時間のしずく time drops 

たいせつなもの。すきなこと。

男の子の色/女の子の色

2022-06-07 | essay

時代は少しずつだけど
ちゃんと変化している。

子どもの世界でもジェンダーレスな世の中に少しずつなりつつあるのを肌で感じる。
特に「色」の世界に於いて。

例えば幼稚園の上履き。
昔はゴムの部分の色が男子が青、女子は赤がほとんどだった。
最近カラーのバリエーションが増えたこともあって、男の子の中にも違和感なくピンクの上履きを履いている子も数人いる。

折り紙でもそう。
保育中、折り紙の箱を出してきて
使いたい色を訊ねると、近年「ピンク」を選ぶ男の子がかなり増えた。
女の子も「黒」や「青」を普通に選ぶ。

わたしが幼稚園のシゴトに就いたほんの5〜6年前はまだ、子どもの世界でもピンクは女の子の色という認識の子どもが多かったように思う。
男の子がピンクを選ぶと周りの子が冷やかす、という構図がまだ残っていた。

「色に男の子の色、女の子の色なんてないんだよ?すきな色を選んでいいんだよ」と、何度となくそう言ってからかう子をたしなめた覚えがある。
けれども、気づくと今ではそんな子はもういない。

園児の彼らは生まれてまだ3年から6年。
育つ世間の風潮がそれだけ変化しているということだ。

少なくとも園児の年齢に於いて色の世界はかなり自由になった。

男の子がシースルーのかわいい靴下を履いていても周りの子は気にしていない。
戦隊モノの水筒を気に入って使っている女の子も普通にいる。
すきなものの自由の幅が拡がるのはとてもいいこと。
小さいうちにこうしてジェンダーフリーな感覚が体に馴染むと、きっと己にも他者にももっとずっと寛容になれるはず。
この先の社会は確実に良い方向へ変わっていく。

きっと、園児の親たちも柔軟な感覚の世代にシフトしていっているということなのだろう。

少しずつ少しずつ
生きづらさを抱えた誰もが生きやすい世の中になるといい。






最新の画像もっと見る