おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
本論に入る前に2つほどの記事を書いておきます。
1.いただいた本、読んだ本について
(1)山口麻美さん (臨床心理士、公認心理師)から共著書をお送りいただきました。
『発達支援のためのアドラー心理学 ― どうすれば発達障害とされる子どもを勇気づけられるのか』(牛山 卓也&山口麻美、アルテ、1,800円+税)
ぱらっと目を通すと、アドラー心理学好きの臨床心理士の牛山卓也さんとアドラー心理学を専門とする臨床心理士の山口麻美さんとの対話で展開される本で、『嫌われる勇気』の臨床心理学版と言ってもよさそうな本です。
(2)『子どもがやる気になる短い言葉がけ スクール・ペップトーク』(岩﨑由純、学事出版、1,600円+税)を読み終えました。
岩﨑先生の講演内容に半日で行われるセミナーのコンテンツを加えて1冊の本にしたものだけにとても平易で、豊富な図解と一部んお写真によってより理解が深まります。
◆岩﨑先生と私のジョイント・セミナー これってまるできょうだい!ペップトーク×アドラー心理学 の日程が迫ってきています。
ご都合の悪い方には、講座の翌週のアーカイブ録画配信が可能です。
■演題:「これってまるできょうだい!ペップトーク×アドラー心理学」
■日時:2021年3月27日(土)10:00~12:00
■方法:Zoomで配信いたします
①Zoomによるライブ配信(当日配信)
②アーカイブ配信(後日配信)
■講師:岩﨑由純先生 ( 一般財団法人 日本ペップトーク普及協会 代表理事)
勇気づけのスキル=ペップトーク
岩井俊憲(有限会社 ヒューマン・ギルド 代表取締役)
勇気づけのマインド=アドラー心理学
■参加費:3,000円(税込、資料代込)
■申し込み:https://www.hgld.co.jp/p_lecture/view/868
2.昨晩21:00からヒューマン・ギルドの「アドラー心理学専門チャンネル」を配信しました。
タイトルは「コロナ禍の『疎外感』」(永藤かおる講師)
カミさんと二人で観ていましたが、なかなか引き込まれる内容だったし、永藤さんの表現力が豊かなことに感心しました。
https://www.youtube.com/channel/
UCFSDEPGZ4kUu2a0EsTtWwmA/ から入ってご覧ください。
3.渡辺直美さんに対する侮辱発言について
お待たせしました。
これが本日のメインテーマです。
讀賣新聞オンライン 2021年3月18日 女性タレントが「豚」に扮する案…五輪の演出統括役が辞意「調子に乗っていた」をまずお読みください。
https://www.yomiuri.co.jp/olympic/2020/20210318-OYT1T50103/
東京五輪・パラリンピック開閉会式の演出の統括役を務める佐々木宏氏(66)が女性タレントの容姿を侮辱するような構想を演出チームに伝えていたと週刊文春(電子版)が報じた問題で、佐々木氏は18日、謝罪文を公表し、大会組織委員会の橋本聖子会長に辞意を伝えたことを明らかにした。
組織委は退任を了承する方針で、国際オリンピック委員会(IOC)にも経緯を報告した。
橋本会長が同日に記者会見を行う。
佐々木氏は謝罪文で、「大変な侮辱となる発案で取り返しのつかないこと。私が調子に乗って出したアイデア。自分の意識の低さ、無神経さに改めて気づいた。猛反省したい」とした。
佐々木氏の説明や週刊文春によると、佐々木氏は昨年3月、豚に扮(ふん)した女性タレントを五輪と豚をかけた「オリンピッグ」というキャラクターで五輪開会式に登場させる案を演出チームのメンバーに無料通信アプリ「LINE」で伝えた。
メンバーからは「女性を豚に例えるなんてありえない」などと反対意見が相次ぎ、構想を撤回した。
演出チームは、大会の簡素化で式典内容の見直しを迫られたために昨年末に解散し、佐々木氏が新たに統括役を担っていた。
このことについてテレビや新聞では、一部佐々木氏批判への先走りの風潮に警戒心があるものの、大多数は極端なバッシングです。
私は状況を深くわきまえずに、内容をしっかり把握しないうちにバッシングに入り、みんなが右にならえの論調に入ることにあえて異論を唱えたいと思います。
危険な風潮ー「マスコミ・ファシズム」-に加担する行為です。
もちろん渡辺直美さんを豚にたとえるのは、きわめて不適切ではあります。
しかし、引用した文章をよく読んでも2つの点で疑問点があります。
(1)アイデア段階での発言であること
(2)発言が非公式のグループLINEであること
あるプロジェクトに向かってアイデアを出して、絞り込みに入るメソッドに「発散性思考」と「収束性思考」があります。
2つの特徴を対比すると、次のようです。
発散性思考・・・・クリエイティブ目的、非公式な場で行われる
収束性思考・・・・完成への絞り込みが目的、公式な場で行われる
佐々木氏の発言は、非公式なグループLINEで、無数のアイデアの中の1つとして提示されたものです。
そのアイデアの中でフライングに属するものですが、アイデアに規制をかけると発散性思考は成り立ちません。
佐々木氏は、ソフトバンクのテレビCMでお父さんである犬を登場させたクリエーターです。
「あのCMで父親を犬にしてしまうのはどうか?」という声は聞かれていません。
やや暴言ですが、「犬はいいけど豚はダメだ」というのは、「鳩はよいけどカラスはダメだ」と同様、動物に対する差別ではないでしょうか?
それより何より非公式なグループLINEでのやり取りを1年後のこの時期に文春に垂れ流す卑怯なオリンピック/パラリンピック関係者の誰かの品性を私は疑います。
告発傾向がますます強まっているマスコミこそ下品な人物を炙り出してほしいところです。
多数意見に対してあえて異論を唱えたかった私でした。
(クリックして勇気づけを)
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