きんちゃんのぷらっとドライブ&写真撮影

「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

北海道地震 謎だらけブラックアウト 停電回避システム、突然停止なぜ

2018-09-17 08:41:35 | 震災・災害・復興・地震&災害対策など
北海道地震 謎だらけブラックアウト 停電回避システム、突然停止なぜ
発生1分後苫東厚真停止 17分後全発電所で


6日未明に起きた最大震度7の北海道地震で、道内のほぼ全域の約295万戸が停電となった「ブラックアウト」。しかし、地震の発生からブラックアウトに至った詳しい経緯について、政府も北海道電力も明らかにしていません。



地震が発生したのは6日午前3時7分。当時、震源に近い苫東厚真(とまとうあつま)火力発電所(3基、出力計165万キロワット)が、約300万キロワットの道内の需要の半分を賄ってフル稼働していました。
1分後の同8分、2号機(60万キロワット)、4号機(70万キロワット)が地震の揺れを感知して緊急停止しました。計130万キロワットの電源が失われたため、道内の一部地域を強制的に停電させて需要を減らすなどして需給バランスを取り戻す対応を実施。さらに地震前から本州から北海道に電力を融通していた送電設備「北本連系線」を通じて最大容量の60万キロワットまで送られていたといいます。苫東1号機(35万キロワット)は、2、4号機停止後も17分間稼働を続けていました。

6日午前3時7分 地震発生
     同8分 苫東厚真2、4号機(計130万キロワット)が緊急停止
         北海道電力は一部地域で強制停電、本州から60万キロワットの送電
    同25分 苫東厚真1号機や他の発電所が止まり、本州からの送電もストップ。
         道内295万戸が停電する「ブラックアウト」。
         停止中の泊原発は外部電源を喪失し、非常用電源で使用済み核燃料を冷却



破損した苫東厚真火力発電所の2号機ボイラー管=6日午前、厚真町(北海道電力提供)


出火した苫東厚真火力発電所の4号機タービン=6日午前、厚真町(北海道電力提供)

しかし、同25分ごろに1号機は緊急停止します。同時刻、別の奈井江1号機(17・5万キロワット)、知内1号機(35万キロワット)、伊達2号機(35万キロワット)の火力発電所も設備が壊れるのを防ぐために自動的に止まりました。北本連系線も停電によって電源を失い送電できなくなり、道内全域が停電しました。泊原発の外部電源がすべて失われたのも3時25分でした。北電はこの時刻を「ブラックアウト」としています。
大規模停電を回避するシステムが一時的に機能していたようなのに、なぜ止まってしまったのかは不明です。
北海道電力はその後、地震の揺れを感知して停止したという苫東厚真火力の2号機で、高温の水蒸気が通るボイラー管11本が損傷していることを発表。タービンの先端部で火災があった4号機は、タービンの温度が高くて点検ができないため、点検は16日の週になるといいます。
2、4号機停止後も17分間稼働していた1号機にもボイラー管2本の損傷が見つかりました。見つかった損傷がいつ発生したものなのか。
当初、経産省と北電は、苫東火力の復旧見通しは1週間以上としていましたが、11日には、3基の復旧は11月以降の見通しだとしました。
北電は最大129万キロワットまで失われる想定で「訓練はしていた」といいます。訓練が生かされなかったのはなぜなのかも検証する必要があります。
政府は11日になって、北電や全国の電力需給調整を担う電力広域的運営推進機関に検証作業着手を指示するとしています。
(「電力」取材班)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2018年9月16日付掲載


たとえ苫東厚真の1号機も止まったとしても、送電を一部地域を止めることによって、伊達(70万KW)、知内(70万KW)、奈井江(35万KW)と本州からの融通の60万KWで半分以上の電力を確保。少なくとも全道ブラックアウトは避けられたのではということ。
訓練していたといけど、事故が起こった時に役に立たなければだめだね。
コメント
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