「サンライズ・サンセット」 岸善幸監督 ✗
楡周平原作の小説を実写映画化しました。
コロナ対策が厳しくなる頃、空き家問題に直面する三陸の町で職員の桃香(井上真央)は空き家になっている別宅を試しにSNSにアップするとリモートワークになったので、と西尾(菅田将暉)が訪れます。東京からコロナを運んでくる、と恐れられていたので「絶対に外を歩かないように」と厳命しますが、釣り好きの西尾はこっそり海辺へ行ってしまいます。近所の一人暮らしの女性(白川和子)から親切にされる一方、「桃香を守る会」の地元メンバーからあれこれ脅されるのでした。
移住がテーマの作品で、その上コロナの始まりの頃で5年経つと「あんな時代もあったね。」と懐かしい場面もありました。実は311震災の被災者を描く作品でもあり、「コロナ」「空き家」「移住」「被災者」といった重いテーマを脚本の宮藤官九郎が得意の笑いの小ネタを絡ませながら考えさせる作品にしました。
個人的には桃香の職場のちょっと嫌味な同僚を池脇千鶴が好演していました。
タバコは、冒頭の漁に出る船の上で桃香の父親役の中村雅俊(1951生)がタバコを持っていました。持っているだけでも命がけですね。声が出なくならないといいですね。他には若者がパチンコ屋に並んでいるときにタバコを持っていました。
*ちょっとひとこと
「移住」がテーマの作品が続きましたが、今(1月30日)埼玉県では下水管の腐食が原因で大きな事故になり周辺住民が大きな影響を受けています。こういうときにすぐに避難できるような場所を田舎に確保しておくこともこれからは必要なのではないかと思いました。地震や台風だけでなく事故に対しても危機管理能力が問われていますね。