時間のしずく time drops 

たいせつなもの。すきなこと。

六月の球体

2024-06-21 | essay
ひとには幾つもの顔がある。
それはウラとかオモテとかではなく、どれもそのひとなのである。

ひとのココロは多面体ではなく
球体なのだ。

というわたしなりの持論。
我が身に於いても。

今日は母の命日。
いつも亡くなった時刻に覚醒してしまう。
出来れば泥のように眠ったまま過ぎてしまいたいのに。

そしてまだ生きていた母の
ココロを想う。
母もまたわたしの知らない顔をたくさん持つひとりのヒトだったのだ。
わたしの「母」である以外のヒトとしての彼女。

わたしが「ただのアタシ」でありたいと時に思うように
母もまたわたしの知らない「ただのアタシ」を持っていたはずなのだから。

母のすきだった蒼い紫陽花。
あちらにも紫陽花は咲いているのだろうか。
それとももう別の姿になって此の世で今年の紫陽花をみているのだろうか。

19回目の命日
間もなく午前4時。
道路に響く新聞配達のバイクの音。。。

そして今
早起きのイソヒヨドリが
高らかに鳴いた。

まだ空は暗いのにね。

もうひとねむりしなくちゃ。





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