お昼に駅前のインドカレー屋に寄り、昼飯を食べた。ナンにカラーをつけて食べる本格的な店だ。ただしちょっと普通の店と雰囲気が違う。
私は入口に一番近い席に座った。奥にも先客がいる。店の出入りがしょっちゅうだ。若い人が、ウーバーイーツです、って入ってきて、商品を受け取り、背中の大きなカバンに入れて出ていく。自転車だ。
そうか、ウーバーイーツの配達をしてるんか。たぶん非正規だろうね。ネットで調べると、仕事が来ないか、ハンバーガー屋の前で待つとか、いろいろ工夫をしてるそうだ。おお、AIの指示で仕事をしてるんだ。
実は、私が40歳ころに、会社の仕組みが変わって、業務用の新しい配車システムを作ることになった。以前は、指令者と出動者が同じ職場だったのを指令だけ集約して効率化するという試みだ。従って、指令者はIT技術を使って、出動者に指令するようになった。オフコン12台(当時はこれでも最新)、端末はその何倍かの数、一部に地図情報を入れてと。
特急での開発である。消費税が初めて入るときで、世の中は消費税の対応で、てんやわんやだった。私はユーザー側の責任者だった。当時コンセプトを作って私が説明すると、概ね良好な反応だったが、一部に、機械に使われるんか、いやな話だ、という反応もあった。
私は、いやそうじゃない、受付した情報をもとに指令するひとが指示を出すんだ、機械が自動的に出すんじゃないよ、と打ち消したことがある。機械(コンピュータ)が指示する場面は、遠い将来のこと、まだまだ先の話だよ、って笑い話だった。
それが実現してる。そしてコンピュータ(AI)が非正規の配達人を動かしてる。私が思っていたうちの、一番いやな状態での実現になってる。機械から指示を受ける人って何を感じて仕事してるんだろうか、もう何も感じないのか、やな世の中になったもんだ!!