おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。
8月15日(土)の午前中は、この秋にPHP研究所から出す本の原稿作りに励んでいました。
4.BSフジで酒井 雄哉大阿闍梨(あじゃり)の番組
テレビ番組表を見たら、BSフジで14:00から「堂々現役 現代の生き仏・酒井 雄哉大阿闍梨」の番組が行われるのを知りました。
これは見逃せませんでした。
天台宗大阿闍梨 酒井 雄哉師は、比叡山を7年間、短い時で40キロ、長い距離では84キロ(比叡山の山中に加えて京都大廻り100日間)を千日間に渡って回峰する荒行である比叡山回峰行の、約400年間で46人目の行者です。
それだけではありません。700日を満行すると、「堂入り」といって、9日間、不眠、不臥(ふが)、断食、断水でお堂に籠もって100万遍の不動真言と「法華経」全巻を唱えなければならない行も成し遂げなければなりません。
しかもなんと、1度目を終えたのが54歳、そして半年後に「他にやることないから」という理由でさらに千日、計2千日の回峰行を満行した比叡山回峰行史上3人目の人です。83歳。飯室谷長寿院住職。
私が酒井 雄哉師のことを知ったのは、確か1989年のNHK特集「『行』-比叡山・千日回峰」という番組でした。初めて比叡山回峰行の模様をテレビで放映したのです。
その後私は、この番組のディレクターの和崎信哉氏著の『阿闍梨誕生-比叡山千日回峰行・ある行者の半生』(講談社、絶版)に続いて『生き仏になった落ちこぼれ―酒井雄哉大阿闍梨の二千日回峰行』(長尾 三郎、講談社)、『二千日回峰行―大阿闍梨酒井雄哉の世界』(野木 昭輔・菊池 東太、佼成出版社)を読みました。
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番組の中では、酒井 雄哉師の次の言葉が印象に残りました。
・(壁にぶつかったときには、逃げるのでなく)一生懸命壁にぶつかってこつこつと挑戦していけば、必ず穴が開く。
・仏様は、その人間を見届けている。 |
中華そば屋、株屋、菓子のブローカーなどの事業にも身が入らず、結婚後すぐ妻に逃げられ自殺され、自らを「落ちこぼれ」と称する遅咲きの回峰行者、酒井 雄哉師の言葉、飾りかがなく、とても説得力がありました。
比較的最近の著書『一日一生』 (朝日新書)も読んでみたい気がします。
5.義姉の2度目のお盆
酒井 雄哉師の番組が終わってから家族で義姉(妻の姉)の2度目のお盆のために狭山市に出かけました。
仏壇の前で5人でお経をあげ、故人の霊を弔い、その後は、狭山駅近くの居酒屋に移動しました。
最愛の妻を亡くして1年半近くになる義兄は、打ちひしがれた気持ちを持ち続けることもなく1人で、60歳を過ぎても新たな志に向けてまい進しようとしています。
亡き義姉の遺志がこんなかたちで義兄に宿っている姿に義母も我が家族も大いに勇気づけられたお盆でした。
<お目休めコーナー> 九段一口坂のせんべい店「さかぐち」の風鈴