グローバル経済に殺される韓国 打ち勝つ日本 | |
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徳間書店 |
三橋貴明氏の本はほとんど読んでるが、韓国本は読んだことがない。この本は初めてである。金沢からの帰りに買って電車の中で、読み終えた。
日本のマスコミは、韓国の、特にサムスンの躍進ぶりをよく報道する。パナソニックやソニーが束になってもかなわないと・・
しかし韓国経済は大変な状況だ。特に韓国民はかわいそうだ。韓国は1997年に経済破綻して、IMFの管理下に入った。そして企業合併による寡占化が進んだ。それはよいのだが、その資本の半分以上はアメリカ資本なのである。つまりサムスンや現代自動車は韓国資本ではなく、アメリカ資本なのである。
そしてウオン安(日本でいう円安)を企業と政府が結託して誘導し、輸出企業に有利にしている。その儲けはアメリカに行くのだ。実際毎年4月頃は、アメリカに送金される金額が半端ではない。韓国はアメリカの植民地のようだ。また、ウオン安の反面、輸入品はバカ高く、韓国民はインフレに苦しんでいる。
さらにグローバル市場で戦うため、国内の実質賃金は下がり、自殺率はOECD諸国中トップだ。韓国の受験競争は有名だが、その大卒の半分が就職できない。これらはIMFの手によって、強制的に変えさせられたのである。
筆者は言う、ウオン安のため、サムスンにはどうやっても日本企業は勝てない。また勝つ必要もない。
韓国のGDPに占める輸出比率は約50%で、輸出しないと韓国民は食っていけない。だからサムスンなのだ。一方、日本はわずかに15%。しかも膨大な国内市場を持つ。国内市場を活性化すれば十分、国内でやっていける。韓国を見習う必要などさらさらない、と言う。
これから新聞やテレビは心して見よう。