ゴルフなんてあんな 「 ゆる~い散歩 」 みたいな運動は一生やらないと決めていました。 或る日、同級生の会社を訪問すると 「 お前ゴルフやるんか? 」と聞いたので 「 いや 」 と答えた。 「 お前、一週間後に景色のいいコースを取ったから練習しとけ 」 「 なに言ってんだクラブも持ってないのに 」 ・・・ これが始まりでした。 二十数年前の話です。
押し切られてしまい、その足で、DIY センターに寄って ” パーシモン ” の 4万円くらいのセットを買いました。 翌日から練習です。 自己流では間に合わないと思い、レッスンプロに頼みました。 一週間で何とかなるものではなく、実に中途半端でコース ( 志摩シーサイドカンツリークラブ ) に相対する事になったのです。 一番ホールは海に向かって打ち下ろしです。 景色は最高でした。
■ 早速 3番ホールで両足がつると言う事件発生。 キャディーさんと私を引き込んだ同級生が対処してくれました。 両足が同時につるなんて初めての経験です。 先が思いやられます。
■ ボールは右へ左へ ・・・ 周りからは 「 走れ、走れ 」 と命令されます。 グリーンの上でも走ったら 「 そこでは走るな 」 と怒られる始末。
■ 当然スコアなんて勘定している余裕はなく、終了してからの喫茶店で 「 どんくらい叩いた? 」 と聞かれたが、「 180 位まで数えたけど後は分からない ・・・ 軽く 220 は超えてたね 」 と言うと 「 キャディーは嫌だったろうね 」 などとぬかしやがった。 家に帰って体重を計ったら 4kg 減っていた ( 有り得ないと思うかも知れませんが本当の話です )。 「 ゴルフなんて二度とやらないぞ 」 と思ったが ・・・ 。
数か月後、奴から電話が掛かって来た 「 コンペの人数が揃わないから出てくれ 」 と ・・・ 実はあの後、ろくに練習もしていない。 当然コンペの結果は 「 最下位 」 ( ブービーメーカー賞 ) を頂く事に ・・・。 しかし、このコンペは一年に一回開催されるので、この後、毎年呼ばれる事になります ( 北高と南高の卒業生による対抗戦です。 つまり南北戦争ですね(笑))。 80~100名ほどのコンペです。
■ ショートホールでは時間短縮のため、次の組に打たせたのちにパットに入る事があります。 先の組がグリーンを空けて待機しているのですが、最後私の番になると、グリーンに出て来てパットを始めるのです。 100% ワンオンしないと皆確信しています。 頭にきてアプローチに立ちますが、悲しいかな、未だかってワンオンした事がありません。
■ 毎回ブービーメーカー賞を取っている私に何故か始球式をしろとのお達しが来ました。 最初にスモークボールを打つ役目なのですが、なんと、スモークボールを打ったら出るはずのスモークが全く出ないまま落下してしてしまいました。 「 こんな事は未だかって見た事ない 」 と爆笑になった事は言うまでもありません。 その後もっと悲惨な事が起きました。 続いて本番のボールを打ったところ、ゴロになり、スモークボールより手前までしか飛ばなかったのです。 更に大爆笑となりました。 私がお笑い芸人だったら 「 持ってる 」 と言う事になるのでしょうか (笑)。
■ そんなこんなでブービーメーカー賞を取り続ける事 4回目、ブービーメーカー賞受賞者は挨拶をさせられるのですが、先輩から 「 君、挨拶が段々うまくなるね 」 と弄られる始末。 ・・・ とは言ってもね、つま先上がり ( 下がり )、バンカーショットなどのトラブルショットは上手いんですよ。 でもトラブルショットからの~トラブルショット ・・・ の場合も多いですけどね (笑)。
コースに出たのは 十数回くらいだろうか、パーを一回も取った事がなく私のゴルフは終わってしまいました。 今考えると、「 ゴルフは面白かったのかも知れない 」 と言える。 自分が練習をしなかっただけで、気合を入れて練習していたら ・・・ と言う条件付きですがね。 「 ゆる~い散歩 」 みたいなんて思っていたのが恥ずかしい。