中山大障害は、熊沢騎手騎乗のマーベラスカイザーが優勝しました。
--------------------------------------------------
【中山大障害】カイザーV!熊沢 初の平地とG1W制覇 (スポニチ)
「第135回中山大障害」が中山10Rで行われ、3番人気のマーベラスカイザーが直線抜け出して快勝。熊沢重文騎手(44)は中山グランドジャンプも含め、12回目の挑戦で初めてJ・G1を手にした。
「おめでとう!」。ウイナーズサークルの周りに集まった障害ファンから熊沢への声援が飛んだ。平地G1を3度制しても障害にこだわり、度重なる落馬事故を乗り越えた末につかんだ勲章。「二十数年間の念願だった。下手なジョッキーなのに…応援してくれるファンの声がありがたくて…」。ベテランは言葉を詰まらせた。平地、障害双方のG1制覇は99年のジャンプグレード制導入後初めて。「勝ったら、障害を卒業しようと思っていたが、まだやめられない」。ついにかなえた夢の先に新たな夢がふくらんだ。
-------------------------------------------------
毎年楽しみにしている中山大障害を見てきました。この日は、朝から雨で気温が低くて凍えるような寒さでしたが、中山大障害が始まる頃には雨もあがり、馬場もそれほど悪くなかったようです。
下馬評では、昨年の勝者マジェスティバイオの評価が高く、断然の1番人気でした。しかしレースでは、前半から積極的に前のほうでレースを展開したマーベラスカイザーが、最後の直線でも他を圧倒して勝利を収めました。この馬は、障害に転向してまだ6戦ですが、一度も3着以下になったことがない安定感のある馬です。今回、初めての中山でしたが、4100mの長丁場を熊沢騎手の好騎乗で乗り切り、栄冠を勝ち取りました。熊沢騎手は、平地と障害の掛け持ちの騎手で、とっても地味な騎手です。今年はわずか11勝ですが、過去には平地G1で3勝の実績があり、重賞ではよく逃げ先行の面白いレースを見せてくれます。今回も彼の得意なレース展開に持ち込んでの勝利でした。障害は落馬の危険があるリスクの高いレースで、平地との掛け持ちする騎手は少ないようですが、彼自身は障害レースへの思い入れがあるようで、双方のG1を制するのが目標だったようです。今回のG1を勝ったことで平地・障害の両方でG1を獲得した初めての騎手になりました。これは素晴らしい記録です。実際、現場でレースを見ていて、大障害を全ての馬が無事に飛越した時や全馬が無事に完走した時の拍手と歓声は、ギャンブルではなく、スポーツ観戦しているような雰囲気でとても心地良いものでした。熊沢騎手の偉業達成と、普段とは違う暖かい雰囲気の競馬に感動した一日でした。
ちなみに馬券の方は外れでした。前走のテイエムハリアーで独走しながら最後の障害で落馬した熊沢騎手を見ていたので、不安になって買うことができませんでした。次回のテイエムハリアー騎乗時には、是非リベンジを果たして欲しいです。