一献盃は、「いっこんはい」と読みます。
八月の初めに、拙宅で購読している新聞紙の片隅に、岐阜県の窯元の記事が掲載されていました。
窯元の方の説明には、同じ日本酒でも、盃の形状により香りや旨味が変化するとのことで、さらにそれをTPOに合わせて日本酒をいただくための盃を磁器で作製したとのことでした。
確かに、同じ銘柄の純米酒でも、グラスでいただくのと、いわゆる茶碗酒で呑むのと、ビジネスホテルのガラスコップで飲むのとでは違います。
酒なんだから、口にできるものなら何でもいいじゃないかと言う御仁もいると思いますが・・・
私自身は、八勺(144ml)の試飲用の盃か、40年ほど前にいただいたコスタボダの古い厚手のグラスで純米酒をいただいていました。
確かに、アルコールなので、日本酒を注いだ器の表面積で空気中に対する水蒸気圧が異なる訳ですから、成分の香りや旨味が呑む人の感性に訴えるのも違うと思うのも道理というか、理論です・・・
気になっていたのですが、急に涼しくなり、純米酒も美味しくなる時期なので、弟と私用に2セットを窯元に注文しました。
昨日、拙宅に宅急便で届いたので、早速梱包を解いてみました。
中には、丁寧に箱詰めされた、形の異なる白磁の盃が4個ありました。
例えて表現するならば、まるで性格の異なる四人姉妹のようでもあります。
今月は断酒中(休酒)なので、10月になりましたら、いつもの美味しい純米酒をこの器でいただきたいと思います。
肴は何がいいのでしょうか、14MhzのDXなのか、それとも空気の澄んだ秋の名月なのか・・・