを伝えるプロセス
(3)ビジョンを実践するプロセス

 

最近私は「リーダーの人間力」について研究しようとしてこの類の本を読んでいますが、この本もまた強くお勧めの本です。

なお、今までに私は「リーダーの人間力」に関して次のとおり記事を書いています。
ご参照ください。

◆7月20日付け リーダーの人間力(1):小説のお勧め

◆7月26日付け リーダーの人間力(2):本物のリーダーが書いた本

◆7月29日付け リーダーの人間力(3):人間力を備えたリーダーの5つの特質

◆8月12日付け リーダーの人間力(4): 「志」を持つこと

◆8月17日付け リーダーの人間力(5):本の紹介 『生き方』


<お目休めコーナー> 夕方の神楽坂の赤城神社

人気ブログランキングへ
(クリックしてね)



コメント ( 0 ) | Trackback ( )




おはようございます。ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

ヒューマン・ギルドが開催するこの秋の講座を紹介して第2回目は

愛と勇気づけの親子関係セミナー(SMILE)

です。

「親子関係セミナー」と称しながらも、親子関係だけでなく、教師-生徒、夫婦、上司-部下、嫁(婿)-姑(舅)、友人との関係など、対人関係全般のスキルが学べます。

アドラー心理学ベーシック・コース がアドラー心理学の「理論編」だとしたら、アドラー心理学の「技術編」とも言える講座が SMILE です。

今までにクチコミだけで広がって、受講者は4万人近くに達しています。

ご紹介は、平日コースと集中コースの2つです。

1.SMILE4日間平日コース

<日程>
9-10月4日間コース 9/5.19.10/3.17 (水曜日) 

11-12月4日間コース 11/7.21.12/5.19 (水曜日)

<講師>
岡村千春氏(SMILEリーダー、アドラー・カウンセラー)

<時間>
10:30-16:00

*9-10月4日間コースは、もうすでに10人を超える申し込みがあります。
また、永藤かおるさん にリーダーの補助についてもらいます。

 
2.SMILE集中2日間コース

<日程>
2日間土日コース 10月コース
10/20(土)9:30~19:00、10/21(日)9:30~18:00

<講師>
庭野静子氏(SMILEリーダー、シニア・アドラー・カウンセラー)

<料金>両コース共通
30,000円 再受講:10,000円
(再受講はテキストをご持参下さい)


なお、ヒューマン・ギルド以外での開催としては、仙台で次のとおり予定されています。

(1)日程:9月15,16日開催

(2)リーダー:高橋直子さん(アドラー東北 代表)

お申し込みはアドラー東北のサイトか
http://adora-tohoku.sakura.ne.jp/

 
<お目休めコーナー> 夏の草花(6)

人気ブログランキングへ
(クリックしてね)



コメント ( 0 ) | Trackback ( )




おはようございます。ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

昨日(8月21日)、関西弁を使う70歳過ぎと思われる男性から「お前」「お前ら」呼ばわりされる電話を受けました。

実は私、こういう電話を受けるのが嫌いではありません。

「あなたに『お前』と呼ばれる筋合いはありませんね」と穏やかに対応しながら、頭の中にはある音楽が鳴り響きます。

母校の応援歌、「紺碧の空」です。

「紺碧の空」が登場すると、私の負けじ魂が燃え盛ります。

私もまだ若いのでしょうか。どうもいけない。静かな闘争モードに入ってしまうのです。

あちらは、すごすごと電話を切りました。

 
サラリーマン時代に、秘書課長と似たような仕事(社長直属の総合企画室課長)をしていたため、「社長を出せ!」という電話をよく受けていました。

社長を出したら、その次はありません。

ある紳士録を出している会社の社長(当時の総会屋でもある)から当時の社長に電話がありました。

「紳士録に社長の名前を出しているのに、掲載料を払わないとは何事か」ということなのです。

経理部に確認したところ、依頼した事実がないことがわかりました。

「契約や依頼をしていないのに、掲載料を払う責任はありません」

私が突っぱねると、「何をー」とすごみます。

「社長を出せ!」「出せません!」の押し問答が続きました。

この時も思い出せば「紺碧の空」が高らかに鳴り響きました。

「今から行くぞ、そっちに」との脅しが入りました。

「どうぞお越しください。お待ちしています」

結局、会社に来ることはありませんでしたし、その後の電話もありませんでした。


ここでまとめです。

脅しをかけられて、蛇ににらまれた蛙のように自分が萎縮してしまったら最悪です。

そうならないための3つの知恵を授けます。

1.私の「紺碧の空」のように、自分自身を鼓舞する音楽を頭の中で流すこと
(ファイティング・スピリット高まってかえって不具合の時は、ゆったりとした音楽を)

2.臍下丹田(せいかたんでん)に氣を込めて、ゆっくりと呼吸すること

3.「攻撃的な人は恐れている人」だとわきまえ、こちらから反撃しないこと


<ついでに>

昨年の8月25日に増補・改訂版になった拙著『勇気づけの心理学 増補・改訂版』(金子書房、1,800円+税)が早くも第2刷に入りました。

  

勇気づけの心理学 増補・改訂版
岩井 俊憲
金子書房

売れています。

中国でも出版されます。電子書籍も出ています。

読むと、脅しに屈しない勇気が湧いてきます。


<お目休めコーナー> 夏の草花(5)
 

人気ブログランキングへ
(クリックしてね)



コメント ( 2 ) | Trackback ( )




おはようございます。ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

まずお詫びです。

この記事を編集段階で昨日の数時間公開してしまいました。
記事の設定を誤って「公開」としてしまったためです。

以下が正しい記事になります。
よろしくお願いします。

これから飛び飛びになりますが、ヒューマン・ギルドが開催するこの秋の講座を紹介してまいります。

まずは、アドラー心理学ベーシック・コース

アドラー心理学を理論的に学びたいなら、まずこの講座がお勧めです。
今までに6千人を超える人たちに受講いただいております。

9月以降は、次の予定が決まっています。

東京のヒューマン・ギルドでの開催以外にも仙台でも開催します。

1.東京コース

<日 程>
9~10月平日コース9/7.14.21.28.10/5.12(金・全6日間)

10月コース 10/13.14.27.28(土日・全4日間)

2013年1月コース 1/12.13.26.27日(土日・全4日間)

<時 間>
平日コース:全日10:00~15:00

土日コース:土曜日13:30~19:00 日曜日10:00~17:30

2.仙台コース

<日 程>
12/8.9.22.23(土日)

<時 間>
土曜日13:30~19:00、日曜日9:30~17:00


アドラー心理学の特徴は、頭で理解するだけの心理学ではなく、根底に「勇気づけ」が流れ、生活(特に対人関係)に見違えるような変化が起きることです。

7月に開催した講座の2日目~4日目をご参照ください。

◆7月9日付けブログ  2日目
 
◆7月22日付けブログ 3日目

◆7月23日付けブログ 4日目

<お目休めコーナー> 夏の草花(4)

人気ブログランキングへ
(クリックしてね)



コメント ( 0 ) | Trackback ( )




おはようございます。ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

昨日(8月19日)に読んだ本の紹介です。

『課長のスキル-どんな会社でも通用する70の技』小倉 広 著、徳間書房、1,400円+税)

課長のスキル―どんな会社でも通用する70の技
小倉広
徳間書店

次の3つが印象に残りました。

1.「課長」が身に着けるべきスキル(技)が全7章のうちに70にまとめられていること

2.それぞれの文章もさるながら、スキル(技)が図表としてまとまられていて、実にきめ細かな編成になっていること

3.著者の小倉さんがとてつもない勉強家だと想像できること


一昨日のブログにも書いたのですが、小倉さんは9月から始まるアドラー心理学ベーシック・コースと「愛と勇気づけの親子関係セミナー(SMILE)」にお申し込みで、もうすでに本で勉強を開始されています。


なお、全7章の章立ては、次のとおりです。

第1章 タスク・マネジメント・スキル

第2章 ストラテジー・プラニング・スキル

第3章 プレゼンテーション・スキル

第4章 デシジョン・メイキング・スキル

第5章 チーム・ビルディング・スキル

第6章 ヒューマン・リソース・ディベロップメント・スキル

第7章 コミュニケーション・スキル

また 、巻末に「課長スキル・セルフチェック」まで用意されていて、自己採点ができることもこの本の価値を高めています。

「課長」に限らず部下を持つ人、組織を率いる人の必読書です。

強くお勧めします。

 ◆小倉さんが主宰するメルマガ「人と組織の悩みが嘘のように晴れるコラム」(発行者:株式会社フェイス総研、8月17日現在48,250名の読者数)のお申し込みは

こちら⇒ http://www.faith-h.net/mm/index.html

<お目休めコーナー> 夏の草花(4)

 

人気ブログランキングへ
(クリックしてね)



コメント ( 0 ) | Trackback ( )




おはようございます。ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

私が人間力を備えたリーダーを主人公にして書いた本があります。

『変革の時代の経営者・管理者のコミュニケーション』(アルテ、1,200円+税)という、2009年4月に出した本です。

変革の時代の経営者・管理者のコミュニケーション
岩井 俊憲
アルテ

 『月刊 食品工場長』(日本食糧新聞社)に2007年6月号から2008年9月号まで連載した「変革 & 多様化の時代の工場長のコミュニケーション」に手を加えて単行本にしたものです。

主人公は井上工場長。私が13年間務めた外資系企業で工場長、製造部長を務めた井上さんをモデルにして書きました。

井上さんは、私が外資系企業に新入社員として入社したときから工場長。
やがて私が総合企画室課長(一時人事課長兼務)になってから特にお世話になりました。

お互い会社を辞めてからも東京や松本で何度もお会いしました。

年は離れていましたが、まさに相互尊敬・相互信頼の関係がありました。


さて、この本の内容です。

「コミュニケーション」とありますが、1人の人間の成長の物語です。

「あとがき」には、「人間成長の原理」として次のように書きました。

 

人は、対人関係においては、相互尊敬・相互信頼、

個人を動かす原理としては、勇気と知恵と行動力をもってすれば、

限りない進歩・成長を遂げることができる。

また、そのような生き方ができる人間こそが、

世の中になくてはならない人である。

 

あまり読まれていない本ですが、人間力を高めたい人であればどんなところに所属していても必読の本だと思っています。

◆『変革の時代の経営者・管理者のコミュニケーション』は、書店で求めにくい本です。
ヒューマン・ギルドに3冊以上まとめてご注文いただければ、@1,260のところを@630(半値)でお送りします(送料サービス)。
どうか周囲の方々にプレゼントしてください。
ご注文は、ヒューマン・ギルドに電話(03-3235-6741)かメール(info@hgld.co.jp)で。

 

<お目休めコーナー> 夏の草花(3)

人気ブログランキングへ
(クリックしてね)



コメント ( 0 ) | Trackback ( )




おはようございます。ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

昨日(8月17日)16:40、ヒューマン・ギルドに超珍しい方がお見えでした

一般社団法人全国経営者団体連合会 理事長の谷口智治さん(ブログFacebook)です。

谷口さんは、『ゼロ(0)から日本一の人脈を築いた男』としてあまりにも有名で、この交友は三笠宮寛仁殿下からはじまり、経営者、政治家、芸能人、スポーツ関係者まで果てしがありません。

谷口さんとのご縁は、ヒューマン・ギルドの法人事業部長の宮本秀明さんが取り持ってくれました。

谷口さんは、私と同じ1947年生まれですが、谷口さんが1月1日生まれ、私が12月30日と約1年お年上。それでも私より確実に若く見えます。

1時間ほどヒューマン・ギルドでお話しして、神楽坂のゑーもんに席を移しました。


(右から谷口さん、目次心さん、宮本秀明さん、私)


(ゑーもん神楽坂店の佐藤慶店長。26歳です)

谷口さんとは、計2時間ほどの歓談でしたが、人脈形成・維持のための大事な秘訣を教わりました。

1.面倒くさいことをきっちり行うこと

2.相手にたいしてひたすら「どうやったら覚えてもらえるか、喜んでもらえるか」を考え、実践すること

3.年間6,000通の礼状を書くが、その礼状に気を入れて「ひと言」と署名を自筆で加えること

4.メールに対して葉書は3倍、手紙は5倍の効果があること

5.OB会、県人会などに地道に参加し、幹事役を引き受けること


谷口さんは、「こちらが訪問したい」と申し出たのに対してわざわざお越しくださったこと、次のご予定があるにもかかわらず1時間の懇親会の席にご同席いただいたことをとっても、出会いを大切にするお方だという印象が強まりました。

谷口さん、ありがとうございました。


続いて、これから本格的に始まる人脈についてご紹介しておきます。

株式会社フェイスホールディングス 代表取締役社長の小倉 広さんです。

小倉さんとは、まだ直接の面識はありませんが、9月から始まる アドラー心理学ベーシック・コース と 「愛と勇気づけの親子関係セミナー(SMILE)」 に受講お申込みで、お互いのメールでのやり取りもあり、ヒューマン・ギルドの プレミアム会員 にもなっていただきました。

小倉さんは、研修会社の代表者であり、自ら研修講師をなさり、最近ではリーダーシップや人間力に関する著書を続々と出版されています。

そればかりではありません。8月17日現在48,250名の読者数を誇るメルマガ「人と組織の悩みが嘘のように晴れるコラム」(発行者:株式会社フェイス総研)の主宰者です。

その小倉さんが、私の愛読しているメルマガ(8月17日付け)で◆ 私の本を全部買うことはやめて下さい ◆として、アドラー心理学の本を熟読し、これからセミナーを受けることの期待を書いておられました。

ブログでも同じ内容を読めますが、メルマガの「編集後記」の部分だけコピー&ペーストさせていただきます。

編集後記━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
セミナーを開催することは多いのですが、参加することが少なくなりました。久々に長期にわたって本格的に学ぼうとしているのが、今回ご紹介したアドラー心理学です。

ちなみに、私が参加する予定のセミナーは、有限会社ヒューマン・ギルドさんが主催するセミナーです。
http://www.hgld.co.jp/

また、興味をお持ちの方に向けて、現在、私が読んでいる入門書をいくつかご紹介しましょう。
『アドラー心理学入門』岸見一郎 (KKベストセラーズ)
『アドラー心理学 シンプルな幸福論』 岸見一郎(KKベストセラーズ)
『アドラー心理学入門』ロバート・W.ランディン (Adlerian books)
『感情はコントロールできる―幸福な人柄を創る』ドン ディンクメイヤー
『どうすれば幸福になれるか(上) (下)』W.B.ウルフ(Adlerian Books)
『人はなぜ神経症になるのか』アルフレッドアドラー(春秋社)

では、来週もお楽しみに!

○本メールマガジンを無料登録する
http://www.faith-h.net/mm/index.html
○ 小倉広公式ブログを読む、読者になる
http://ameblo.jp/hiroshiogurajp/
(「読者になる」ボタンを押すと毎日最速でメルマガが読めます)

小倉さん、ご紹介ありがとうございました。

<お目休めコーナー> 夏の草花(2)

 

人気ブログランキングへ
(クリックしてね)

 



コメント ( 2 ) | Trackback ( )




おはようございます。ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

「リーダーの人間力」の第5回目に入ります。

今までには4回、次のとおり書いてきています。

◆7月20日付け リーダーの人間力(1):小説のお勧め

◆7月26日付け リーダーの人間力(2):本物のリーダーが書いた本

◆7月29日付け リーダーの人間力(3):人間力を備えたリーダーの5つの特質

◆8月12日付け リーダーの人間力(4): 「志」を持つこと


第5回目として、生き方のぶれないリーダーの本を紹介します。

『生き方 ― 人間として一番大切なこと』(稲盛和夫著、サンマーク出版、1,700円+税)です。

生き方―人間として一番大切なこと
稲盛 和夫
サンマーク出版

京セラやKDDIの創業者であり、日本航空の再建を成し遂げた経営者としてあまりにも有名な著者は、間違いなくリーダーとしての人間力を備えた人です。

そしてまた、この本はサブ・タイトルにあるように「人間として一番大切なこと」を書いた著者の哲学が込められた本です。

さて、この本の中で私の心に残った言葉を書いてみましょう。

1.現代のような閉塞的な時代にもっとも必要なのは、「人間は何のために生きるのか」という根本的な問いである。

2.人生をよりよく生き、幸福を得る果実は、次の掛け算の方程式で表現される。

人生・仕事の結果=考え方 × 熱意 × 能力

3.稲盛氏の造語の「知恵の蔵(真理の蔵) ― 宇宙の摂理、あるいは創造主の叡智などと言い換え可能」は、人類を絶えず成長発展の方向へ誘導し、その大いなる知を新しい発展やひらめき、あるいは創造力としてそのつど引き出したり、汲み上げたりしているのではないか。

4.不可能を可能に変えるには、まず「狂」がつくほど強く思い、実現を信じて前向きに努力を重ねていくこと。それが人生においても、また経営においても目標を達成させる唯一の方法である。

5.思い、考え、練っていくことをしつようにくり返していると、成功への道筋があたかも一度通った道であるかのように「見えて」くる。最初は夢でしかなかったものがしだいに現実に近づき、やがて夢と現実の境目がなくなって、すでに実現したことであるかのように、その達成した状態、完成した形が頭の中に、あるいは目の前に克明に思い描けるようになる。
しかも、それが白黒で見えるうちはまだ不十分で、より現実に近くカラーで見えてくる ― そんな状態がリアルに起こってくる。

6.「楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する」ことが物事を成就させ、思いを現実に変えるのに必要。 (途中略) 臆病さ、慎重さ、細心さに裏打ちされていない勇気は蛮勇にすぎない。

7.人生では、「知識よりも体得を重視する」ということも大切な原理原則。これは、言い換えれば、「知っている」ことと「できる」ことは必ずしもイコールではない。知っているだけで、できるつもりになってはいけないという戒めでもある。

8.(「リーダーには才よりも徳が求められる」として)中国の明代の思想家、呂新吾(ろしんご)がその著書『呻吟語(しんぎんご)』の中で説いている。

「深沈厚重(しんじんこうじゅう)なるは、これ第一等の資質。磊落豪雄(らいらくごうゆう)なるは、これ第二等の資質。聡明才弁(そうめいさいべん)なるは、第三等の資質」

9.心を磨く指針として、自らの経験から次のような「6つの精進」が大切だと思い、周りの人たちにも説いてきた。

(1)誰にも負けない努力をする
(2)謙虚にして驕らず
(3)反省ある日々を送る
(4)生きていることに感謝する
(5)善行、利他行を積む
(6)感性的な悩みをしない(いつまでも不平を言ったり、してもしかたのない心配に囚われたり、くよくよと悩んではいけない。そのためにも、後悔をしないようなくらい、全身全霊を傾けて取り組むことが大切)

10.これからの日本と日本人が生き方の根に据えるべき哲学をひと言でいうなら、「足るを知る」ということ。また、その知足の心がもたらす、感謝と謙虚をベースにした、他人を思いやる利他の行いであろう。

11.人生には、それを大本で統御している「見えざる手」がある。それは、(1)運命、(2)「因果応報の法則」で、大事なのは、因果応報の法則のほうが運命よりも若干強い。

12.宇宙自身がすべてをよりよくしていこうという意志を備えており、そこに属するあらゆるものにも成長発展を促している。したがって、宇宙に存在するすべてのものは成長し、発展することが本然で、私たち人間もその例外ではない。
だから、宇宙の意志と同じ考え方、同じ生き方をすれば、必ず仕事も人生もうまくいく。

13.人間の心は多重構造をしていて、同心円状にいくつかの層をなしているものと考えられる。
(外側から)

(1)知性 ― 後天的に身につけた知識や論理
(2)感性 ― 五感や感情などの精神作用をつかさどる心
(3)本能 ― 肉体を維持するための欲望など
(4)魂 ― 真我が現世での経験や業をまとったもの
(5)真我 ― 心の中心にあって核をなすもの。真・善・美に満ちている

14.まずは自分自身が、また1人でも多くの人々が(本書で述べられたような「生き方」をもとに)それぞれ与えられた崇高な使命を理解し、人間として正しいことを正しいままに貫き続ける。そのような「生き方」の向こうには、必ず光り輝く黎明の時を迎えることができる、と信じている。
(最後の言葉)

65歳を迎えたときに、改めて人生とは何かということを学びたい、また真の信仰を得たいと思い、得度し仏門に入った著者らしい、一流経営者の「生き方」の本です。

長い文章におつき合いいただきありがとうございました。
感銘を受けたので、ここまで書いてしまいました。

<お目休めコーナー> 夏の草花(1)

人気ブログランキングへ
(クリックしてね)



コメント ( 0 ) | Trackback ( )



« 前ページ