<<エジプト記 第2日>>
朝、食事会場に行くと、ここはナイル川の畔。ナイル川と遠くに王家の谷が見える。本日からいよいよエジプト観光の始動。まずはルクソールのナイル川左岸から。ルクソールは、エジプトの歴史でも新王朝に属する、ちょっとは世界遺産と古代の世界史、学習してきたからね。これに対してカイロやギザのピラミッドなどは古王国のものだ。
ナイル川の川岸は、緑で覆われている。ナイルの水が使えるからだ。ところが少し奥に入ると砂漠になる。水が届かない場所だ。その砂漠に王家の谷がある。
まずは、メムノンの巨像。王家の谷をバックに、高さが十数mほどある巨像が二体。崩れた神殿を守っていたのだという。ドラえもんの映画に出てきそうな巨像だ。今にも動き出しそう。
そして王家の谷。王家の谷は、ピラミッドの形をした岩山の下にある。こちらは全て撮影禁止。カメラをバスに置いていく。入口でバックの検査があった。バスとカートを乗り継いで、王家の谷の入口へ。中国人観光客が大きなカメラを担いで騒いでいたが、呼び止められて取り上げられていた。中国人らしいな。写真はバスの中からのもの。
入口には、王家の谷の模型や日本語の解説図もある。何でも吉村作治先生が寄贈したものらしい。昔、テレビの「世界ふしぎ発見!」で出ていた先生だ。さすが。
王家の谷は、乾燥してカラカラだ。だからミイラも腐敗しないのだろう。草木が一本もない岩山だ。歩いているうちにすぐ喉が渇く。太陽が眩しい。サングラスを壊してしまって、埃っぽい中を歩く。お墓は登り下りの階段が続いていて、お年寄りは見学も結構きつい。我々は登山で鍛えているから平気。
王家の谷は、4つのお墓が内部まで見学できる。3人の名は忘れたが、もう1人はツタンカーメンである。ツタンカーメンは18歳で亡くなり、別のファラオの下に墓が作られていたため、なかなか発見できなかった。ハワード・カーター博士が発見したときは、未盗掘のため、黄金のマスクなど副葬品が三千点ほど出た。ほとんどは現在カイロ国立博物館にあるが、ここにはツタンカーメンのミイラと石棺がある。そして壁画。
ツタンカーメンだけは、別に入場料を払って入る。小さな入口から通路を通って地下に入る。意外に混んでもいない。石棺のある部屋は、壁画がすごい。3,500年前のものだが、新鮮な色だ。まるでペンキ塗り立てのように赤色や青色が輝いている。今、あの世紀の大発見のツタンカーメンの墓の中に入っているのだと思うと、感激する。
(王家の谷は山全体が撮影禁止のため、バスの中から入口を撮影)
次は、ハトシェプスト女王葬祭殿。王家の谷の裏側にある。岩山を削って巨大な神殿が掘られている。そして壁画に像。像はハトシェプスト女王のものだ。ここは20年前にアルカイダの初期の集団ががテロを起こした場所だ。日本人もかなりの数殺されたと記憶している。今日は観光客が何百、何千人といるから、まあ心配ないわいと観光する。
(ハトシェプスト女王葬祭殿の遠景、バスを降りてカートで行く。左上の山の裏が王家の谷、左上の山容がピラミッドに似ている)
(ハトシェプスト女王の像、腕組みはオシリス神(冥界の神)のポーズ)
(誰だか忘れた・・)
(壁画の色もよく残っている)
第2日は、この後パピルス店によって午前で観光は終了。昼食はこれから泊まるクルーズ船に乗って食事する。そして午後はオフ。船内や売店などを見て過ごす。
(遠くに見えるのは、王家の谷)
書き忘れたが、観光バスには、エジプトの警官が同乗した。治安はまだまだのようだ。それにトイレ。トイレに入るにはチップが必要だ。トイレに前に立っているおじさんに渡す。5エジプトポンド。日本円に換算すると5×7円=35円ほどだ。第2日目で、お金を払ったのは世界遺産の入場料とトイレチップ。産業のないエジプトは、この二つで稼いでいる感じがする。