
音楽千夜一夜第394回
戦前戦後のベームの旧録音をVENIAS盤の聴きやすいモノラル録音できいてみる。
いま後期のステリオ盤も合わせてきいているので、モザールの「レクイエム」なんかはずいぶん印象が違うのでちょっと驚くが、やはりベームはベームなので武骨に音符を辿るその腰つき、足元は変わらない。もっともVENIAS盤はウイーン響、グラモフォン盤はウイーンフィルなので音色は全然違うけれども。
曲目はモザールは交響曲36番、41番、ベートーヴェンは9番、ミサ・ソレムニス、ブルックナーは4、5、7番など。全体的にはブルが一番つまらなくて、ベトのミサソレが一番感動的な演奏。オケはベルリン・フィルである。こういうのを耳にするとアーノンクール糞喰らえという気分になってくる。
列島のスミレをばりばり食べながらツマグロヒョウモン北上ちう 蝶人