ヘンデルのジュリアス・シーザーを行ってみましょう。
ダニエルちゃんです♪ いい声💛
Handel: Giulio Cesare / Act 3 - "Da tempeste il legno infranto"
私が好きなリンボウ先生(林望さん)著、31年前の有名な「イギリスはおいしい」。
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私はこの本が出版された当時英国の駐在から帰ったばかりで、この本がうれしくて、うれしくて♪
なんとも不思議な英国料理をあちらに行った日本人的観点から、上品におもしろおかしく書いた本。
「塩はふるふる野菜は茹でる」
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リンボウ先生は文章が美しい。
シオハフルフルヤサイハユデル。いいねぇ。
茹で過ぎなうえ、塩味すら弱い料理が多いので、各自が勝手に塩をたくさんふって食べるという、作り手が情けなくなるような状況。
やたら茹でた野菜がぐずぐずになってしまい、食感というか歯ざわりを大事にする日本人としては、なんともだらしない調理。
各自が勝手に塩を振る話はこちら(↓)。
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つまり「味がない」(↑の赤い破線の部分)。
歯ざわり、食感の問題はテクスチュアとされる。
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そうしたまずい料理の代表格として「クルジェットのトマト煮」というのが、この本に出て来る。
あまりにそれが不味くて驚いたリンボウ先生なのであった。
しかし不思議なもので、何年かして再度英国に渡ってその料理を食べた時には「あぁ、英国に戻って来たなぁ」とリンボウ先生は幸せに浸ったらしい。
私はそれぞれの国の料理やあるいは文化って、そんなもんだなぁと思うのだ。初めて日本にやって来た日本文化をまったく知らない外国人が、お茶碗に山盛りの炊いただけの米を渡されたら、持て余してしまう。我々日本人は「甘みを感じる米」だとかなんとか言うが、経験がまったくない外国人にはそれは無理な話で、焼き魚定食とともに出て来たお茶碗の中の米飯は、「味のない白い米がいっぱい」みたいなものだろう。
しかしそんな米も一旦馴染めば、外国人も米の味がわかるようになるし、雑炊のような、米となにか別のものが混じった時のおいしさなんてこともよくわかるようになる。私の知っている英国人なんて、納豆だけをいつもランチ時にたくさん食べていた(笑)。
さて、そのクルジェットのトマト煮を、「おいしく」作りましょう。
ご覧のとおりズッキーニ(=クルジェット)、トマト缶、タマネギ。材料はこれだけ。
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英国料理がわからない時はBBCのレシピ集が役立つよ。
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BBCのホームページには、なんともだらしない料理がちょっと洗練された形のレシピで掲載されている。
そのとおり作らなくてもいい。あくまで参考だ。
マギーブイヨンとニンニクをひとかけら。足りなければ、端っこにあるクレイジーソルトでも入れましょう。
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野菜の煮物だけだと寂しいからサラダも作ろうね。
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冷蔵庫の中にはいろいろ残っている。
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これでサラダが出来る。
それでも寂しいので、そんな時はジョンソン・ヴィル。
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物価高騰の世の中で、ほとんど価格が変わらない偉いソーセージ。
パン粉がたくさん入って肉としての燻製香がないあの英国的「バンガーズ」より、はるかにおいしい米国ブランド(ただし日本で製造)のジョンソン・ヴィル。
さらに私が好きなパスコの全粒粉入りイングリッシュ・マフィン。
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ホール・グレイン(全粒粉)で有名な企業、Roman Meal社からバスコはいろいろ教わっているらしい。
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香ばしくておいしいよね。
刻んだのはニンニク、タマネギ、ズッキーニ。
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その順番に使う。
オリーブオイルでニンニクを加熱。
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タマネギを炒める。
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弱火にする。
そして蓋して蒸し煮。
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途中でトマト缶。
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これを炒める。
さらにブイヨン・キューブを入れる。そして煮る。
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しばらく煮てからズッキーニを入れる。
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ここから煮ている時間が重要だ。
リンボウ先生が言うようにここからズタズタに煮たら、テクスチュアがなくなる。
それってただのドロドロだ。
日本人的にはそうはしない。
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野菜は煮ておいて、ソーセージへ。
ここから引きちぎる。それにまず力が要る。
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今度は袋全体を左右にすごい力で引っ張る。
するとジョンソン・ヴィルのソーセージが見える。
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頼りないほどに野菜をグダグダに煮る英国。
破るのに大変な包装に入った米国製のジョンソン・ヴィル。
ほら、出来て来たよ。
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ボイルした水の中にジョンソン・ヴィルを入れましょう。
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今回は茹でるソーセージ。
クレイジーソルトと胡椒。クルジェットのトマト煮に刺激が足りなければ、各自勝手に食卓でどうぞ。
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はい、出来ました。
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茹でたジョンソン・ヴィルはパンパンに太って、得した感あり。
マフィン。
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こちらがクルジェットのトマト煮だ。
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かなりイケるよ。
注意深く作ったもんねぇ。
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適度な歯ざわり。
ズッキーニがホクホクに柔らかく、しかし歯ざわりはしっかりだ。
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リンボウ先生が大英博物館やケンブリッジでビックリしながら食べたものより、きっと私が作ったものの方がおいしいはずだ。
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でも、記憶ってそれとはちょっと違うんだよね。
とにかく昔の強烈な記憶の方が、仮にそれがまずくても懐かしく楽しいものだからなぁ。