goo blog サービス終了のお知らせ 

ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

カネ吉山本 @滋賀県近江八幡市

2018年06月20日 | 滋賀県(老舗)

滋賀県近江八幡市を歩いて散策。駅から近代建築の多い八幡堀方面へ行く途中で大きな精肉店兼レストランの「カネ吉山本本店」(創業明治29年・1896)があったので覗いてみた。”近江牛”の幟旗が立つ店の中に入るとずらりと精肉が並んでいる。店員の数も多く、端に作ってある揚げ物部門のカウンターの中にも大勢の店員が。儲かってるなァ。その場で揚げてくれるということなので、「カネ吉コロッケ」と「昔ながらのハムカツ」をひとつづつお願いした。さすが有名店、待っている間にもひっきりなしに客が入ってくる。

揚げたてを袋に入れてもらい店を出る。近くに公園らしき所があるかどうか知らないので、行儀が悪いが歩きながらいただいた。四角形の「ハムカツ」は熱々だけあってまだふわっとした食感。それがどんなハムであろうが旨いに決まっている(笑)。ビールが欲しい…(コンビニがあったけど流石にそれはやりませんでした…)。店名を冠した「コロッケ」はやや小さめの大きさで甘め。衣の食感がザクザクでないのが昔を感じさせる。本当は2階のレストラン「ティファニー」で豪勢にランチといきたかったところだが、歩きなので早めに消化しないといけない予定がある…。次の機会に。(勘定はコロッケ¥70/個、ハムカツ¥91/個)

 


 

↓ 綺麗に塗り直され整備された「アンドリュース記念館(旧・アンドリュース記念近江八幡基督教青年<YMCA>会館)」(昭和10年・1935・建造)。ヴォーリズの設計で国の登録有形文化財に指定されている。

 

↓ 道を挟んだ向かいにある「近江八幡教会牧師館(旧・近江兄弟社地塩寮)」(昭和15年・1940・建造)。会社の独身男性寮だった建物だとか。ヴォーリズ建築事務所の西井一郎氏設計。和風に見えるが中はヴォーリズ建築らしい意匠だそうだ。

 

↓ 雰囲気はあるがこちら「近江八幡教会」(昭和58年・1983・建造 )は焼失した後にヴォーリズ建築事務所によって建てられた新しい建物。

 

↓ 慈恩寺町にある「ヴォーリズ記念館(一柳記念館)(旧・ウィリアム・メレル・ヴォーリズ邸)」(昭和6年・1931・建造)。残念ながら祝日は閉館日…。普通の住宅街にあり、総帥の宅とは思えないほどこじんまりとしている。

 

 

 


 

カネ吉山本 本店

滋賀県近江八幡市鷹飼町558

 

( 滋賀 しが 近江八幡 おうみはちまん かねよし かねよしやまもと ヤマモトフーズ 近江牛 近代建築 ヴォーリズ 近江兄弟社 近江ミッション )

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

紙平老舗 @滋賀県近江八幡市

2018年06月16日 | 滋賀県(老舗)

滋賀県近江八幡市を歩いて散策。本町の路地に店を構える和菓子の「紙平老舗」。屋号の通り前身は安土町で紙屋だったのだとか。天正13年(1585)の八幡開町とともにこちらに移り住んだというのだから凄い歴史だ。こちらで有名な菓子は「でっち羊羹」。江戸時代の後期頃から作られた菓子で、寒天の代わりに小麦粉を使ってあり「丁稚」の子どもでも安価に買えたことから命名されたとか、丁稚が奉公先から里帰りする際にお土産として買ったとかのいわれがあるらしい(※諸説あり)。店に入るとショーケースには上生菓子を始め色々な菓子が並んでいたが、歩いて散策している身には有難い小さい包みの「でっち羊羹」(1本)があったので購入した。

帰ってから包みを開ける。蒸してあるという羊羹は竹の皮に薄く伸ばして包んであり、その皮の縦に筋の入った跡や香りが羊羹に移っている。皿には移さず竹皮をそのまま器にしてカットしていただく。一般的な羊羹とは違いプルプルではなく、ややねっとりとした感じ。甘さ控えめで素朴な味だった。(勘定は¥310)

 


 

↓「白雲館(旧・八幡東学校)」(明治10年・1877・建造)。建造費の大半を八幡商人が賄ったのだとか。現在は観光案内所兼ギャラリーとなっていて、登録有形文化財に指定されている。

 

 

 

 

↓ 「近江八幡市立資料館(郷土資料館)(旧・近江八幡警察署)」(明治49年・1886・建造、昭和28年ヴォーリズ建築事務所により改築)。ゆっくり見る時間が取れず次回に持ち越し。

 

 ↓ すぐ向かいに建つ「旧・伴家住宅」(天保11年・1840・建造)。明治になって学校や役場として使われ、戦後は図書館としても使われたのだとか。

↓ 工事中だった重要文化財の「旧・西川家住宅」の向かいに建つ「西川庄六商店(旧・西川庄六邸)」(天明5年頃・1785・建造)。何しろこんな歴史ある町屋がザクザクある。

↓ 「扇四呉服店(旧・中村四郎兵衛邸)」(建築詳細不明)。上記の伴家(扇屋)に奉公していた主人が一字をもらい開店した現役の呉服店で現在9代目だとか。

 

 


 

 

御菓子司 紙平老舗

滋賀県近江八幡市本町3-37

 

( 滋賀 しが 近江八幡 おうみはちまん かみへい かみへいろうほ 和菓子 ようかん 丁稚羊羹 近代建築 ヴォーリズ 国重要文化財 国登録有形文化財 )

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

かね安 @滋賀県近江八幡市

2018年06月07日 | 滋賀県(老舗)

自分にとっては全然ゴールデンじゃないゴールデン・ウィーク中、1日空きそうな日があったので思い切って遠出して近代建築の宝庫、滋賀県の近江八幡へ。JR岐阜駅から東海道線で米原まで行き、琵琶湖線に乗り換えて近江八幡駅に到着するも、ICカードがJR東海とJR西日本のいわゆる”またぎ利用”で自動改札で止められ、いきなり現金支払いを要求されてしまう(別に現金持ってるからいいけれど何だか…)。加えてあてにしていた駅前のレンタサイクルが全部貸し出し中で、すべての予定を徒歩でこなさなければいけない予定外のアクシデントが続く。

さて滋賀といえば”近江牛”。色々な店があるが、ひとりだと入りづらい大店は避け、自分が気になったのは駅からも遠くない「かね安」。創業は昭和22年(1947)だとか。店に着くと精肉店が見えたので入ろうと思うがどうも飲食出来る様子ではない。ぐるっと周ると何とも鄙びた佇まいのお食事処と書かれた入り口があった。一応サンプル棚もあるのだが、ボロいテント屋根と小汚い暖簾(失礼)が掛かっていて…。店に入るとカウンターと小上がり席が2つのこじんまりとしたスペース。雑然とした店内には先客が2組4名。カウンターに座り、黒板に書かれた品書きを眺める。さすが近江牛、店の体とは裏腹に上は1万円以上の時価から、下でも軽く野口越えという値段。ちょうど小上がりで「すき焼」を食べていらっしゃった方が居たのだが、女将さんは盛んに「東京なら数万円だよ」とか「いいのを食べないとダメ」と力説して肉質には自信がある様子。

まだ他にも予定があるということで日和って”近江牛雌牛使用”という「焼肉丼」を注文した。さほど待つことなく出された「焼肉丼」は、焼かれた沢山の細切れ肉がご飯の上にのっている。上から刻み海苔。付け合わせはひじきとたくあん。肉の味付けはかなりあっさり控えめ。なので質の良い肉の脂の甘さがしっかりと味わえる。丼ぶりは大きくないのでご飯の量は少なめで肉の脂が下に溜まるほど。肉質の良さがよく分かる味付けだろうことは分かるが、正直バランスは悪く、すき焼きの味付けの偉大さを再確認(笑)。もちろん肉自体は旨いのだが値段と丼ぶりの完成度を考えるとやや中途半端。思い切って奮発してすき焼きか何かを食べたほうが良かっただろうナ。(勘定は¥1,200)

 


 

↓ 「近江金田教会」(昭和25年・1950・建造)。国登録有形文化財。教会を設立したメンタームで有名な「近江兄弟社」の岡林牧師はあの”岡林信康”の父なのだとか。

  

 

 


 

 

近江かね安

 滋賀県近江八幡市鷹飼町747-1

 

( 滋賀 しが 近江八幡 おうみはちまん かねやす 近江かね安 肉のかね安 焼肉 すき焼き ステーキ 近江牛 近代建築 ヴォーリズ ヴォーリズ建築 教会 )

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

いと半老舗 @滋賀県彦根市

2017年07月23日 | 滋賀県(老舗)

長浜から彦根に到着し、古い建物が残る銀座町、錦町、河原町、芹町あたりを散策。河原、芹町辺りは道幅も狭く、近代建築と町屋が同居してとても雰囲気ある素晴らしい通りになっている。その通りで見つけた和菓子屋に入ってみた。創業が明治35年(1902)という「いと半老舗」(※明治31年という記述も)。同じ彦根市にある創業文化6年(1809)の「いと重菓舗」の暖簾分けだそう。店に入る前にしっかりとこちらの銘菓を確認。表の幟に「千とせ餅」とあったので、それ目当てに店の中へ。店構えは古いが中は明るくモダンに改装されていた。サドルバッグが付いていない方のバイクで来たので残念ながら箱買いは出来ず、2個入りの包みを購入して持ち帰った。

「千とせ餅」はそれ自体がほのかに甘い四角い形をした羽二重餅。ふわっとした優しい舌触りだが、手でつまめる位の適度な弾力もあり、上品で旨い。いくつでも食べられそうだからこの数で良かったか(笑)。創業当時からの味だそうなので100年前の人達もこの舌触りを楽しんだんだなァ。暖簾元の「いと重菓舗」にも行ってみないと。(勘定は¥120/個)

 


 

↓ 店と同じ通りにある「宇水理髪店」(昭和11年・1936・建造)。この渋い理髪店、なんと現役だ。近年一部改修されたそうだが、素晴らしい佇まい。国の登録有形文化財に指定。

 

↓ 正面のアーチのてっぺんには「バリカン」が! 遊び心も満点で、いつまで眺めていても飽きることがない。営業中で中を見せてもらう訳にはいかないが、顔剃りでもしてもらえば良かったか。後から知った噂によると、ご主人も奥様も見学には慣れっこで、手が空けば中を見せてくれたりもするらしい(要確認)。

 

↓ 通りは車ですれ違うのも大変な狭さ。それ故に町屋と近代建築の連続が贅沢な環境を作り出している。よく残ったものだ。反対の芹町方面はその昔遊郭だったんだとか。

↓ 同じ通りにあるもう1つの近代建築「高崎家住宅主屋(旧・川原町郵便局)」(昭和9年・1934・建造)。こちらも登録有形文化財。タイル壁にライトブルーの窓枠が楽しい。

 

 

↓ 当時のものかどうか分からないが、玄関口の上部には「逓信舎」の文字が。現在の建物名からいくと個人宅として使っているのかな? 昔は自営局舎も多かったからそういう扱いなのかも。

 

 ↓ (たぶん)街並みの雰囲気を守る為に同系統の色で塗装が施されている錦町の通り沿いの商店の建物群。なかなか素敵な試みだ。

 

 


 

 

いと半老舗

滋賀県彦根市河原3-1-20

 

( 滋賀 しが 彦根 ひこね いと半 いとはんろうほ ちとせ餅 ちとせもち いと重 商店街 和菓子 近代建築 国登録有形文化財 商店街 街並み保存 妓楼建築  )

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

元祖堅ボーロ本舗 @滋賀県長浜市

2017年07月17日 | 滋賀県(老舗)

長浜駅の前の通りを挟んで北側は観光客の姿が多く賑わっているが、南側は少し落ち着いて風情がある路地がある。そんな中に銅製の文字看板に緑青(ろくしょう)が吹いて貫禄充分な、ここ「元祖堅ボーロ本舗」。「清水ボーロ本店」とどちらが正式名称なのか知らないが、創業が明治27年(1894)という老舗菓子店。宮内庁と旧陸軍御用達というから歴史と格式がある店だ。店に入ると基本のボーロ以外にも様々な味や梱包のボーロが並んでいた。試食が出来るようになっていたので1個口に含んでみたが、硬いのなんの。ゴリゴリとやっていたら女将さんが「噛まずに舐めて下さい」とひと言。無理に噛んでえらいことになった人も居るんだろうなァ(笑)。復刻されたというレトロな柄の小袋に入った基本の味のボーロがあったので購入した。

↓ ボーロの入っていたレトロな柄の小袋(写真下左)とビニール袋の柄(写真下右)

 

家に持ち帰って口に含んでみる。無添加の手作りで120年続くという味は、ゴツゴツとした硬い粒が生姜砂糖でくるんである。最初は舐めてその風味を楽しみ、しばらくしてからゴリッとやってみた。砕くことが出来るようになるまでには時間がかかる。もちろん砂糖で甘いのだが、ほどほどの生姜の風味、苦味と辛味がじわりとやってくる。戦時には慰問袋に入れて届けられたという歴史を感じさせる堅ボーロ。日露戦争時には「亡露」と呼ばれたんだとか。(勘定は¥324/袋)

 


 

↓ 市街地から離れた場所にある「神田公民館講堂(旧・神田尋常高等小学校講堂)」(昭和10年・1935・建造)。格天井(ごうてんじょう)や、柱に施された意匠が素敵。

 

 


 

元祖堅ボーロ本舗 (清水ボーロ)

滋賀県長浜市朝日町3-16

 

( 滋賀 しが 長浜 ながはま 清水ボーロ本店 本家堅ボーロ かたボーロ 近江名産 長浜名物 ごようたし 献上 天皇陛下 日清戦争 日露戦争 太平洋戦争 尋常小学校 )

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中島屋食堂 @滋賀県長浜市

2017年07月14日 | 滋賀県(老舗)

前回の長浜訪問時に残念ながら営業時間外で入ることが叶わなかった「中島屋食堂」。居酒屋として創業したのは明治30年(1897)で昭和初期から大衆食堂になったのだそう。今年でちょうど創業120年(!)。その味のある外観を見て一目惚れ。何とかして訪問機会を、と一週間ずっと思い焦がれていた。すると翌週もたまたま急に予定が空いたので”思い立ったが吉日”とバイクを駆って、また長浜へ。実はこの店に入るにちょっとお腹に入れてしまっていたが、どうせお酒は呑めないし、そうそういくつも注文する訳にもいくまいと店に向かう。ちょっと調べてみたら以前はここ、アーケードの下になっていたのだとか。現在はこの店以外の周囲は新しいビルになっているのでポツンと取り残されたような感じ。「ひやしビール」と書いてあるのがスゴイ。遠くから主人が暖簾をかける姿が見え、すぐに店の前へ。うーん、素晴らしいっ。一朝一夕では造り出すことが出来ない雰囲気。勇んで木戸を開け、店内へ。

店内の様子はネットの写真等で少し知っていたとはいえ、圧巻! 古いものばかりでなく、現役の掲示物や物もあるし、ブロマイドなどは後からなのかもしれないが、全てが一体となって迫力満点。整然とした混沌。普段は余程のことが無い限り飲食店店内でカメラや携帯は取り出さないが、これは”余程のこと”なので(笑)、まだ店内に自分ひとりだったこともあってご高齢の女将に声をかけ、自分の席から四方を撮影してみた。その自分が適当に座った椅子は逆読みで「サクラビール」の銘が入っていて80年も前のものだそう(普通に使っていいんですか?…)。店内に飾られた看板は戦後昭和27年に建物を建て替えた時に屋根裏から出てきたものだそう。「酒・さかな・めし・すし」や、「外食券指定食堂・御手軽御支度所」、「食品衛生法に依る・すし委託加工営業許可済・滋賀県立長濱保健所」など、戦前の飲食店の歴史を物語る博物館級の看板が間近に。そして驚いたのだが、たいていこういう古い普請の店(特に寿司を扱う店)ではどうしても独特の匂いがあるものだが、ここは一切なし。古いがきっちり綺麗にしてある。

 

 

じっくりひとつひとつ壁を拝見していきたいがそうもいかない。品書きを開いてこちらの名物だという蓬(よもぎ)を練り込んで打ったうどん「よもぎざる」と、「さばすし」を注文。ざるうどんは海苔をどうするか訊いてくれるので無しにしてもらった。「さばすし」は通常5個盛だが、3個のものもあったのでそれをお願いする。品書きには麺類、丼ぶりが揃っているが、琵琶湖の魚を使った酒肴や地産の食材、そして地酒も豊富。あぁ、サケ呑みたい…。いつ叶うか分からないが、いつか絶対ここで存分に呑んでやろうと心に誓う(涙)。表側にある厨房では高齢の主人とご子息が調理しているよう。跡継ぎが居る、うん素晴らしいゾ。

しばらくして息子さんが「よもぎざる」と「さばすし」を配膳してくれた。よもぎの緑に染まったうどんはかなり太打ちで、水で締められているのでプルッとした食感。緩いのがくるかなと想像していたので意外だった。つゆは少し甘味があるものの濃くなくスッキリとした味わい。なので麺の香りもよく分かり、のど越し良く、旨い。生姜も付いていたが、よもぎの香りを消しそうだったので使わずにいただいた。「さばすし」は押し寿司ではなく握り。酢加減は強くなく、身も柔かい。これならまだまだ何個でもいけそう。あっという間に平らげた。

だんだん後客が入ってきたので長居はせず席を立つ。こんな店を抱えている長浜の人達は幸せだなァ。地の物をつまみにビールか酒をいただいて、締めに丼ぶりか麺類。「スゴモロコの南蛮」と「あゆ姿煮」を頼んで長浜の酒をやり、近江名物「赤こんにゃく」入りの「親子丼」か「木の葉丼」で締め。寒けりゃ熱い「よもぎうどん」でも…。いつか必ず…。そんな妄想を繰り返している(←どうせそのうちやるんじゃないのか?)。(勘定は¥980)

この後の記事はこちら

 

中島屋食堂 (※音に注意)

滋賀県長浜市北船町3-3

 

( 滋賀 しが 長浜 ながはま なかじまやしょくどう 中島屋 なかじまや食堂 麺類食堂 大衆食堂 居酒屋 100年食堂 明治 大正 戦後 食料統制 )

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

成駒屋 @滋賀県長浜市

2017年07月10日 | 滋賀県(老舗)

再訪した滋賀県長浜市。昼時に目当ての店の開店を待つも、まだ開く気配がない。時間つぶしに近くをウロウロしていると行列を見つけたので近寄ると、この店「成駒家」が見えた。行列のあった店は隣のラーメン屋だったようだが、自分が惹かれたのはこちらの店。広いお座敷のありそうな店構えから歴史のある店と直感。後から調べると創業は明治20年(1887)とのこと。屋号は先々代の当主が中村雁治郎の贔屓だったとかで、それで「成駒」なのだとか。長浜名物の「焼鯖そうめん」があるということで、軽い腹ごしらえのつもりで店の中へ。靴を脱いで上にあがる座敷とは別の間があり、テーブル席が並んでいる。まだ先客は居なかったので適当な席に腰かけた。もちろん「焼きさばそうめん」一択。定食もあったが単品でお願いした。

しばらくして蓋付きの塗りの大きな椀に入った「焼きさばそうめん」が登場。蓋を開けると、綺麗に揃えられたそうめんと分厚い鯖の切身が現れた。温かいつゆは濃くなくあっさりとした味。薬味は刻みネギがのる程度。焼き鯖は甘辛い味付けなので焼き目を入れてから煮てあるんだろう。もちろん骨も気にならない。分厚い切身が崩れると、だんだんその甘味と風味がつゆに移ってつゆの味が変化していくのが楽しい。とはいえあくまでもそうめんなのでスルッといただけて、なかなか旨いものだった。(勘定は¥870)

 


 

↓ 白く塗られた下見板張りの壁に、パステルブルーの木の窓枠という洒落た三ツ矢町の「いなり湯」(建築詳細不明)。廃業しているようだが、中はどんな風だったんだろう。

 

↓ 存在感が有り過ぎ、前回訪問時に続き、ついこの日も写真に撮ってしまう「長浜タワービル」。

 


 

成駒家

滋賀県長浜市南呉服町5-25

 

( 滋賀 しが 長浜 ながはま なりこまや 成駒屋 長浜名物 焼鯖そうめん 焼き鯖そうめん やきさばそうめん がんじろう 歌舞伎 近代建築 )

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

丸喜屋 @滋賀県長浜市

2017年07月08日 | 滋賀県(老舗)

滋賀県の長浜市街を散策。観光客に人気の黒壁スクエアがあり、人がごった返していた北側と比べて、グッと落ち着いて風情ある雰囲気の南側を歩く。こちら側は古い商家や町屋が並び、地元の人達の為にある街並みといった感じ。そんな通りを歩いていると何軒か和菓子屋も目に付いた。どちらも歴史がありそうな店ばかりだったが「豊公もなか」という看板を掲げた「丸喜屋」(喜の文字は七が三つ)に入ってみる。

※「豊公」とは長浜城を居城としていた豊臣秀吉のこと。湖岸の城跡には「豊公園」があり市民に親しまれている。

店に入ると目当ての「豊公もなか」以外にもガラスケースや、平台の上の箱に色々な菓子が並んでいた。中にはブッセやチョコレートを使ったような洋菓子も。ただバイクだと色々は持って帰られないので、結局「豊公もなか」をお願いする。”小豆餡”と”柚子餡”があったのだが、冒険せず小豆餡を注文した。

持ち帰って包みを開ける。丸い最中種(皮)に浮き出ているのは秀吉の馬印だったというひょうたんと、豊公の文字。昭和20年から作られているそうだ。調べてもよく分からなかったが、創業年もその位なのかな。中はつぶ餡。最中種の図柄に縁があるのでそこが盛り上がっていて食感がいい。柚子餡の方も買ってみれば良かったかな。(勘定は¥125/個)

 


 

 ↓ 通りに残る商家「萬與商店」店舗は通りの反対側に。こちらは住宅なのかな。「日本一・福壽ビスケット」(福壽製菓株式会社)の木製看板が素敵(この会社の詳細は不明)。

 

↓ 明治2年(1869)創業で醤油を扱う「鍋庄商店

↓ 長浜から米原駅を越え、彦根に向かう途中にある近江鉄道の小さな駅舎「鳥居本駅」(昭和6年・1931・建造)。現在は無人駅だが駅舎は当時のままだそうだ。

 

 


 

 

お菓子処 丸喜屋 (丸㐂屋)

滋賀県長浜市朝日町3-10

 

( 滋賀 しが 長浜 ながはま まるきや 丸㐂屋 長浜名物 豊公最中 ほうこうもなか 和菓子 まんよ 萬與 生姜糖 北国街道 うだつ会 近代建築 )

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

つるやパン @滋賀県長浜市

2017年07月02日 | 滋賀県(老舗)

近代建築がたくさんある滋賀県長浜市に、前回のように行き当りばったりでなく、しっかり的を絞って日を改めて再訪。幸い天候に恵まれ早朝にバイクを出し、まず真っ先に向かったのは木之本町。ここへ至る道はかつてルアー・フィッシングで毎週のように通っていた道なので、通る道、通る道、見覚えのある風景と記憶がフラッシュバックして、クラクラしながら到着したのは「つるやパン」。創業は昭和26年(1951)。この店がある通りだけでも何軒も近代建築があるのでワクワクするが、まずは朝ごはん。店の前へ来ると朝9時だというのに路上駐車して買い求める人や、サイクリング、バイク・ツーリング途中で寄る人で大賑わい。噂では聞いていたがすごい人気だ。それにしてもこの時間に並んで買うパン屋って凄すぎるなァ…。こちらで人気なのが「サンドウィッチ」と「サラダパン」。残念ながら「サンドウィッチ」はまだ店頭に並んでいなかったので「サラダパン」だけを購入し、店内にあるマシンでホット・コーヒーも購入して、近くの「木之本地蔵院」で腰を下ろしていただく。

前知識が無かったのだが、”サラダ”なんて名が付いているのでキャベツにマヨネーズかなんかで味付けしてあるのかな、と思っていたが、コッペパンの中身はなんと刻んだ”たくあん”(後から調べたらやはり当初はキャベツだったそう)。約60年ものロングセラーだとか。TVなどのマスコミに取り上げられて全国にも知られるようになり、自分のように遠くから足を運ぶ人が増えてこの人気なのだとか。食べてみるとたくあんががっつり入っている訳ではなく、マヨネーズ味が主体なので惣菜パンとしてはそれ以上でもそれ以下でもないが、重くないので朝のコーヒーと頂くのはなかなかのものだった(コッペパンを久しぶりに食べたが、パンそれ自体が懐かしくて旨い)。他にいくつもの名物パンがあるようなので、次はそれらも買ってみたい。(勘定は¥145/個、コーヒー¥100)

この後の記事はこちらこちら

 


 

↓ 風情ある北国街道木之本宿の通りは素晴らしい。静かだが、「つるや」の前だけは路上駐車やサイクリング途中の人達でごった返している。

 

↓ 店の向かいのる「竹内薬館(本陣薬局)」(建築詳細不明)。漢方を扱う薬局で、現在の店舗は駅側にあり、明治26年(1893)にこちらの22代目が政府認定の薬剤師第1号なのだとか。

 

↓ 同じ通りにある「たばこや呉服店」(建築詳細不明)。何とも奇妙な店名だが、その名の通りの商材を扱って通称が店名になったのだろうか。なかなかの看板建築。

 

↓ 街道をさらに行くと「きのもと交遊館(旧・湖北銀行木之本支店)」(昭和10年・1935・建造)。昭和17年からは合併して「滋賀銀行木之本支店」として昭和60年まで使われた。

 

↓ 現在は観光拠点として利用されている。何と言ってもイオニア式の列柱(オーダー)が風格満点。

 

↓ さらに進むと「旧・滋賀相互銀行木之本支店」(建築詳細不明)。何とも素っ気無い建物だからか、看板は残っているものの、「きのもと交遊館」と違い、全く利用されていない様子…。

 

↓ JR北陸本線の木之本駅近くにある「江北図書館(旧・杉野文庫)」(建築詳細不明・伊香農業協同組合事務所移設?)。全国でも珍しい現存する私立図書館。残念ながら入れず。

 

↓ 近代建築かどうかは知らないが、木枠のガラス窓や煉瓦を使った玄関、下見板張りの壁などが雰囲気いっぱいの「東横町集会所」(建築詳細不明)

 

 


 

 

つるやパン

滋賀県長浜市木之本町木之本1105

 

( 滋賀 しが 長浜 ながはま 木之本 きのもと つるや コッペパン 惣菜パン サンドイッチ 秘密のケンミンSHOW 近代建築 銀行建築 こほく図書館 )

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

鳥喜多 @滋賀県長浜市

2017年06月29日 | 滋賀県(老舗)

滋賀県長浜市を散策中。親子丼でつとに有名な「鳥喜多」へ。創業は昭和6年(1931)とのこと。夜営業の開始時間16時30分に店の前へ行くと…何とすでに何組か行列。暖簾がかかって店内に誘導されるが、中は思ったより広くなく、テーブル席全部合わせて20席ほどとこじんまりしているのですぐに満席に。危ない危ない。店内はごく普通の食堂の風情。どんな親子丼かは全然知らなかったのだが、もちろん注文は「親子丼」一択。麺類など他にも品書きはあれど、この日の満席の客は100%「親子丼」だった。注文時に給仕の女性から「生卵大丈夫ですか?」と確認される。生卵が落とされているようだ。

順番に配膳されるのを待ち、とうとう念願の「親子丼」が登場。長葱が使われた親子丼は鶏肉がたっぷり。通常の親子丼のように煮た鶏肉が玉子でとじてある上から更に生卵が落とされている。他でもありそうなもんだがこういうの初めてかも。つゆはやや甘めで多め。全体的にゆるいのでまるで玉子かけご飯のようにずるずると啜っていける。生卵が苦手なうちの豚児のような奴も居るかもしれないが、旨いヨ、そりゃ。あっと言う間に食べ終わって勘定。今回こそ選択肢は他に無かったが、お酒かビールで「かしわ鍋」っていうのもイイだろうなァ。駅の南側に支店もあって、そちらも品書きはほとんど一緒のようなので、混み合うこちらよりそっちでゆっくりしてみるのもいいかも。(勘定は¥580)

 


 

↓ 道路の向かいにある「長浜旧開智学校」(明治7年・1874・建造、昭和11年移築)。現在はショップ、カフェなどに利用されているよう。塔が素敵な木造3階建の擬洋風建築。国登録有形文化財に指定されている。ただ改修復元前の写真と見比べるとお洒落な方向にやり過ぎのような気も…。元がこうだったのかな?

 

↓ 綺麗にリファインされた近代建築より、どちらかというとこちらの方が気になった「長浜タワービル」(昭和39年・1964・建造)。現役でテナントも入っているビルなのに、その荒れっぷり、錆びっぷりが迫力満点。「NAGAHAMA TOWERBILL」というつづりの間違った英文字看板が微笑ましい(誰か指摘しなかったのか・笑)。

 

↓ 残念ながら営業時間から外れていたが、外観で完全にノックアウトされた駅前の「中島屋食堂」。予備知識は全く無かったが、この素敵な佇まいの店にどうしても入ってみたく、帰ってからも心から離れないので、結局翌週もまた長浜まで来ることになる(笑)。

 

 

 


 

鳥喜多

滋賀県長浜市元浜町8-26

 

( 滋賀 しが 長浜 ながはま とりきた 鳥喜多本店 とり喜多 親子丼 おやこどん 丼ぶり うだつ会 食堂 鶏料理 近代建築 有形文化財 長浜駅 旧長浜開知学校 長浜タワー )

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする