あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

蝶人皐月映画劇場その1

2020-05-10 11:18:16 | Weblog
闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.2085~94

1)ジャン・ルノワール監督の「河」
ガンジス河の流れの如く滔々と流れゆく浪漫映画決定版。しかしまあなんでインド物を撮りに出かけたのだろう。

2)メリアン・C・クーパー、アーネスト・B・シェードザック監督「キングコング」
メリアン・C・クーパー、アーネスト・B・シェードザックが監督製作「キングコング」
1933年に登場した初代キングコングずら。特撮はぎくしゃくするがなかなか真に迫って可愛らしいところもある。しかし所詮キングコングは血の出る動物なので、マシンガンには負けて殺されてしまうところが哀れ。その点ではゴジラでも同じ。

3)「男はつらいよ 柴又慕情」
1972年のシリーズ第9作。ミニスカートからのぞく脚がまぶしいずら。小百合に振られるトラさんが可哀想。おいちゃんは松村達雄だがその前の森川信のほうが圧倒的によろしい。

4)渡辺邦雄監督の「忠臣蔵」
1958年の豪華絢爛キャスト総出演。やっぱり大石内蔵助は長谷川一夫、吉良上野介は滝沢修。好評につき大河ドラマの「おののがた」になった。山本富士子が綺麗ずら。

5)テレンス・ヤング監督の「レッド・サン」
ドロンとブリンソンと三船敏郎に加えて妖艶ウルスラ・アンドレスまで出ているというのに、てんで映画になっていない。責は脚本か。

6)ジョージ・シャーマン監督の「100万ドルの血斗」
ジョン・ウェインに加えてモーリン・オハラが出る。オハラはいいなあ。

7)ロバート・ゼメキス監督の「コンタクト」
カールセーガン原作の小説をジョディ・フォスター主演で1997年に映画化したもの。
地上の2秒半が宇宙の18時間に相当するとすればヒロインはまぎれもなくヴェガ星に行ってきたことになるのだろう。いずれにせよ地球が滅亡する前に、「地球外知的生物とのコンタクトを実現したいものである。

8)ナンシー・マイヤーズ監督の「恋愛適齢期」
ジャック・ニコルソンとダイアン・キートンの老いらくの恋だが、ヒロインはどっちかといえばキアヌ・リーヴスを選んだほうが良かったのでは。

9)ジュリアン・デュヴェヴィエ監督の「舞踏会の手帖」
巡りくる男たちと再び。1937年製作の懐かしの青春映画だが、なんというても企画がよろしい。ラストもお洒落ずら。

10)ルネ・クレール監督の「巴里の屋根の下」
1930年製作の莫迦みたいなお仏蘭西映画ずら。さして優れたともいえない俗謡をもっともらしく鳴らして、俄か作りのセットの下で繰り広げられる幼稚な学芸会。ガマ口から金や鍵を盗まれるという安直な手口もいい加減にしてもらいたいが、そもそも出てくる男にいちいちひっかかる無節操で主体性のないヒロインのありようが不愉快そのもの。これらすべての責任は無能な演出にある。

  偉そうに自粛自粛とほたえるなテレビに出るな安倍小池その他 蝶人

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