神が宿るところ

古社寺、磐座、不思議・パワースポット、古代史など極私的な興味の対象を見に行く

三之御前社

2011-05-17 22:07:01 | 神社
三之御前社(さんのごぜんしゃ)。
場所:静岡市葵区日出町6-1。国道1号線の1本北側の道路の角で、「トヨタカローラ静岡」本社の裏(北側)辺り。駐車場なし。
創建時期不明。珍しい社号だが、「三之御前」、即ち祭神は、浅間大神の第三御子神という説もあった。浅間大神=木花之佐久夜毘売命(コノハナノサクヤビメ)の三男といえば、山幸彦こと火遠理命(ホオリ)で、神武天皇の祖父に当たる。因みに、「静岡浅間神社」境内の「八千戈神社」相殿に祀られた浅間神社末社9社のなかに「三之御前社」がある(ただし、祭神は瓊瓊杵尊(ニニギ)=コノハナノサクヤビメの夫神である。)。しかし、天保年間(1830~44年)の神主中村靱負により、いわゆる宗像三女神のことであるとされ、現在まで受け継がれている。当神社の南に八幡神社(駿河八幡宮)があり、同神社が豊前国一宮「宇佐神宮」から勧請されたときに、同じ九州から式内社「宗像大社」からいっしょに勧請されたものだろうともいう。
実は、当神社の元の鎮座地は現・静岡ガス本社付近(静岡市駿河区八幡)、即ち、古代東海道「横田」駅家があったと想定される場所付近にあった。思えば、国道1号線と久能街道が交差するここは、かつてJR東海道線がまだ高架化されていなかったとき、「八幡の踏切」があり、いわゆる「開かずの踏切」として有名だった。昔から交通の要衝であった場所だったのだろう。とすると、ここに交通安全の神である宗像三女神が勧請されたのは当然だったかもしれない。


写真1:「三之御前社」鳥居


写真2:社殿
コメント
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