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たいせつなもの。すきなこと。

はなのすきなうし

2009-11-02 | 本 のこと

岩波書店の「岩波の子どもの本」シリーズの一冊。
原題は「THE STORY OF FERDINAND」マンロー・リーフという作家が
1936年に書いたお話。

この絵本は、子どもにももちろん読んでもらいたいけれど、
おススメなのは、マイペースな男の子を子育て中のお母さん!
ここに答えアリ(!?)

フェルジナンドという子牛は、ほかの子牛たちが
飛んだり跳ねたりつつき合ったりしている時も
いつもひとりでのんびり座って花のにおいをかいでいる。。。
ひとりぼっちでさみしくないのかしら、と心配するお母さん。
「ぼくはこうしているのがすきなんです」という息子。
さびしがっていないとわかったお母さんは、

『 うしとはいうものの、よく ものの わかったおかあさんでしたので、
ふぇるじなんどの すきなように しておいて やりました。』

このくだりに、「・・・!」と思うお方は
ぜひこの絵本を読んでみてね。

子育てしていると、楽しいことばっかりじゃなく
迷うことや不安もいっぱい。
そんな時、つい よその子とうちの子を
比べてしまうのが世の母の常・・・。

このフェルジナンドのお母さんのように
達観したこころを見習いたいものだ~。
この本、昔も読んだことがあったのに、
長男が小さい頃改めて読んだら、
わたしに言ってる??ってくらいこのくだりには
ズ~ンときた。

その子は、その人は、何をもってしあわせとおもうか。

「みんなちがってみんないい」という金子みすずさんの
有名な詩の一節をおもいださせる。
この言葉を、切実にこころで理解し、
身を持って試みることができるようになるには
フェルジナンドのお母さんのようでなくちゃね。

以来、「もののわかるおかあさん」であろう!と、息子にも、
「人と自分を比べなくていいんだよ」って教えてきた。
しかし・・・、十二分にマイペースなまま中学生に成長した彼。
「~クンは英検も漢検も受けるって!!あんたはいいの?」
なんて聞こうものなら、
「人と比べるなっていつも言ってるじゃ~ん。」
と息子にやり込められてしまう。

これはこれでどうなの~~??
子育ての試練はつづく。。。


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