時間のしずく time drops 

たいせつなもの。すきなこと。

白い手紙

2011-03-31 | essay

   


わたし宛に、時折り届く白い封筒。
母の学生時代の たいせつなともだちだったひとからの手紙。

母を亡くした後、そのひととの手紙のやりとりに
たくさん たくさん元気づけられた。

そのひと自身、いくつもの深い痛みを乗り越えてきたひと。。。

悲しみを共有してくださり、いつも温かく見守ってくださった。

以来、季節ごとに 山陰の海の町から届く あたたかな手紙。
いつも封を切るたびに、ありがたくて涙がでてしまう・・・。
身内以外にも、こうして母のことを思い出してくださるひとがいるという幸せ。
娘のわたしたちのことまで 気遣ってくださる優しさ。


久しぶりに届いた白い封筒。いつもの達筆な文字。
関東の余震と原発事故の影響の心配をしてくださる、こころの温度の伝わる手紙・・・。


きちんとした手紙を書く機会がすっかり減ってしまった昨今。
返信をしたためるひと時は、わたしの雑多な生活の中の 束の間の神聖な時間。

いただいた手紙はいつも、母の笑顔の写真の傍にしばらくお供えしておく。

 もうすぐ 母の七回忌。


       


 


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