本川越の駅から、蔵の街へ向かって歩いて行くと
いつも右手に見えてきた昔ながらの帽子屋さん。
わたし、ここのショーウィンドウがすきだったんだ~。
長い長いこと こうして帽子屋さんを営んでいらしたのだろうなあ、と思われる佇まい。
ショーウィンドウには、紳士物のハンチングやソフト帽が並んでいた。
「てぶくろを買いに」の絵本の中に出てきそうなお店だったんだ。
中に入ったことはとうとうなかったのだけれど、
あの本の中の帽子屋さんみたいに優しいご主人に違いない。と勝手に想像していた。
道路の拡張計画のため、両隣りは空き地になり・・・。帽子屋さんは閉店してしまった。
建物も、もう時間の問題みたい。
ここの外付けのタイル貼りのガラスケース。
通るたびに、いつもとてもこころを惹かれて、何度かカメラに納めさせていただいていた。
消えてしまうまえに・・・と、シャッターを切った。 今度こそ撮り納めになってしまうのかな。
ずっとそのままであってほしい場所。モノ。 (そしてヒト・・・) は、たくさんある。
それでも無常なことに、刻々と変化してゆくのが世の常で。
「ゆく河の流れは絶えずして しかももとの水にあらず・・・」
鴨長明の気持ちが近頃よ~くわかるワ。
こうしている流れる時間も、そして自分自身も、
所詮よどみに浮かぶ儚いうたかたのひとつなんだなあ~
なんて想う ちょっとせつない 秋のひとときでした。。。
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