時間のしずく time drops 

たいせつなもの。すきなこと。

裏通りの小さなお店

2012-02-09 | essay



街の表通りよりも、裏通りの方がすき。

混雑していた日曜日の原宿で、ひとの少ない方少ない方・・と選んで裏通りを歩いていたら
イイ感じの看板がわたしを呼ぶ~。

ちいさな文房具屋さんのようだ。
こだわりの文房具屋さんは素通りできません。

マンションの一室にある[ フライハイト ] さんという輸入文具のお店でした。

いやはや、すきなものには、道が繋がっているんだな~。
こうやって、すてきなお店に知らずに導かれる(?)感覚がすきだ。

もしこのお店をネットや雑誌でかねてから知っていたとしても
方向音痴な上に地図の読めないわたし、このマンションの一室には到底辿りつけまい。

自然に、こうしてばったり行き着くってのがわたしには向いている。(本能?嗅覚?)


また、お邪魔してみよう。 果たして辿りつけるか!?

 



ちっこい幸福

2012-02-08 | essay




通りすがりの散歩中の子犬が すり寄って来たとき。

久しぶりのともだちから メールが届いたとき。

たまたま初めて入ったお店のごはんが 思いがけないほど美味しかったとき。

たわいのない話に笑いながら 街をともだちとぶらぶらしているとき。

もう食べちゃったと思っていたお菓子が まだひとつ 残っていたとき。

バカみたいに 大笑いしている自分に気付いたとき。

ムスメがお風呂で唄うデタラメな歌の自作の歌詞に えらく感動してしまうとき。。。


ほんわり じんわり 沁みてくる ちっこいしあわせの数々。
しあわせって、数えあげていけば、結構いっぱいあるもんだよ。


 


娘のHARAJUKU

2012-02-07 | essay



しばらく前から娘と約束していた原宿へ。

人混みは基本的にあまりすきではないので、日曜日の竹下通りなんて
よっほどじゃなきゃごめんだー。

近頃、娘も人並みにアイドルに興味を持ちだして、
ともだちから情報をいろいろもらって、アレとコレとソノ店に行きたいと言い出した。

一番の目的は、某アイドル・グループの公式ショップ。
ここは、予約しておかなければ入店できない仕組みになっている。
(一階部分だけは入店できるのね~)
ネット予約をして以来、娘はこの日が来るのをたいへん楽しみにしており
お年玉を握り締めてやってきた。

み~んな確かに可愛いけれど、誰が誰やら、正直わたしにはあんまり見分けがつかない。
店員さん達もメンバーか?ってほどカワイイ。

店内は、親切なことに撮影もOKだったので、生サインなどなど見つけてはカシャ!
こんなところにも、みっけ。



  メンバーの着用衣装も飾ってありました。

う~ん。なるほど~。こういうの、喉から手が出るほどファンは欲しいのでしょうねえ。

いわゆるオタクな男性ファンだらけだったらヤダな~と危惧していたのだけれど
日曜日ということもあり、家族連れや女の子集団もたくさんいてちょっとホッ。

竹下通りに昔からあるアイドル・ショップの数々。
日本のアイドルにハマッたことがないわたしには未知の世界だったのだけれど、
入り口からズラリと並ぶ生写真の数々!今も昔も変わらないんだねえ。(被写体は変われど!)
時を経て初めて入りました~。

いろんなショップを練り歩いて、クラクラ人酔いしてしまいそうな数時間~。
もっとずっと大きくなってから、今度はともだちと行ってもらいましょう。 



 


映画「巴里の女性」

2012-02-06 | 映画 のこと




チャップリンの1923年のサイレント映画「巴里の女性」 A Woman of Paris を観た。
脚本・監督・製作・音楽までチャップリン。けれど、本人は出演していない。

喜劇ではなく、ひとりの女性の人生を描いた大真面目な悲劇。

人生って、ほんのちょっとの時間のズレで、その後はとんでもなく大きく変わってゆくもの。

すれ違い。別れ。出逢い。
ひととひとの縁は、つくづく不思議なものだ。

ふと思い出した、以前観た「スライディング・ドア」は、そのハッピーエンド版という感じの映画。
ほんのちょっとのすれ違いで別の人生を送るけれど、
出逢うべきひととはまたちゃんと出逢って恋におちるようになっている、いうようなラブ・ストーリー。
これもまたロマンティックで、わたしはこの映画、とてもすき。
絶好調にキレイな時期のグゥイネス・パルトロウが爽やかに演じている。


めまぐるしいCG映画や、うすっぺらなストーリーの映画は、もうつまらない。
いい映画だけ、厳選して観たいお年頃?です。




オトナの知らない世界

2012-02-04 | essay

末娘の幼稚園時代のバス停仲間で母子女子会。

入園の3歳から見てきた近所のこの女の子たちも、今やもう10歳。
こうして成長を見ていると、10歳くらいでは性格が大きく変わった子はいないもんだね。
3歳でパワフルだった子は、今もやっぱりパワフル。
にこにこ傍観タイプな子は、やっぱり穏やかにニッコリおしゃべり。

カラオケのパーティールームにて、母子14名。
オトナだけでも女性ってのが集まると騒々しいのに、その上、女子ばかり大勢加わると、本当にかしましい。
カラオケの曲だって、皆なんでこんなによく知ってんの??と驚くほどだ。
わたしがカラオケ嫌いなばかりに、娘はこの日のカラオケ体験、確か人生でまだ2度目かな。

そのあとは、女子お決まりのプリクラ~。
初めて入るプリクラ専門の地下のお店へ。
カップルはOKでも、男性客のみの入店は禁止されているこのお店。
どういうわけなのかと思ったら、入ってなるほど納得。
衣装の無料貸し出しもあり、店内に溢れかえる普通の女子中高生が
みな、アイドルみたいになってるし~!

なるほど~。よからぬ目的でくるオタク男性客を排除しているわけだね。
保護者としては、それは結構なことですな。

オトナだけじゃ普段足を踏み入れない場所ってのは、なかなかオモシロイ。
ちょっと現代女子の気分を味見。

この娘たちも、あと数年したら自分達だけでこういう場所に出入りするんだろうなあ。
ちょっと心配だけれど、そうやって手を離れて大きくなっていくんだよね。

あと少し、母ちゃん達も一緒に女子気分を楽しませておくれっ。






鏡の向こうは。

2012-02-03 | essay

 

美容室。
オネエサンな時代は、あちらへこちらへと
オシャレな人気店を渡り歩いたこともあったけれど、
結婚してこの街に住むようになってからというもの、
気に入ると何年でも同じお店に通う。
髪のクセをわかってくれている いつものひとに
「オマカセ」するほうが断然心地良いと気づいたから。

30代の髪をすべてオマカセしていた美容師さんが、遠方へ行ってしまったときには、
「わたしの40代はど~~したらいい?」と途方に暮れてしまったほど。

ともだちの紹介で通い始めた今の美容室。
お陰で、気さくなチェ・ジウ似の美容師Oさんに巡り会い、
もう5年~6年お世話になっている。
最近は、このところアンチエイジングに必死な夫も、そして洒落っ気の出てきた高一長男も。

いろんな場面で、ここち好いひととの縁を、ずっとたいせつにしたいものだ。

それにしても・・・。
美容室の大きな鏡の前に座る小一時間って、正に現実を直視させられる時間でもある。
鏡越しに美容師さんと喋りながら、
あれえ、わたしこんなに眼尻が下がっていたっけ?とか
ココロは20代のまんまでも、ちゃ~んとオバサンになってきたなあ・・・とかね。 
普段、いかに自分が鏡を見なくなったかがよ~くわかる。 

ゆめみたいなことばかり言ってないで、
たまにはイヤでも現実をじっくり直視する時間もたいせつなのであった~。





季節の隙間

2012-02-01 | essay



近年、クリスマスツリーやお雛様などの季節のものを仕舞い込むたびに、
「来年もこうして飾れるかな、わたし。」 と、ふと思う。

普段、能天気なヤツだとひとに言われるわたしでも、ふっとサミシイ風に捲かれてしまうこともある。


二年前。7歳だった娘が新型インフルエンザによる急性肺炎のために救急病院に搬送された。
みるみるぐったりとしてゆく小さな体。
その夜、医者にドラマのセリフのように 「今夜が山です。命に係わらないとは言えません。」 と言われた。

そう言われても、「朝になったらこの子がいないなんて、絶対ありえない!!」って
強い気持ちでネガティブな空気を懸命に払いのけることしかできなかった。

ありがたいことに、10歳の元気な今がある。。。

あの夜、本当にこの子を失っていたら・・・と、時にひどく寒々とした思いがこころをよぎる。
この子が助かったのは、「たまたまのまぐれ」だったかもしれないんだ。。。

ひとの命は、何よりも重いけれど、思いがけないほど儚い。

明日が来るのが当たり前のように、今日を消費してしまうけれど
実は、命ってのは毎日が綱渡りのようなものなのかもしれない・・・。

なあんて、毎日そんなことを思って過ごしたら神経が擦り切れちゃうから、
ほんのたまに、今日を無事に過ごせたことに感謝して眠る夜があってもいいかもね。

もうすぐ立春。
おひなさんの季節がやってくる。
昨年、当たり前のように飾っていたお雛様を、今年はもう見ることができないひと、
飾ることができないひとも たくさんたくさんいる・・・。
ひな人形のCMをどんな想いで目にするだろう・・・と思うと、こころが痛い。

おひなさんを箱から出して、その穏やかな顔にまた逢えることに、こころから感謝しよう。
あたりまえなんかじゃないささやかな日々を、しっかり抱きしめよう。






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