あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

冬の花火~第1発 

2020-01-21 09:22:47 | Weblog


これでも詩かよ 第272回


それゆけポエム 
ぼくらを、一陣のそよ風に乗せて

それゆけポエム
喜びも悲しみも、まるごと包んで

それゆけポエム
あの青い空、白い雲の果てまでも


ぼくが歩く
ぼくが走る
すると、そのあとがポエムになる

ぼくが笑う
ぼくが泣く
それがポエムなんだ

ぼくが叫ぶ
カワカワノムク、カワカワノコウチャン、ケンチャン、ミエコサン
それがポエムさ

ぼくが食べる
ぼくがウンコする
それがポエムやねん

ぼくはポエムだ 
ポエムはぼくだ


それゆけポエム
大胆に大胆に、どこどこまでも進んで行け

それゆけポエム
この星の人々が、見たことも無い、遠い遠い所まで

それゆけポエム 
悠久の天地を、いついつまでもさすらいながら


―2020年1月15日は私にとって特別な日となった。長らく療養中の鈴木志郎康さんが、およそ1年半ぶりに詩を発表されたからだ。「詩」と題されたとても短い詩だが、その最後に「それゆけ、ポエム。」というリフレインがあって、寝床に縛り付けられてはいない自分が、かえってとても励まされたような気がしたのである。この拙い詩は、そんな高揚した気分の「落とし前」として生まれました。

  どうでもよい「市からのお知らせ」を大声で放送するな病人が驚く 蝶人
コメント
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