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岩波書店の「岩波の子どもの本」シリーズの一冊。
原題は「THE STORY OF FERDINAND」マンロー・リーフという作家が
1936年に書いたお話。
この絵本は、子どもにももちろん読んでもらいたいけれど、
おススメなのは、マイペースな男の子を子育て中のお母さん!
ここに答えアリ(!?)
フェルジナンドという子牛は、ほかの子牛たちが
飛んだり跳ねたりつつき合ったりしている時も
いつもひとりでのんびり座って花のにおいをかいでいる。。。
ひとりぼっちでさみしくないのかしら、と心配するお母さん。
「ぼくはこうしているのがすきなんです」という息子。
さびしがっていないとわかったお母さんは、
『 うしとはいうものの、よく ものの わかったおかあさんでしたので、
ふぇるじなんどの すきなように しておいて やりました。』
このくだりに、「・・・!」と思うお方は
ぜひこの絵本を読んでみてね。
子育てしていると、楽しいことばっかりじゃなく
迷うことや不安もいっぱい。
そんな時、つい よその子とうちの子を
比べてしまうのが世の母の常・・・。
このフェルジナンドのお母さんのように
達観したこころを見習いたいものだ~。
この本、昔も読んだことがあったのに、
長男が小さい頃改めて読んだら、
わたしに言ってる??ってくらいこのくだりには
ズ~ンときた。
その子は、その人は、何をもってしあわせとおもうか。
「みんなちがってみんないい」という金子みすずさんの
有名な詩の一節をおもいださせる。
この言葉を、切実にこころで理解し、
身を持って試みることができるようになるには
フェルジナンドのお母さんのようでなくちゃね。
以来、「もののわかるおかあさん」であろう!と、息子にも、
「人と自分を比べなくていいんだよ」って教えてきた。
しかし・・・、十二分にマイペースなまま中学生に成長した彼。
「~クンは英検も漢検も受けるって!!あんたはいいの?」
なんて聞こうものなら、
「人と比べるなっていつも言ってるじゃ~ん。」
と息子にやり込められてしまう。
これはこれでどうなの~~??
子育ての試練はつづく。。。