こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

病理診断科のこと(3)

2007年11月25日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと
昨日の書き方では私自身よくわからないので、少し整理する必要がある。
これからの病理医にとって、何よりも大切なことは、これからは自分の診断は必要に応じて、直接患者さんに伝えることができるようにならないといけない。ということだと考える。
これまで、私たち病理医が行った診断を、いわゆる”主治医”にまる投げして、説明をやらせてきたが、これからは、自分でする。ということ。
現在の医療は、”チーム医療”が一般化してきていて、主治医が”天皇”のように一人の患者の上に君臨して、その患者の人生を左右する時代ではなくなってきている。
癌の患者だったら、最初に診断した内科医、レントゲンで画像診断をする放射線科医、手術をする外科医、麻酔をする麻酔科医、入院して弱ったからだの機能回復を行うリハビリ医、などがみんなで患者さんに接する。そこに、”癌の最終診断を行う”病理医が加わるのだ。
患者さんへの説明なんて、これまでやってこなかったことで、上手にできるかわからないし、既得権益を取られると思う臨床医もたくさんいたりして、スケープゴートにされかねないし・・・不安でいっぱいです。
だけど、大変だけどがんばっていかないと。なんといっても、病理専門医2000人切ってますからね。高齢化も進んでいて、実働はもっと少ないともいわれてます。表に出て、知名度を上げて、病理診断科にすすんでくれる先生、すなわち病理医をふやさないといけないんですよね。