昨日今日と2日続けてよく冷えた朝。それでも昼間は暖かくなった(らしい)。明日はもっと暖かくなるという。先週、今週と週末のお天気がいいのは嬉しいことだ。これでこの冬もなんとか乗り切ったかと思ったら、次は花粉症。どちらも防ぐのが難しいという点では”前門のコロナ、後門の花粉”という感じで、人間が病気などにかかることなく大過なく過ごすというのは実に大変なことだ。
厚労省のプレスリリースによれば今年のインフルエンザ発生状況は極端に減っていて、去年でもしっかりしたピークがあったのに、今年はほぼ皆無と言っていい状況のようだ。新型コロナウイルス感染症というのが、あれほど大変だと思っていたインフルエンザと比較していかに抑えるのが大変なものだということを物語っている。
インフルエンザの患者さんが減り、開業医は売り上げが落ちているそうだ。このまま暖かくなり、かつ湿度も上がったら、今年はインフルエンザの流行はないままだろうし、この傾向はこの先何年も続くだろう。
昨晩、在宅医療についてのWEB講演会を視聴した。演者の先生は、もともとは一般的な在宅医療を行なっていたが、今は、看取りを行うことが多くなったというお医者さんだった。病理医としては全く畑違いの領分だが、昨年父が亡くなる前には在宅医療の先生にお世話になったということもあり、どんな医療をやっていらっしゃるのか興味があり、お話を聞くのはいい機会だった。積極的な攻めの医療とは違う、そうでない、緩やかに撤退していく医療とでもいうのだろうか、質的には異なるものの患者さんのことを考えて行うという点では変わることのない医療の姿を垣間見たような気がする。
これからの高齢者医療は感染症対策と折り合いをつけてやっていかなくてはならなくなることを考えると、病院に患者を集めて行う医療から医者がそれぞれの患者さんのところへの往診が主体となるべきだろう。ものすごく高度な医療がどれだけの人に必要であるかということを考え直す時期にある。医療でも要不要が吟味されるようになりつつある。
在宅診療への医療費は比較的手厚く配分されているようなので、この先この領域に参入する医師は増えていくだろう。
病理も変わる