
「エンディングノート」 砂田麻美監督 ○
仕事人間だった父親が67歳でやっと退職したのもつかのま検診でがんが見つかります。それも進行が早くすでに手術はできない状態でした。そこで彼はエンディングノートを作成します。やらなければならないことや家族に伝えたいこと、そして自分の葬式のことまで段取りをするのでした。娘である監督はその一部始終をカメラに収めていたのです。
「ございます」調のちょっとコミカルなナレーションと軽快な音楽のおかげで「死」を取り上げているにしては大変楽しい作品です。昔の写真やフィルムを効果的に用いて無理なく家族の歴史が表現されています。充実した最後の日々はうらやましいくらいです。
タバコは過去の写真に写っていたような気もしますが、無煙でした。