kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

歩数とタッチダウンと

2022-07-11 | 陸上競技

ちょっと真面目な話を。まー基本的にこのblogに求められているものが何かは分かりません。書きたいことを書きたいときに書く。面白いかどうか。誰にとって面白いのか。馬鹿話も書きたいとは思うのですが、ニュアンスが分かりにくいので批判される可能性もある。そうなると面倒なので書かないほうがいいかなという感じで思っています。まーぼちぼち。

 

ここ数週間、改めて感じることが増えていました。300mHをやることで「400mHの導入になる」というのは感じました。曲走路ではスピードを上げにくい。400mHを始める段階では直線でスピードを上げてから入る練習をするといいなと。歩数を減らしたりする場合も「感覚づくり」を直線でしてから曲走路に入るほうがスムーズだと思います。

 

前の記事にも少し書きましたが。国体最終のアップ会場で県記録を持っている成年選手と話をすることができました。400mと400mHの走りは違うと思っています。単純にピッチを上げて走れば走れるのかといえば違います。オーバーストライドで距離を稼げばいいのかというのも違います。あまり「走る」と詰まる選手も出てくる。逆に「届かない」選手も出てくる。これは見ながら調整しないといけないと思っています。

 

高校生が23歩16歩に初挑戦するレースでした。1台目までの感じがうまくつかめません。「5歩目以降で大きく」という話をしていますが、どうしても「走り」がそのまま1台目までのアプローチになってしまいます。本来であればばねがあってもっとスムーズに進めるのですが、「届かせる」ために「走ってしまう」という感じがあります。上手くできない。

 

そのタイミングで成年選手が来たので自分の感覚を伝えてもらうことに。これは上手くいく場合と狂ってしまう場合があります。その選手の感覚が他の選手に合うかどうかは分からないからです。自分の経験だけを指導をすると大きな間違いになるというのがここの部分だと思います。彼女は前半遅れてしまうかもしれないけれど、7台目まで16歩で行ってそこからギアチェンジをして17歩で勝負をかけるという流れだったようです。その走りが当てはまるかどうかは別ですが、

 

事前に本人には「接地が長くなる」という話はしていました。「走る」感じとは違う。ある程度のストライドを確保しなければいけないので「グッグッ」という感じが出てきます。17歩であれば速く回して処理しないといけませんが、少し感じが違います。1か月ない中での突貫工事のような部分があります。もう少し時間をかけてやっていけばいいのですが。そんなことを言っている場合ではない。本当は目標のストライド感覚をつかむためにマーク走を何回かやる中で違いをつかんでもらうのですが。

 

成年選手は「走る」というよりも「リズム」を重視しているということでした。一定のリズムを保つことで自然に必要なストライドが確保できる。自分の中でその「リズム」を作り出すことでスムーズに走れる。どうしても「走る」意識になるのでリズムが上がってしまいます。それを少し遅くしてその間に進むという感じでしょうか。

 

大半の選手が「前半から突っ込む」ような形のレースになります。必要なことだと思います。ある一定のリズムを保ちながら走っていくと見た目は遅れてしまいます。しかし、「タッチダウン」を明確にして、自分の目標タイムに向けたタイムを刻んでいければトータルでの400mHが完成します。「前半速く」という意識が強くなるあまり、「タッチダウンを早くする」というのが目的になってしまう選手も出るのではないか。その結果、エネルギー切れが起きて最後に大きな失速をする。

 

目標のタイムをある程度設定して、そのための通過を考えていく。前半出し切って300mで失速する。「前半を早くする」ことだけを考えるのではなく、「目標」に合わせて通過すればいい。4秒6と4秒8のタッチダウンでは当然ながら4秒6のほうが早い。しかし、無理して4秒6なのであれば余裕をもって4秒7で入っていって後半にエネルギーを残す。トータルでどれくらいのタイムになるかだと思います。4秒6で走れるから4秒6で行くというだけであれば行けると思います。また、4秒6で走れるから4秒5を目指すというのではなく「落ち幅」をどれくらい抑えられるかで考えていく。落ち幅が小さいのであれば少しずつタイムを上げていけばいい。大きく落ちるのであれば「抑え」てそのスピードを維持できる距離を増やしていく。

 

この表現は非常に難しいと思います。言葉では説明しにくい。「前半が早ければいい」という理想論は違うと思います。自分の目標タイムにあった「早さ」でなければいけない。歩数を減らして速く走れば記録が出るというものでもない。着目点の大きな部分は「タイムの低下」がどれくらい抑えられているかだと思います。歩数が増えたときに一気にタイムが落ちるというのも避けたい。だから「余裕がある」時に増やしていって無理やりピッチを上げるというのを避ける。

 

目標タイムが上がれば前半のタッチダウンも上げていく必要がある、が、やみくもに前半のタッチダウンを早くして稼ぐというのは違う気がします。どれだけ冷静にレースを作れるかが結果につながるのかなと。タッチダウンだけに一喜一憂しない。そしてどうすればスムーズにハードルインターバルを走れるか。スプリントだけではない(もちろん足が速いほうがタイムが出せる可能性は高い)。そこにこの種目の面白さがあると思っています。

 

マニアックな話になっています。もう少し触れておきたいと思います。読者激減(笑)。

コメント
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