あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

シリーズ偽主婦の友社版「誰もが泣いて喜ぶ愛と感動の冠婚葬祭その他諸々満載挨拶スピーチ実例集!」No.17

2017-12-19 14:04:22 | Weblog


蝶人狂言綺語輯&バガテル―そんな私のここだけの話op.276



新製品発表会/食品メーカー開発担当者のスピーチ


テーマ=意欲的な新製品のセールスポイントを分かりやすく解説する



本日はお忙しいなか、当社の新製品発表会にご出席いただきましてまことにありがとうございます。

*①さて早速ですが、このたびわたしどもが鋭意開発いたしました新製品「ニッポンの天然のおいしさ」シリーズをご紹介いたしたいと思います。

*②最近は私どもの業界でも、いまはやりのグローバル経済と同様に、「早い、安い、うまい」のファストフードが一世を風靡いたしております。確かに、現代食にとって簡便性と経済合理性は非常に大切なポイントです。
しかし、いくら安価だからといって、世界中のビジネスマンが、同じようなランチを大急ぎで喉に流し込むような食生活がはたして健全かつ幸福なものなのかは議論のあるところです。

*③たとえば今から15年程前にイタリアの田舎で始まったスローフード運動は、多国籍企業の食種の均一化に抵抗し、その地方の風土と伝統に根ざした独特の食材と食文化を守ろうとしていて、世界68カ国、7万人の会員が活動中だそうです。
日本でも坂本龍一さんが「ニッポン東京スローフード協会」を発足されたそうですが、世の中の流れもだんだんスローフードになっていくと思います。

*④そこで改めて当社におきましても、いま急速に失われてゆく「和」の伝統食にもういちど注目し、かつての日本人の味覚と栄養を幾世紀にもわたって支えてきた古典的なメニューを、装いも新たに復活させようと考えた次第です。

題して「ニッポンの天然のおいしさ」。シリーズの第1回は、茨城県に伝わる名物料理の「しもつかれ」と秋田県男鹿半島の「ハタハタ」を当社の最新の製法技術を駆使して製品化いたしました。
「しもつかれ」は、「酢憤(すむつかり)」あるいは「すみつかり」という郷土料理で、おろし大根に炒り大豆を加え、酢醤油を加える古い調理法を当社が復活させました。
また「ハタハタ」は、ご存知のようにお正月料理に欠かせない秋田特産の魚です。

いずれも現地の特産物を当社が保存加工したものを全国の百貨店、スーパーなどの特約店に直送いたします。旬の食を旬に召し上がっていただくために賞味期限、食品の安全性などには細心の注意を払っております。

*⑤さあ、こちらにできたての試作品をご用意させていただきましたので、どうぞ試食なさってみて下さい。

○ スピーチのポイント
① 冒頭にあいさつを終えた後、すぐに具体的な説明に入ります。とりわけ新製品の現物が手近にある場合は、あまり難しい話を長々と続けないようにしましょう。
② なぜこの新製品を企画したのかを分かりやすく解説しましょう。
③ 新しい業界情報などを豊富に盛り込みながら発表すると喜ばれます。
④ ここで改めて新製品の内容を要領よく紹介します。このとき、スライドなどの映像を使って解説するといっそう理解しやすいでしょう。
⑤ 百聞は一見にしかず。それまでのスピーチは、お客さまが新製品と直接対面し、味わっていただくための計画的な準備段階といえましょう。


  なんか確かな証拠でもあるんだろうか「私絶対失敗しないので」 蝶人
コメント
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