闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.2115~24
1)ミシェル・フランコ監督の「或る終焉」
終末期の患者と寄り添う看護師をティム・ロスが好演。2015年製作のいわゆるひとつの味わい深い人世映画ずら。
2)ジョン・フォード監督の「バファロー大隊」
ありきたりの西部劇ではなく、黒人差別を扱ったユニークな法廷闘争劇で、ユーモラスな演出が素晴らしい。それはいいのだが、なんで先住民差別を払拭できなかったのだろう。やはり1960年製作の時代的限界か。
3)ロウ・イエ監督の「ふたりの人魚」
上海の泥川のように夢も希望も無い場所で無理矢理夢を立ち上げようという涙ぐましい努力がかえって痛々しい。
4)チャイタニア・タームハネー監督の「裁き」
2014年のインド映画で、反体制派の老芸人が不当な弾圧で呻吟する経過をドキュメンタリータッチで淡淡と描く。中国の民主派弾圧も酷いが、インドでもこういう有形無形の抑圧がひたひたと進行しているのだろな。「インドより日本大丈夫か?」と言いたくなる。
5)J・リー・トンプソン監督の「恐怖の岬」
グレゴリー・ペックとロバート・ミッチャムが最後は決死の肉弾対決で大迫力ずら。それにしてもミッチャム、いい役者やのう。
6)ジョージ・ルーカス監督の「アメリカン・グラフィティ」
ロン・ハワード、リチャード・ドレイファスなどが出てきてカーレースをやったり、女の子を追いかけたり、ダンス大会で踊ったりする、コッポラ製作、ジョージ・ルーカス監督による1973年の青春映画ずら。
ベトナム戦争に突入する前の古き良き1962年のアメリカの若者たちの群像、ここにあり。
7)ジャック・スマイト監督の「エアポート75」
「大空港」の続編でチャールトン・ヘストンとその恋人カレン・ブラックが手に汗握る大活躍。往年の名女優「グロリア・スアンソンも出ているぞ。しかしいきなり自家用機に衝突されたらい.おっかないわな。飛行機なんて乗らないに限る。
8)ゲリー・ジェームソン監督の「エアポート77」
2年後の続編では、油田に衝突したジャンボ機がバミューダ海に沈没してしまう。ところが驚いたことに海水は少しずつしか機内に侵入しないので、特殊部隊が機の周りに気球を取り付けて無事に浮上させてしまうのだ。凄い。でも飛行機のような危険な乗り物に乗るから、こおゆうことになるのだ。
9)デヴィッド・ローウェル・リッチ監督の「エアポート80」
今は無きコンコルド超音速旅客機が登場。謎の戦闘機に追いかけられてミサイルを何発も撃たれるが、アラン・ドロン機長の神業的操縦で難を逃れたその翌日は貨物室に悪さをされてなんとアルプスの山に胴体着陸するという一大スペクタクルパニック映画ずら。
10)オリヴィエ・ダアン監督の「グレース・オブ・モナコ」
モナコ王妃になったグレースケリーが色々苦労するが、心機一転モナコに溶けこんで対仏危機を打開し、メデタシメデタシになる話だが、これって本当なの?
コロナ禍で初めて分かったことがある不要不急がこの世の命 蝶人