時間のしずく time drops 

たいせつなもの。すきなこと。

いけんとあかん

2024-12-13 | essay

懐かしい鳥取弁で書かれた注意喚起の文言にニンマリ。
コレいいねえ。

子どもの頃、毎年夏休みを鳥取で従姉妹たちと過ごすうち、鳥取弁と大阪弁、互いに感化されて言葉がミックスされたものだ。

「いけん」と「あかん」
ちょっとの差なのにねぇ。
ニホンゴっておもしろい。

ここは鳥取砂丘。
先月、姉と一緒に久しぶりに帰った両親の故郷鳥取。
やっぱり来たからには砂丘も見に行かなくちゃね。

いつ見ても大きいなあ。
鳥取砂丘、すきだなあ。

若い頃の両親のモノクロ写真を思い出しながら砂の上を暫し歩く。
さすがに今回は馬の背を越えて歩きはしなかったけれど。

父や母が幼い頃にも
こうしてここにこの風景は拡がっていたわけで。
砂に積もる悠久の時間を想う。。。

空もうつくしい
大きな自然。。。
日中はひとが多いけれど、夜には様々な動物が訪れるという。タヌキ、イノシシ、鹿も!
月明かりの砂丘に佇む鹿を暫し想像してみる。。。
いやぁ、見てみたいものだ。

新しく出来ていたおしゃれなカフェでひと休み。
初めて見た!らっきょの花。





(11月に訪れたふるさと鳥取の健忘録でありました。)




父を故郷に還す

2024-12-06 | essay

先月、とても久しぶりに母のお墓参りへ。
コロナがあったから何だか誤魔化されちゃう。
5年振りくらいかと思っていたら9年も経っていたのね。ごめんねお母さん!

子ども時代、毎年夏休みを過ごした母の里。
伯父は4年前に亡くなり伯母を従兄妹たちが介護中。
世代交代が進んでいく…。
優しくてかわいいおばちゃん。認知症はあるけれど、かろうじて私たちのことを分かってくれた。
元気な内に…と思っていたので今回思い切って訪ねて良かった。

母の一族は皆ケラケラとよく笑いよく喋る陽気な太陽一族。
いつもこちらまでケラケラが伝染る。
ここへ帰ると本来の自分を取り戻すような心地良さを感じるんだなぁ。
親戚っていいもんだなぁと改めて思う。
従兄妹たちも子どもの頃と変わらずいつもあたたかく迎えてくれる。
別の従姉妹たちもやって来て
皆忙しい合間を縫って手分けして私たち姉妹をあちらへこちらへと運んでくれる。
ありがたいやら申し訳ないやら。

母のお墓参りのあと
父の実家のお墓のあるお寺へ。
ここに最後に来たのも9年前。父と一緒に父の育った町を歩いたっけなぁ。。。

父が3歳の頃に亡くなった父親(わたしの祖父)、父を育ててくれた曾祖父母などなど、わたしは会ったことのない血縁者たちが眠っている。
母親と引き裂かれ死んだと教えられ、得も言われぬ苦労の多い子ども時代を過ごした父。。。
父をとても大事にしてくれた曽祖父のことだけは父はこころから慕っていたらしく、亡くなる前年にも独りで長距離バスに乗ってお参りに来ていた父。

最期は父の故郷に連れて帰ってあげたくて、ほんの少しの父の遺灰を連れてきた。
これが本当に最期の父のお墓参り。


そのあと美しい山陰の海へ。
父も若い頃泳いだであろう浜辺。
小匙一杯ほどの父の遺灰を海に撒くと一瞬で海風がふわっとさらっていった。

バイバイ!万年不良オヤジ!
世界でたったひとりのわたしのおとうさん。



お別れに付き合ってくれた従姉妹たちにも、こころからありがとう〜!




汗ばむ12月

2024-12-03 | essay

ススキを撮ったら鳥が写っていた!
小さいことだけれど
とてもうれしい偶然。

その後、噴水の池で水浴びしているカラスに出会った。
バシャバシャと気持ち良さげ。
12月に入ったというのにコートなしで歩けるような陽気。
日向では軽く20℃を超えていたに違いない。
カラスも暑かったのか
水から出たり入ったり。
カラスの行水、実写版?
あまり見たことのない光景だ。
どこを歩いても
晩秋の木々は本当にきれい。


ドウダンツツジの美しさといったら!!
期間限定のスターですね





金色と紅

2024-11-30 | essay

GOLDの世界

大きな木を真下から見上げるのがすきだ。
木の懐の深さを肌で感じることが出来る。
神社のふたごの木。




とても一本の樹とは思えないほど、たくさんの色を持つもみじ。

晩秋の木々はとてもおしゃべりなのだ。




「イル・ポスティーノ」すきな映画

2024-11-28 | 映画 のこと

ひょんなことから
期間限定で再上映していることを知り
予定をずらして何とか滑り込み!
約30年来とてもすきな映画
「イル・ポスティーノ」
1994年イタリア/フランス制作

制作から30年。4Kデジタル・リマスター版
とはいえ、なんと劇場のスクリーンで観るのはこれが初めてのこと。
すきな映画5本指に入るというのに!
DVDもサントラCDまで持ってるのに!
なので、どうしてもどうしてもスクリーンで観たかったのであ〜る。

日本公開は1996年とのこと。長男出産の年だもの。映画館からは一番足が遠のいていた時代だ。それは仕方がないねぇ。

いやはや〜
観れてよかった。
うつくしい風景、表情の隅々、波の音、風の音。。。

このすばらしい映画に出逢えたことに感謝!

今回お邪魔した映画館は有楽町の「角川シネマ有楽町」

この建物、電器店になって久しいけれど以前はそごうデパートだった。
学生時代、ここから地下続きの交通会館でアルバイトしていて、このそごうのデパ地下のパンプキンワッフルにハマり足繁く通ってよく食べていたことを思い出した。味まで。
また食べたいものだなぁ。

そして、ここのよみうりホールで「ガープの世界」の試写会を観てどっぷりハマったのも丁度その頃。

そして「ガープの世界」も今もわたしの5本指映画なのである。

建物はそのまんま、中身はすっかり変わってる。

ヒトとは逆ね。




空便り

2024-11-14 | essay

空からの紅葉狩り
山が紅い!

久しぶりに飛行機から眺めると、改めて日本って山の国なんだなぁと気付く。
山の麓を縫うように流れる河。川に沿って人々が暮らしを営む。
そんな光景が眼下に何度も現れる。

島国にっぽんを縦断して亡き両親の郷へ。

数えてみればなんと9年振り〜!?



はにわ展へ

2024-11-11 | 展覧会・アート のこと



先月のいつだったかな。
待ちに待ったはにわ展へ!

平日午後遅く入ったからか思ったより混んでおらず、ゆっくり堪能できました。

今展示の話題の「挂甲の武人たち」は、勇ましさより物寂しさが勝るお顔立ち。
こんな太古の昔から、いつの時代もヒトは戦いに赴かされていたのだなぁ…とニンゲンの業の哀しさを感受してしまいました

当時の生活の様子を物語る動物埴輪たちはとても可愛らしく、初めて観る魚のはにわにもびっくり!





夕方のトーハク、うつくしいです。


はにわ展は東京国立博物館にて12月8日まで開催中です!


加速

2024-11-05 | essay
早い、早すぎる!
長男の結婚式から一年があっという間に経っていた。

第一子というものは全てが初めてのことで、3人の子のうち常に一番心配したり気を揉んだりしたのはいつでも長男Sだった。
こんなにあっさりすっかり手もココロも手離してしまえる日が来るなんて、あの頃には想像もつかないこと。

時間はめぐる。
先へ先へ。

彼に関して気を揉んだり案じたりすることをすっかり手離したジブンが不思議なのである。
もちろん元気でいてくれよと願ってはいるが。

しっかりした看護士の彼女と一緒になったということも大きな要因なのかもしれない。
小児喘息だった長男。
喘息や急な蕁麻疹など、何度冷や冷やさせられたことか。
子どもの頃は毎晩吸入器で薬を吸入させ、大きくなってからも喘鳴がしていないか彼の寝息によく耳をそばだてていたものだ。

先日ふたりで家に帰って来た時にそんな話をすると
「小さい時だろ〜?今はないない」と長男。
大人になった子どもからすれば、そりゃあ大昔のことのように思うだろうなぁ。

親にはついこの前のことのようなんだよ。
吸入器だって戸棚の奥にしまったまま。

振り返ってみれば本当にあっという間になんだな。人生。

最近にわかにTVで見掛けるようになった竹内まりやさんの名曲「人生の扉」。
歌詞のひとことひとことを
そのまんま実感してしまって
何だか感慨深い。

気づけば、来年は50代もラスト!
時間の早さを憂いでばかりいても仕方がない。

目の前の自分の持ち時間、大事に使わなきゃね。





2024-11-01 | essay

夕焼けにはまだ早いけれど
束の間、商業施設の屋上に出てみる。

わぁ〜
なんだろね〜
やっぱり大きな空はいいね〜

薄雲が落ち日をふんわりと包んでやわらかく輝く

知らぬ間に凝り固まっていたこころの一部がふわりと解けていくのを感じる。

だいじょうぶ
所詮全ては小さなこと。




孤高の画家 田中一村さん

2024-10-27 | 展覧会・アート のこと


10月初旬に観てきた田中一村展のこと。

東京都美術館
「田中一村」展

この日は朝から「大地に耳をすます」「東京展(絵本展)」お昼を挟んで「田中一村」展、とアート三昧の至福の1日でありました。

12年前、奄美の友人の結婚式に出席するため初めて奄美大島、加計呂麻島を訪れました。
友人の勧めで帰る前に立ち寄った「田中一村記念美術館」
そこで初めて田中一村の絵と人となりに触れ、すっかり魅せられてしまいました。

田中一村記念美術館の誰もいないひろい部屋で鬱蒼とした森の大きな絵を前にしたとき、自分が絵の中に吸い込まれそうな気持ちになったことをよく覚えています。(寧ろ吸い込まれてしまいたいくらいだったかも。笑)

今回の展覧会では展示No.298に一番こころを持っていかれました。

(購入ポスター)
ずっと眺めていたくなる、静けさの中に力強さを感じる絵です。


この写真は私のお気に入り。
奄美の旅の終盤に撮った印象的な一枚。道路の側溝から力強く伸びたクワズイモの葉です。

つくづく奄美にまた行きたくなりました〜

東京都美術館
「田中一村展」は2024年12月1日まで開催中です。


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