アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリング、コンサルティングを行っています。
アドラー心理学による勇気づけ一筋40年 「勇気の伝道師」   ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ



楽天主義のすすめ
遠藤 周作
青春出版社

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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

久しぶりに遠藤周作のエッセイを読みました。『楽天主義のすすめ』の新装版が出ているからです。

遠藤氏のイタズラぶり、ユーモアにはつい笑ってしまいます。

遠藤氏によれば、イタズラには3種類あるのだそうです。

1.相手への思いやり、迷惑を考慮せず、ただ相手をひっかけるという快感でやるイタズラ

これは本当のイタズラと悪フザケとを混同したもので、氏の最も嫌悪するもの。

2.反逆精神や風刺精神に基づいて行われるイタズラ

世の既成道徳に一寸水をかけてやろうとする気持ちがこうしたイタズラとなる。

3.この世知辛い世の中にもう少しユーモアの種をまきましょうというもの

原則としては自分も笑うが、ひっかけた相手も笑わせるということを目的としている。


遠藤氏は、結核で入院中、3.のタイプのイタズラをしでかしていました。

新しい患者が入室してくると、必ず大部屋のイタズラ好きが遠藤氏を呼びに来ます。遠藤氏は、医師に化けるべく大急ぎで背広に着替え、診察着を上からはおり、聴診器を持って、糞真面目な顔をして新入り患者のいる大部屋を尋ねて行きます。

同室の連中はみな示し合わせているから遠藤氏が入室すると、わざと恐縮した表情を見せ、頭を下げたりします。

「私が山田助教授であります。一寸、脈を見ましょう」

何も知らない新入り患者は、言われるままに手を出したり、口をあけたりするのですが、そのたびに遠藤氏はエルンストハイネンとか、ブロンコピァッセンとか、出鱈目のドイツ語を呟き、
「いや、ありがとう。あとから私の弟子が参りますから、あれに精密検査を命じておきましょう。不出来な男だが、もし不満がおありなら私にいつでも言ってください」
そう言って部屋を立ち去っていったのです。

これがやがて主任看護師に知れ、イタズラ仲間は看護婦室に呼ばれ、さんざん説教されたのです。


他にも声に出して笑ってしまう箇所が満載。

さすが「狐狸庵」こと遠藤周作先生。


<お目休めコーナー> 港の見える丘公園(横浜)で




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おはようございます。ヒューマン・ギルド岩井俊憲です。

「酒井法子から読む『反社会性パーソナリティ障害と嗜癖』」の続編です。

今度こそ『精神病理と心理療法―症例の統合的理解とアプローチ』の第14章「反社会性パーソナリティ障害と嗜癖」をテキストにします。

ただし、引用の本の訳語を私なりに変えているところがあること、私は酒井法子を反社会性パーソナリティ障害の人として決めつけているのではないこと、をご承知おきください。

典型的な反社会性パーソナリティ障害の特徴は、『異常心理学と現代社会(第8版)』(カーソン他)によれば、以下のとおりです。

1.不十分な共通感覚の発達と不安や罪悪感の欠如

2.無責任で衝動的な行動―低い欲求不満耐性

3.他人に印象づけたり他人から搾取し、自分自身の社会的に認められない行動を他人のせいにするための「八方美人」的能力

4.権威に対する否定と、経験からの学習能力の欠如

5.良好な人間関係を維持する能力の欠如

ちなみに、アドラーは、アルコール依存症者などについて次のように記してしています(『人生の意味の心理学』)。

人生の諸問題に取り組むわれわれの気分は、次のような確信にまとめられよう。

問題行動をする子ども、犯罪者、神経症者、精神病者、アルコール依存症者などは、勇気をくじかれているからこそ共同体感覚も欠落しているのである。


アドラーは、勇気をくじかれ、共同体感覚が欠落していることに力点を置いています。


次に、この本では、さまざまな精神病理について次のような概念で特徴づけています。

(1)すべて自己の重要性を見つけるための努力であり、このような人は、誤ったライフ・スタイルを持ち、間違った方法でこれに取り組んでいる。

(2)人生の非建設的な側面を生きている。

(3)勇気をくじかれた人で、共通感覚がなく、自信に欠けている。


さらに分担執筆者は、「人は他者と協力する前に、まず自立しており、自己充足的でなければならない。社会的協力には自己への信頼が先行条件である」(Beecher & Beecher)を引用して次のように続けます。

認められたいとか印象を与えたいという意味での自我が強ければ強いほど、その人の共同体感覚は少ない。

最後に、嗜癖についての記述は、次のようです。

嗜癖だけでなくすべての異常行動は、個人的に重要と感じる外見をもって、体面を保ち、現実とぶつかるのを避けるための間違った行動様式なのである(Lombardi)。注目を集まるために奇妙なことをする人もいる。また自滅的な行動に伴う代償を払ってでも、スターやヒーローと見られるために多くのことをする人もいる。

目的のない嗜癖というものはなく、嗜癖者は快感、アリバイ、うわべだけの自己の重要性や安全を嗜癖行為によって受け取っている。


いかがですか? 少しは『精神病理と心理療法―症例の統合的理解とアプローチ』を読んでみる気になりましたか? 

アドラー派のカウンセラーを自任するならば、この本くらい読んでいないと。
ヒューマン・ギルドにも在庫があります。ご注文ください(4,600円+税)。


<お目休めコーナー> 横浜ベイブリッジ



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精神病理と心理療法―症例の統合的理解とアプローチ
L. スペリー,ジョン カールソン
北大路書房

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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

覚せい剤取締法違反容疑で逮捕された女優・酒井法子容疑者のことをアドラー心理学による精神病理の立場から数回に分けて論じてみたいと思います。

テキストは、2人のアドラー心理学者L. スペリーとジョン カールソンという2人のアドラー心理学者編著の『精神病理と心理療法―症例の統合的理解とアプローチ
(北大路書房)。

私は、酒井法子に関しては、NHKの大河ドラマの「利家と松」で豊臣秀吉の妻ねね役の彼女に好印象を持っていました。

その酒井法子、覚せい剤の反応が消えるまで逃げまくり、供述も二転三転していました。なかなかしたたかな感じがありました。

その後は、自宅にあった覚せい剤は「使った残りだった」などと所持を認める供述をし、「やめようと思ったがやめられず、量が増えた」と話し、「お騒がせしてすみません」などと反省の言葉も述べているようです。

東京地検は28日、覚せい剤取締法違反(所持)罪で酒井容疑者を起訴しました。

8月27日発売の「週刊新潮」によると、もう1人の継母の話では、酒井法子が“捨て子”だったことが語られています。

それによると、福岡県内の暴力団幹部だった酒井容疑者の父、三根城さんは、最初の妻との間に酒井容疑者をもうけた後、離婚。実母は若い男と駆け落ちし、乳飲み子だった酒井容疑者は三根城さんの実家である佐賀県内の寺に捨てられたという。

その後、酒井容疑者は埼玉・狭山市の叔母夫婦に預けられ、小学校低学年になったとき、再婚した三根城さんとこの継母に引き取られ、福岡で一緒に暮らし始めた。まもなく誕生した男児が、今年7月に覚醒剤使用で逮捕された酒井健被告(30)だ。三根城さんと継母はほどなく離婚、酒井容疑者を連れて三根城さんが再々婚した女性が、今回の逃亡に同行した継母にあたる。


今回は、状況の確認と生育歴が中心で、テキストの『精神病理と心理療法―症例の統合的理解とアプローチ』に至りませんでしたね。

明日もまたお楽しみを。


<お目休めコーナー> 明治記念館にて⑩



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What Life Could Mean to You: The Psychology of Personal Development

Oneworld Pubns Ltd

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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

昨晩、Amazon からアルフレッド・アドラー著 “What Life Could Mean to You”(上の写真、以前の邦訳本のタイトル『人生の意味の心理学』、春秋社、絶版、写真下)が届きました。

私は以前から“What Life Should Mean to You”という$2.95の本を持っているのですが、What Life Could Mean to You”は、イギリス人のコリン・ブレットの編集。

ただ、内容は違いがないようです。

この『人生の意味の心理学』。私が一番好きなアドラーの本です。

アドラーの本の原著の中では最も平易な文章です。原文(英語)で読んでみませんか(Amazon では2,662円)?

ところで、2008年4月27日のブログ「アドラーを読もう(5)『人生の意味の心理学』」にそのさわりを書いていますので、ご覧ください。

“What Life Could Mean to You”の序文には、リタ・ウダールという人が1937年5月28日のアドラーの死が迫る時期のことを書いています。訳してご紹介しましょう。

アドラーは、アメリカやヨーロッパの国々で講義をし、クライエントを見続けていた。

アドラーは、67歳で1カ月に4カ国で56回もの講義を行うという、殺人的なスケジュールをこなそうとした。

パリ、ブラッセル、オランダでの講義を終え、(スコットランドの)アバディーン大学で講義を1つ学生にすることになっていた1937年5月28日に、朝の散歩に出かけようとしていて突然の心臓発作で死去した。


それにしても、67歳の年齢で1カ月に4カ国で56回もの講義を行おうとしていたアドラー、完全に晩年はワーカホリック気味でした。


<お目休めコーナー> 明治記念館にて⑨



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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

昨日(8月26日)は、横浜で8:45-17:15某自治体の中堅職員(35歳前後)研修を行いました。

前半はアサーティブ行動とリーダーシップを結びつけ、最後に勇気づけで終わります。

受講者数は26名(うち男性6名)。

この研修には、横浜市立大学(女性)の学生2名が「インターンシップ」のため傍聴するとのことを事務局から言われましたので、傍聴よりは参加を勧めたら、これが大当たり!

受講者数は、4の倍数の28名となり、ペア・ワーク、4人グループでの演習がやりやすくなり、研修は盛り上がりました。

研修が終わったら、学生の1人がやって来て、「大学の授業と比較できないくらい面白い研修でした」と言いに来ました。

そりゃそうでしょう。わたしゃープロだし(どこかでも言ったせりふ)。

きっと2人の大学生にとっては、一生の思い出になることでしょう。


研修が終わってから、横浜の元町地区に来ていた家族と合流し、中華街の萬珍楼で17:30から食事をしました。

おいしい料理でもてなす家族サービス。

生演奏付きでした。

雰囲気も抜群の萬珍楼でした。



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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

8月9日のブログ「ためしてガッテンをためしてみたら-スローステップ運動」は、意外なところで反響を呼び、Yahooで「スローステップ運動」を検索すると、私のこの記事が5位だったことがあります。

ところで、それ以降、階段を使って週5日くらいは朝に晩にスローステップ運動をやっています。汗をあまりかかない割には、適度の疲れが出て、よく眠れます。

また、歩くことに興味が出てきました。

地下鉄東西線を高田馬場方面から神楽坂で降りて、地上に出るには階段が88段もあることが数えてみてわかりました。

今までは、「早くエスカレーターができないかな」と思っていたこともあったのですが、88段の階段のステップは、ビルの7階まで歩いて昇っていくことに匹敵します。

「これも鍛錬の機会」と思えば、ありがたい歩行訓練となり、楽しみになります。

さあ、どんどん歩こう! もっと歩こう。


<お目休めコーナー> 明治記念館にて⑧

 

 


 



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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

このところ続けて、すでに絶版になっている伊藤肇の『人間学』(PHP文庫)と『男から見た男の魅力』(三笠書房知的生きたか文庫)を読みました。

伊藤肇は、中国思想家(陽明学者)の安岡正篤に師事した財界評論家で、他に『現代の帝王学』(プレジデント社)などがあります。

伊藤肇の著書には、気骨のある人間が登場します。

その中の1人が『官僚たちの夏』(現在TBS系で日曜日の夜に放映)、『落日燃ゆ』などの著書がある城山三郎です。

『男から見た男の魅力』にその城山三郎がある結婚式の祝辞で述べた次の言葉が印象に残りました。名言です。

静かに行く者は健やかに行く。

健やかに行く者は遠くまで行く。


私は、60歳を過ぎていますが、この先も「静かに、健やかに、遠くまで行きたい」と願っています。


<お目休めコーナー> 明治記念館にて⑦



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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

昨日に続く8月21日(金)の新潟での実りの午後の第2話です。

2.FM燕三条ラヂオは~との番組収録

新潟で教育カウンセラー養成研修を終えて、私は、新幹線で1駅、燕三条に向かったのであります。

目的は、FM燕三条ラヂオは~との「サポステエアー番組」の収録

三条地域若者サポートステーションの総括コーディネーターの蛯原 勝さん(社会福祉士、ヒューマン・ギルド会員)との掛け合いです。



収録場所は、三条市勤労青少年ホーム/ソレイユ三条内の三条地域若者サポートステーションの相談室。

収録は、蛯原 勝さんのリードよろしく一発で45分ほどで終わりました。

収録後は、燕三条駅近くの居酒屋に。〆針鶴、八海山、越乃寒梅の飲み比べセットなどを蛯原さんにご馳走になりました。

あわただしく燕三条を後にし、20:30発の新幹線で東京に向かったのであります。

去りぎわには、蛯原さんから三条の福顔のお酒をお土産にいただきました。

ほろ酔い加減。電車の中でぐっすり眠りました。

蛯原さん、楽しい思い出ありがとうございました。

かくして、お土産いっぱいの、新潟での実りの午後のお話でした。

なお、番組は、次の予定で放送されるのだそうです。

地元の方は是非お聞きください。また、この地域にお知り合いのある方は、お伝えください。30分弱の番組です。

放送日時:9月2日(水)19:30~

再放送日時:9月3日(木)12:30~

放送局:FM燕三条ラヂオは~と

 

<お目休めコーナー> 明治記念館にて⑥



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ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

昨日(8/21)は、新潟で実りの午後を体験しました。
その模様を2度に分けて記します。

1.新潟県教育カウンセラー養成研修

10時12分発の上越新幹線に乗り、13:30~16:30の3時間、新潟県教育カウンセラー養成研修の講師を務めてきました。

私の講座は、初級認定・中級認定の合同講座で、タイトルは「子ども・保護者対応に生かすアドラー心理学」。78名の受講者でした。

私は、3人を1つのグループにし、討議・個人作業を入れながら研修を展開しました。

皆さん、とてもノリがよく、特に勇気づけの演習は、会場が湧きに沸きました。

ところで、この講座、受講者にアドラー心理学・勇気づけをお伝えできただけでなく、2つの恩恵がありました。

その1つは、委託でお願いしていた『勇気づけの心理学』30冊と『子どもを勇気づける心理学』(『児童心理』臨時増刊号)20冊、計50冊が売り切れたことです。

その2つは、帰りに下の写真のように、付箋紙に受講者の一部の方の感想を貼ってプレゼントしていただいたことです。

その中の感想の4つほどは、次のとおりでした。

・「もしかしてこわい先生かな・・・・」。第一印象はこれでした。ところがところが講義はずっと笑いっぱなし、とても楽しい先生でした!! 先生から教えていただいた「大丈夫!!」、家に帰ってからも実践したいと思います。ありがとうございました。

・勇気づけができる教師に近づきたいと思いました。アドラー心理学の基本的な考え方が理解できました。“勇気づけのネタ探し”と“適切な行動”を見つけていきたいと思います。ありがとうございました。

・天使のささやきの演習はうれしくなりました。オセロゲームの生活を心がけたいと思います。言葉は大切だと感じました。

・本当に勇気づけられました。初めは半信半疑でしたが、本当に気持ちが変わっていくことを実感しました。エピソードも交えた話で、理論的な話も面白かったです。時間があっという間でした。

新潟県教育カウンセラー協会会長の松井賢二先生(新潟大学教授)は、とても腰の低い方で、最後列で3時間ずっと私の研修をご覧になり、講座が終わったら、「内容・研修の進め方などとても参考になりました」とおっしゃり、私を見送ってくださいました。


このあとの2.のお話は明日のお楽しみ。


<お目休めコーナー> 明治記念館にて⑤



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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

おそらく今年の11月が最後の来日になるかと思われるジョセフ・ペルグリーノ博士(モントリオール個人心理学研究所理事長)の残されたビデオが一気にDVD化しました。

以下の4種類です。

『アドラー心理学の基本原則』(セミナー)6巻セット
36,000円+税

『教育に活かすアドラー心理学』(セミナー)3巻セット
18,000円+税

『勇気づけの技法』(ワークショップ)5巻セット
30,000円+税

『アドラー派の心理療法』(ワークショップ)5巻セット
30,000円+税

詳しくお知りになりたい方は、ヒューマン・ギルドのホームページから「CD・DVDなど」を選んでお調べください。



それぞれのDVDには、セミナー/ワークショップの際のテキストもついています。

英語の勉強にもなりますよ。

合計で10枚を超えてお買い求めの方は、ヒューマン・ギルドにご相談ください。特典を付けさせていただきます。

最後に、このビデオのDVD化に関しては、会員のTさん(特に名を伏せます)に大変お世話になったことを感謝の気持ちを添えてお伝えします。


(注)セミナー/ワークショップを収録したビデオがもとになっているため、一部画質・音質に不鮮明な部分もあります。ご容赦ください。


<お目休めコーナー> 明治記念館にて③



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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

我が家は、一昨日の晩から家庭内別居状態となりました。

カミさんとは寝室も別になり、食卓も別。昨朝の洗濯も自分でしました。
子どものとの食事も、昨晩は私が作りました。大きな肉まんをふかすだけでしたけど。

毎朝の日課の「おはよう」に続く熱い抱擁も途絶えています。

妻は、食事ものどを通らないようで、部屋にこもりっきり、ほとんど顔を見せません。

そっと部屋のドアを開けて、様子を窺うと、手で「近づかないで」というジェスチャーをします。

つい1週間前は、仲良く 明治記念館で20年ぶりに雛壇での写真 を撮ったのに、です。




ウウウ・・・・・

 

 


 

実は、カミさんは、風邪だと思われるのですが、万一新型インフルエンザで、私にうつしてはならないと、必死の対応なのです。

感謝すべきことでもあります。


カミさん、早く元気になーれ!


<お目休めコーナー> 明治記念館にて②



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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

8月17日(月)、18日(火)は、スタッフの竹内が夏休みのため、1人ぼっちのオフィス。
ほとんどの時間を研修室で音楽(モーツアルト中心)を聴きながらPHP研究所から出す本の原稿を書いたり、電話応対などをしていました。

ふと、「成長」とはよく言うものの、どう定義したらいいのか、に思いをめぐらしました。

すると、経営学で学んだ組織行動学者のクリス・アージリスの成長の概念が一番ぴったりすることを思い返しました。

アージリスによれば、「成長とは幼児が大人になること」です。

そして、その成長の方向は、7つの次元があります。

1.すべてに受動的な状態から能動的積極的な状態に発達していく。

2.これは依存から独立への発達でもある。

3.幼児のころは、ごくわずかなやり方でしか行動できないが、年とともに、多くの違った仕方で行動ができる。

4.移り気の、その場限りの、底の浅い関心しか持てない状態から、深い関心を持てる状態に発達する。

5.幼児は、短期の見通ししか持てないが、次第に過去も将来も考え、長い時間の範囲の回顧・展望、すなわち眺望を持った行動になってくる。

6.家庭にあっても社会にあっても、下のものの見方から上のものの立場を得たいという考えが生まれてくる。

7.幼児のころは自分というものにまったく気づいていないが、次第に自分を知ってくるようになる。


あなたは、それぞれの次元で成長の度合いはどのくらいですか?


ちなみに、アージリスは、心理学で学士、経済学で修士、組織行動学で博士号を取得した人です。


<お目休めコーナー> 明治記念館で①



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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

8月15日(土)の午前中は、この秋にPHP研究所から出す本の原稿作りに励んでいました。

4.BSフジで酒井 雄哉大阿闍梨(あじゃり)の番組

テレビ番組表を見たら、BSフジで14:00から「堂々現役 現代の生き仏・酒井 雄哉大阿闍梨」の番組が行われるのを知りました。
これは見逃せませんでした。

天台宗大阿闍梨 酒井 雄哉師は、比叡山を7年間、短い時で40キロ、長い距離では84キロ(比叡山の山中に加えて京都大廻り100日間)を千日間に渡って回峰する荒行である比叡山回峰行の、約400年間で46人目の行者です。

それだけではありません。700日を満行すると、「堂入り」といって、9日間、不眠、不臥(ふが)、断食、断水でお堂に籠もって100万遍の不動真言と「法華経」全巻を唱えなければならない行も成し遂げなければなりません。

しかもなんと、1度目を終えたのが54歳、そして半年後に「他にやることないから」という理由でさらに千日、計2千日の回峰行を満行した比叡山回峰行史上3人目の人です。83歳。飯室谷長寿院住職。

私が酒井 雄哉師のことを知ったのは、確か1989年のNHK特集「『行』-比叡山・千日回峰」という番組でした。初めて比叡山回峰行の模様をテレビで放映したのです。

その後私は、この番組のディレクターの和崎信哉氏著の『阿闍梨誕生-比叡山千日回峰行・ある行者の半生』(講談社、絶版)に続いて『生き仏になった落ちこぼれ―酒井雄哉大阿闍梨の二千日回峰行』(長尾 三郎、講談社)、『二千日回峰行―大阿闍梨酒井雄哉の世界』(野木 昭輔・菊池 東太、佼成出版社)を読みました。

生き仏になった落ちこぼれ―酒井雄哉大阿闍梨の二千日回峰行
長尾 三郎
講談社

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二千日回峰行―大阿闍梨・酒井雄哉の世界
野木 昭輔,菊池 東太
佼成出版社

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番組の中では、酒井 雄哉師の次の言葉が印象に残りました。

・(壁にぶつかったときには、逃げるのでなく)一生懸命壁にぶつかってこつこつと挑戦していけば、必ず穴が開く。

・仏様は、その人間を見届けている。

中華そば屋、株屋、菓子のブローカーなどの事業にも身が入らず、結婚後すぐ妻に逃げられ自殺され、自らを「落ちこぼれ」と称する遅咲きの回峰行者、酒井 雄哉師の言葉、飾りかがなく、とても説得力がありました。

比較的最近の著書『一日一生』 (朝日新書)も読んでみたい気がします。

一日一生 (朝日新書)
天台宗大阿闍梨 酒井 雄哉
朝日新聞出版

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5.義姉の2度目のお盆

酒井 雄哉師の番組が終わってから家族で義姉(妻の姉)の2度目のお盆のために狭山市に出かけました。

仏壇の前で5人でお経をあげ、故人の霊を弔い、その後は、狭山駅近くの居酒屋に移動しました。

最愛の妻を亡くして1年半近くになる義兄は、打ちひしがれた気持ちを持ち続けることもなく1人で、60歳を過ぎても新たな志に向けてまい進しようとしています。

亡き義姉の遺志がこんなかたちで義兄に宿っている姿に義母も我が家族も大いに勇気づけられたお盆でした。


<お目休めコーナー> 九段一口坂のせんべい店「さかぐち」の風鈴



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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

私の夏休みは、8月13日(木)の夕方から16日(日)までの3日強です。

1.学事出版の原稿チェックと原稿書き

8月13日(木)の夕方は、家に早く帰り、同社の雑誌『Prinncipal』『高校教育』共通で掲載される10月号、11月号の2回にまたがるインタビュー原稿のチェックをしました。

プリンシパル 高校教育

タイトルは、「勇気を与えるリーダーとは」
もともと6月11日に取材を受けていたものです(「教育系出版社とのかかわり」)。

みのりの時

8月14日(金)の午前中は、学事出版社から同じく依頼を受けていた、教育にかかわるシニアのための専門季刊誌『みのりの時』の原稿を1,800字を一気に書きました。

黒澤明作品のオリジナル版(1952年、志村喬主演、当時47歳)とリメイク版(2007年、松本幸四郎主演、当時65歳)の主役の若さ加減の比較から書き始めて、タイトルは、「8掛け人生のすすめ」。

今までのブログでの記事では、2008年6月11日6月12日「8掛け人生を生きる」(1)(2)としてとして近い内容を書いています。
ご参照ください。


2.明治記念館行き

8月14日のお昼近くになって、10月に行われる娘の結婚式のモーニングの貸衣装の打ち合わせのためにカミさんと一緒に明治記念館に行くことを思い立ちました。

打ち合わせはそこそこに館内を見学しました。



ちょうどお盆の時期と重なり、披露宴は1件もなく、会場はモデルルームとして開放されていました。

会場では、10月に式を挙げるカップルがいたので、「写真をお撮りしましょうか」と言って雛壇の写真を撮って差し上げたら、彼のほうが「そちらもいかがですか?」と言うので、遠慮なく撮ってもらいました。

20年ぶりの雛壇でありました。


3.スカイプ・デビュー

夕方、新宿のヨドバシカメラでスカイプ用のマイクとヘッドフォーンを購入し、夜は息子にパソコンにスカイプができる機能をセットしてもらいました。

主要な目的は、中国の黄さん(7月27日のブログ「思いがけなく充実した日々」(1)の3.「日中友好の宴」をご参照のほど)といろいろな打ち合わせをするためですが、電話カウンセリングなどにも使えることに思い至りました。

スカイプで新たな可能性が広がりそうだと感じた夏休みのひと時でした。



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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

戦争・戦後シリーズの第3弾のつもりの記事です。


降る雪や明治は遠くなりにけり

これは、中村草田男の第一句集『長子(ちょうし)』(昭和11年)に収められている句ですが、「明治は遠くなりにけり」だけが独立して伝えられることが多くなっています。

平成21年の今からすると、「昭和は遠くなりにけり」の感がします。

ところで今日、8月15日は、64回目の終戦の日です。

私は、この日を子どもの頃から心に刻み付けられています。2歳上の兄が昭和20年8月14日生まれで、「終戦の前の日に生まれた」と、耳にたこができるくらい聞かされていたからです。

戦争終結宣言である玉音放送のこともよく父母の話題に出ていました。

ところで、玉音放送の主の昭和天皇、「雑草という草はない」と仰せられたそうです。いかにも植物学者の昭和天皇らしいですね。

その昭和天皇を偲んで平成13年の歌会始で正仁親王妃華子殿下がお歌を披露されました。

雑草といふ草はあらずといひたまひし先(さき)の帝(みかど)をわが偲ぶなり


この時期に、マニュフェストに込められた耳障りのいい言葉の羅列よりも、戦争・戦後を冷静に読み解きたいと思うこのごろの私です。


<お目休めコーナー> 落合駅近くの「cafe傳」のアプローチ部分



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