kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

合同練習~教え子の話~

2017-01-21 | 陸上競技
土曜日。この日はK高校との合同練習を企画していました。天候が心配されましたが何とか来てもらうことはできました。通勤中の山々には白い雪が積もっていました。夜の間にかなり降っていたようです。学校に着いてみるとグランド状態は最悪。思うような練習ができない可能性がありました。それでも他校に来てもらっているので最大限のことはやりたいなと思っていました。

この日は前任校の教え子が来校してくれることになっていました。インターレースであった田島記念の時に撮影した写真を持ってきてくれることに。私は周南に住んでいるのでそちらでもらった方が圧倒的に早いのですが(笑)。せっかく来てくれるということだったので「話をしてもらいたい」とお願いしていました。私が話をするよりも「選手」が話してくれる方が伝わる部分が多いと思うので。

今回はK高校の選手にも一緒に聞いてもらいました。ほとんど面識はないと思います。うちの選手は何度か一緒に練習したことがあります。Mihoは「インターハイ出場」「国体出場」という箔がついている選手ですからさらに話が入るかもしれない(笑)。そういう部分も期待してお願いしていました。

14年間続けていた競技を大学4年生で引退しました。本当に長くやっていたと思います。その話の要約を少しだけ載せておきます。本人の許可は得ていませんが(笑)。お許しを。

高校時代、2年生でインターハイと国体に出場しました。100mで12秒36、200mで25秒48。当時であればかなり評価できる記録だったと思います。100mはインターハイに出場できていませんが200mでインターハイ。本人も言っていましたがこの結果を受けて初めて「本気になる」という感じでした。中学時代は13秒1がベスト記録。基本的に一生懸命にやるという感じではなかった。

1年生の間は「なんとなくやっている」状況。それでもそれなりに結果がついてきていました。かなり甘い部分があってそれでもなんとか戦っていた。今では笑い話ですが中国新人の100mで召集時間に間に合わず失格するという恐ろしいことをしていました。それくらい競技に関して甘い部分があった。

それでも2年生で結果を出してからは変わりました。故障してしまっていたこともあり冬まではそれほど走ることができませんでした。故障明けから本当に必死に取り組む。変化の幅はかなりのものでした。とにかく「強くなるために」という感覚で練習をする。見ているこちら側も一生懸命になれる選手でした。

一生懸命になっているだけに見落とすこともある。私自身も取り返しのつかないミスをしました。結果、3年生の時には自己ベスト更新できず。あれだけ一生懸命にやったのにうまくいかなかったというのは本人には申し訳ない限りです。その影響もあり大学に行ってしばらくは「やるだけ」の練習になっていた。

高校時代は「これで競技を終わる」と思ってやっていたから乗り越えられた。が、結果が出たことで大学に進むことになったがモチベーションが劇的に落ちてしまった。その状態で1年間を過ごす。練習にも身が入らないから結果も出ない。そんな時に同じ短距離のチームメイトにレースで負けた。「このままではいけない」と目が覚めた。

そこからの冬期は「練習を楽しもう」と決めた。元々好きでやっていた競技なのにいつの間にか「やるだけ」になってしまっている。毎日の練習で「目標」を決める。30mではこの人に勝とう、という小さな目標。もしも負けたら50mでは勝とうと目標を切り替える。走り込みは苦手だから「最初の1本は絶対に全力で行って誰にも負けない」と手を抜かずに走る。

本当に小さなきっかけだったのだと思います。それが少しずつ実を結ぶ。3年生の春に「12秒7」が出た。それほどすごい記録ではないが「嬉しい」と思えた。そこからは毎回レースに出るのが楽しくなった。気が付くつと12秒03の記録を出して日本インカレや国体に出場することになる。本当に楽しい時間を過ごせた。

高校時代は同じ種目にチームメイトがいなかった。大学時代は多くのレベルの高い仲間がいた。それも大きい。苦しいこと、嬉しいことを一緒に分かち合える「仲間」がいた。もっともっとチームメイトとコミュニケーションをとって大切にして欲しい。一緒に強くなって欲しい。

「楽しい」と思える。簡単なことではないと思います。だって練習はきついから。でもそれを乗り越えたら新しい世界が待っていると思えるか。それだけで大きく変わってくる。そこをどう思って取り組めるか。

この話を聞いて私もO先生も感動しました。この子が高校1年生の時から知っています。人前で話すことは苦手。けっこうな人見知り。その選手が競技を引退するときに「自分の想い」を後輩に伝えることができる。それは多くの人からの支えがあったからだと思います。良い仲間に恵まれたのだと思います。

最後は自分次第。好きで始めた陸上競技。いつの間にか「やらされている」のです。惰性で続けているのです。そうではなく「少しでも速くなりたい」と純粋に思えることで結果は大きく変わる。

足を運んでもらった意味がありました。これをうちの選手がどのように感じてくれるか。「高校1年生の時は先輩に反抗し、先生に反抗して最低だった」という話をしてました。誰にでもあることなのです。幼いから。それが今では笑って言える。本気でやっていかなかったら今でも「やらされていた」という感覚で終わっていたかもしれません。人生を楽しめているのだと思います。

良いお姉さんになりました。きっと後輩たちに伝わるものがあったはずです。心より感謝。

一応記録しておきます。
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室内ばかり(笑)

2017-01-21 | 陸上競技
金曜日、この日はまたも天気が微妙。なんなんでしょうか。運が良ければ外で走ろうと思っていたのですが朝から雨。そして昼間には雷まで鳴る。どう考えても屋外での練習になりません。それでもできないかと期待しましたがやはり無理。またも室内練習です。グランド状況が恵まれているわけではありませんから「与えられた環境の中でやる」という部分は大切にしていきたいと思います。

午後はまたも検定課外。まじめに働きます(笑)。この日は工業系の選手も検定があったので数人のみ最初から練習にいたようです。1時間の待機時間は完全に任せています。どのように使ったかは分かりませんが有効に使ってくれたのではないかなと思います。たぶん。

前日からアップメニューの数を減らしました。一時的なものですが。限られた時間の中で練習をしようと思えばどこかを省略しなければいけません。アップは減らせないので種目数を減らして対応。ほんの数分のことですが。毎日毎日室内で走るのはダメージが大きくなります。そのためこの日は「トレーニング中心」の内容にしました。

週始めと同様、複数の種目を実施。飽きずに練習をするようにしています。それなりに負荷をかけながらですが。この段階で課外に出ていた者が「体調が微妙」ということで帰宅。この日は練習には参加していませんでした。帰宅する段階ですでに熱が出ている感じでした。気を付けないといけません。

最初の補強系は「完全な思い付き」です。が、一応バランスを考えながら実施しています。走るだけではない負荷をかけながらも走る。強化しながら走りにつなげていく。この部分は常に意識しておきたいなと思っています。明らかにこの1か月で考え方が変わった気がします。「従来通り」の練習ではなく「速く走るために」という部分に特化した練習形態になっていると思います。

そこからシャフトトレーニング。これは上半身も下半身も行いました。時間の関係でここ最近できていませんでした。スパイクを履いた状態でシャフトトレーニングの下半身種目はできません。BOXなどを使うので。そのためこの日はしっかりと強化するための時間を確保。

シャフト補強に入る前に少しだけ動き。バーを持ってのもも上げと普通の状態でのもも上げ。少しのことかもしれませんが何かしら「走ること」に関する刺激を入れておきたいなと思っています。走るまくるのも一つの手だと思うのですが「少しだけ」でもやると違うのかなと。

シャフト補強。かなりしつこく話をしました。「丁寧にやる」という部分です。きちんとした負荷をかける。これまではごまかしている部分があっても投げかけて終わっていました。「ある程度の負荷をかければよい」と思っていたからです。指導する側がこのような甘い考えではうまくいくはずがありません。もっと「精度を高める」必要があります。個別にしつこくしつこく言い続けました。

男子はかなりできるようになっています。女子も確実に変わってきている。この状況で練習が継続できれば本当に変わっていけるかもしれない。チャンスは転がっています。

最後に50m程度の距離を1本走って終わり。「締める」という感じでしょうか。補強で終わるのではなく「走る」ことで終わる。補強が強くなるために練習をしているのではなく「速く走るため」にやっているのですから。走りにつなげて終わる感覚は重要かなと思います。

単調な練習になりがちです。こちらもある程度以上の工夫はしなければいけません。できることをしっかりとやっていきたいと思います。
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できることをやる

2017-01-21 | 陸上競技
更新が滞っています。お許しを。

木曜日。この日は急遽出張へ。インターハイ総合優勝経験のある指導者が講演会をされるのでお話を聞かせてもらうことに。貴重な経験です。やはり「日本一」を経験されている方の話は中身が違います。一生懸命に取り組まれているからこそ「核」になる話がある。一般論ではなく熱のある話が聞けました。

こういう話を聞く時に「本質」をきちんと見極める必要があると思っています。話を聞いて分かったつもりになりそのまま自分の学校に導入する。「日本一になった学校がやっている練習だから」という話にる。本当に大切なのはそこではない。「なにを重視するのか?」という大切なのはエッセンスを感じ取れるかどうかだと思っています。自分自身にも言い聞かせないといけない部分です。このことに関してはまた書けたらとは思います。多分。

講演会が終わってから会の途中ですが退席させてもらいました。検定課外があります。そのために急いで戻らないといけません。この部分は外せません。戻ってすぐに1時間程度課外。我ながらよくやっていると思います(笑)

練習はグランドで。この日も17時過ぎから。まだ雪の影響が強く残っています。なかなか思うように練習ができません。これをあれこれ言ったところでできません。その場で出来ることをやるしかない。

アップをやってからすぐに次のことを。アップに15分程度かかります。補強を兼ねているので外せない。寒いこともあるので筋温を上げるためには必要。この時に話を聞いた内容をもう一度伝えました。「精度を上げる」という部分。ここは外せないかなと。丁寧にやって行くことで成果は変わっていくと思います。

そのままタイヤ押し。ひょっとしたら他の種目を挟んだかもしれませんが(笑)。タイヤ押しとバウンディングをしました。加速段階を意識した動きをちょっとやっておきたかったので。足運びを意識してからそのまま最初の段階で力を発揮する。特に最初の数歩が小さくなってしまう。そこを少しでも克服したいなと思ってバウンディング。珍しく2セット実施。

そこからはスパイクを履いたままシャフト補強。シャフトトレーニングをやりたかったのですがスパイクを履いた状態ではできないので(笑)。合間にトレーニングを入れてそのままハードルジャンプ。流れの中でホッピングも。女子で1人かなり上手い選手がいました。いや、これをきちんとスプリントに活かせたらかなり強いはず。そのためにはまずは身体作りかなという感じですね。練習が継続できれば驚くくらい強くなるかもしれません。時間が間に合うか。

終わってから並走。ここの部分はよく考えながらやらないといけません。そろそろ本格的にバトン練習を始めなければいけない。なかなかメンバーが揃わずに上手くできませんでした。しかし、本当に勝負をしようと思えばこの時期から本格的にやらなければいけない。それぞれがケアをしながら万全に近い練習をしていかなければいけないのです。

この時点でかなりギリギリ(笑)2時間練習が出来ませんから様々な部分を省略しなければいけません。限られた時間だからこそ出来る。最後にショートスプリントをやって終わり(だったはず)。記憶が曖昧で(笑)

やれることが限られているのでなかなかしんどい部分があります。それでもやれることをやるしかない。地道にやっていきます。
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