Kobby loves 埼玉&レッズ

埼玉と浦和レッズを愛する管理者のブログです。

無音空間のブログ(欧州CL決勝)

2013-05-26 11:23:50 | ワールドサッカー
今、写真の森の中にいます。自宅から3kmのところにこんな静かなところがあるのは大きな発見で、精神的に苦しくなったらここに来て、好きなサッカーのネタでブログを書こうと思っていました。今日は朝、ビデオで見た欧州CL決勝をネタにします。

カードはドイツ勢同士の対戦のバイエルン対ドルトムントでした。下馬評ではバイエルン優位でした。ドルトムントのトップ下ゲッツェの負傷欠場と、国内のリーグ戦、カップ戦の対戦成績がバイエルンの2勝2分とリードだったからです。

それでも、ドルトムントには今オフ移籍市場の目玉と言われる、ポーランド代表FWレバンドフスキがいます。ゲッツェの代役も若手のロイスがいて、ドルトムントが得意とするプレッシングサッカーで序盤は優位に試合を運びました。

特にロイスはいい動きで、レバンドフスキを追い越したりサイドに流れたりと、ドルトムントの数的優位を作るプレーに貢献しました。ただ、バイエルンもさすが過去3年の欧州CLで2度も決勝に進出している実力チームで、苦しい時間はしっかりブロックを作って引き、カウンターで何度かチャンスを作っていました。この前半が0-0で終わったことが、結果的にバイエルンの勝因になったと思います。

バイエルンはワールドクラスの実力者、ロッベンとリベリーの両サイドハーフのところがストロングポイントです。二人ともウイングプレーヤーとしてサイドを突破する選手ですが、この日はドルトムントのマークを混乱させようと、意図的に近いポジションを取ることがありました。

この策は見事に当たりました。バイエルンの2点はいずれもリベリーのキープからロッベンが縦に走った形です。先制点こそ決めたのはマンジュキッチですが、バイエルンにおいては1トップのマンジュキッチはあくまでおとり役で、実際に組み立てや得点に絡むのはロッベン、リベリー、ミュラーの2列目ということが多いチームです。

1点目はロッベンが深い位置でキープして、がら空きのゴールにマンジュキッチが流し込み、2点目はロッベンのテクニックでうまくGKを外しました。バイエルンの決勝点が89分なので、試合としては面白かったですが、内容的にはバイエルンの強さを発揮した試合だったと思います。クラブW杯は退任するハインケス現監督ではなく、グアルディオラが指揮を執りますが、どんなチームに仕上げてくるかは楽しみです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本ダービーの思い出

2013-05-25 12:44:15 | 他スポーツ
久しぶりにスポーツ紙を買ったら、日本ダービーの予想記事が一面で、そんな季節になったかと思います。日本ダービーだと、騎手の力より馬の力の方が前面に出るので、意外な騎手が強い馬に出会ってダービーを勝つことがあります。

そんな例は1992年の皐月賞、ダービー二冠馬のミホノブルボンです。この馬を今でも覚えている理由は、スターホースにしては珍しい逃げ馬だったからです。普通、逃げ馬が勝つときは、後方の有力馬が牽制し合って、気がついたときには挽回不可能な差がついているパターンが多いです。

1992年の有馬記念を勝ったメジロパーマーはこのパターンです。逃げ馬が勝つことは「前残り」と表現され、勝つためには展開に恵まれる必要があります。しかし、ミホノブルボンが優れているのは、展開に関係なく勝てることでした。

ミホノブルボンが逃げる理由は、単に道中を気持ちよく走るためだけです。普通の逃げ馬は4コーナーで差し馬に追いつかれたら絶対に勝てませんが、ミホノブルボンは追いつかれても平気な顔で、そこから差し馬に負けない加速を見せて当たり前のように勝てたのはインパクトがありました。

しかし、そんなミホノブルボンも、秋の菊花賞では捨て身の逃げを打った馬の前に先頭に立たせてもらえず、4コーナーからの加速もいつもの切れではなく2着に終わり、惜しくも三冠を逃しています。そのまま無事に走っていれば天皇賞や有馬記念を勝てる馬になれたと思いますが、ミホノブルボンは菊花賞後に故障で引退したのが惜しまれます。

その後出会った、三冠馬のナリタブライアンやディープインパクトも印象的でしたが、ミホノブルボンの勝ち方は誰も真似できず、それが今でも覚えている理由です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

65歳の挑戦(フィンケ)

2013-05-25 11:25:41 | ワールドサッカー
今日のサッカーニュースでは、元浦和監督、フォルカー・フィンケ氏のカメルーン代表監督就任が目を引きました。最近は大物高齢監督の外国挑戦はよく見られ、73歳トラパットーニ(イタリア人)のアイルランド代表、71歳レーハーゲル(ドイツ人)のギリシャ代表、70歳チェーザレ・マルディーニ(イタリア人)のパラグアイ代表の例があります。

フィンケの65歳は、今ではそれほど驚くような挑戦ではないです。しかし、環境面が整備されていないアフリカの代表監督はビッグネームには人気がなく、だいたいヨーロッパの若手監督がステップアップを狙って就任する地位だと思っていたので、ベテランのフィンケの挑戦は驚きました。

カメルーンは2002年W杯当時の中津江村遅刻事件に代表されるように、チームマネージメントには問題を抱えます。たぶん、フィンケは飛行機の手配や練習場の確保など、本来サッカー協会がやるべき仕事もやらなければならないでしょう。

ただ、カメルーンは1990年イタリアW杯でアルゼンチンに勝って8強入りしたり、2000年シドニー五輪はU-23とはいえ優勝しています。世界を驚かせるポテンシャルは十分持っているチームで、フィンケもその可能性に賭けたと思います。

フィンケはドイツ時代は強豪とは言えないフライブルクを率いて、やりくりのうまさで毎年1部に残留していた実績を誇る監督です。当時はブンデスリーガの試合を映像では見られなかったので、その采配の印象は浦和時代だけです。

その印象は、理想像を追うタイプの監督というものです。布陣だけ見ると、普通の4-4-2ですが、運動量を多くしてボールサイドに人数を掛けて、数的優位を作って短いパスで突破するサッカーです。

浦和時代、はまったときはこの手で面白いように突破できました。しかし、ロングパスで逆サイドに振られると弱く、相手にリードされると無理に攻めるために運動量が増えて、夏場の消耗が激しくなる欠点があり、Jリーグでは結果を出せませんでした。

たぶん、暑いアフリカで、浦和時代と同じサッカーはしないと思いますが、フィンケは状況に応じて戦い方を変えることを苦手にしているので、少し危惧しています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

N-BOX(2002年ジュビロ磐田)

2013-05-24 19:19:50 | 他チーム
昨日は元磐田MF藤田俊哉さんの引退試合でした。元磐田の選手中心のジュビロスターズと、元日本代表選手中心のジャパンスターズが国立競技場で対戦しました。引退試合に出るメンバーは最近は同じ名前が多くなってきましたが、鈴木秀人、田中誠、西紀寛、服部年宏、川口信男ら磐田のOBは懐かしい名前でした。

彼らを見て、敵として埼玉スタジアムに乗り込んできた、黄金時代の磐田を久しぶりに思い出しました。J1で前期後期完全優勝した2002年の鈴木監督時代も、天皇杯優勝の2003年の柳下監督時代も、違った意味で戦術的に印象的でした。

2002年のときは、サッカーマガジンに「N-BOX」という見出しが踊りました。当時の磐田は3-5-2でしたが、普通は中盤の5人はボランチに二人、サイドに二人、トップ下に一人を置くのが一般的です。しかし、このときの磐田は中盤の5人をサイコロの5の目のように置きました。

その中心が名波だったので、名波の頭文字から「N-BOX」と呼んだのですが、この布陣は明確なサイドプレーヤーを置かないので、サイドの守備は一番近くの中盤がカバーします。中盤はかなりきついサッカーです。選手も「本当にこのサッカーをやるんですか?」と監督に確認したほどです。

しかし、当時の浦和は降格を経験してJ1に戻ってきたばかりの時期でしたが、このときの磐田は強かった印象があります。明確なサイドプレーヤーを置かなくても、相手にその隙を狙われない、高い連動性を見せました。

2003年の柳下監督時代も印象的です。当時、清水と埼スタで対戦した天皇杯の準決勝を見ましたが、このときは一見普通の3-5-2のようなサッカーでした。しかし、このときは選手が複雑なポジションチェンジを理解していて、右アウトサイドと左アウトサイドが入れ替わるような芸当も可能でした。

トップ下とボランチが入れ替わるくらいならよくある手ですが、アウトサイドが逆にいるポジションチェンジは驚異的で、この当時の磐田は目を凝らして背番号を確認しないと誰がどこにいるかわからない、サポにとっても難しいサッカーでした。

当時の磐田はサッカーにおける戦術の面白さを教えてくれた存在ですが、3-5-2が廃れたこともあって真似するチームは出ていません。またいつか、このような面白い戦術に出会ってみたいという思いを新たにしました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

万能型FW(ズラタン)

2013-05-23 19:02:47 | 他チーム
以前予告した通り、4月の月間MVP、大宮FWズラタンについて書きます。ズラタンは現役スロベニア代表で、2010年南アフリカW杯でゴールを決めた実績があります。現在の大宮の2トップ、ズラタンとノバコビッチはおそらく元スロベニア代表監督の大宮ベルデニック監督が引っ張ってきたと思います。

190cmを超えるノバコビッチが目立つので、ズラタンはあまり大きく見えませんが、それでも185cmあります。ノバコビッチはポストプレーヤーですが、ズラタンは誰と組むかによって役割を変えられる万能型FWです。

ノバコビッチと組むときはズラタンは少し引き気味の位置でノバコビッチが落としたボールを受けます。ズラタン自身がポストプレーをすることも可能で、湘南戦の渡辺大剛のゴールはズラタンとノバコビッチの両方がポストプレーをした結果生まれた点です。

ズラタンはテクニックも持っています。印象に残っているのはいつの試合かは忘れましたが、右からのクロスをヒールキックで流し込んだゴールです。シュート技術は確かで、昨年はアウェイ柏戦でハットトリックを決め、今年も3試合連続の決勝点とコンスタントに点を取る活躍です。

ズラタンはベルギー1部リーグのゲントから大宮に移籍してきました。ゲントは欧州CLに出るようなチームではありませんが、川島が最初に加入したベルギーリーグのリールスのように残留争いをするチームでもありません。

ノバコビッチがドイツのケルンからの移籍で、ブンデスリーガ1部で点を取っていたのと比較するとズラタンは地味なキャリアですが、日本からの長距離移動を承知で代表に呼ばれるくらいですから、スロベニア代表での信頼度は高いのでしょう。

こういう選手を見ると、何か機会があれば一度ピッチの近いNACK5スタジアムでその個人技を見てみようかと思います。最近はNACK5スタジアムの大宮戦は人気があって、事前にチケットを買って置かないと行けなくなりましたが、日程を見てチャンスがあればと思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

柏戦プレビュー

2013-05-22 18:43:13 | 浦和レッズ
浦和は26日の日曜日、国立競技場で柏レイソルと戦います。近い国立競技場とはいえ、アウェイなのでチケットを買わないと見られない試合で、こういう試合は意外と出足が鈍いのがいつもの浦和サポの行動パターンです。私も屋根のない国立競技場では当日の気候や体調に依存するため、ぎりぎりまで様子を見る予定です。

浦和は前節の鳥栖戦で攻撃陣が爆発して6-2で勝ち、上り調子です。今季好調な宇賀神は鹿島戦での足首捻挫で欠場しましたが、梅崎がその穴を埋めて余りある活躍でした。梅崎が出場すると、後方から来る槙野の動きをよく理解しているので、槙野のゴールを梅崎がアシストするケースは多いです。

柏はV川崎や名古屋で監督歴のある、ベテランのネルシーニョ監督が指揮しています。布陣は一貫して4バックで、一昨年J1優勝、昨年天皇杯優勝と結果を出しています。選手の話では好不調を見抜くのがうまく、絶好調で出られないことがないそうです。

柏はACLでベスト16に残っていて、今日は全北現代(韓国)とホームで対戦します。日程はきついですが、昨年初めてACLを経験してノウハウが蓄積されているはずで、浦和戦に疲労困憊で現れるような調整ミスはしないでしょう。

ただ、柏の4-4-2は浦和の3-6-1がはまりやすいチームです。昨年の埼玉スタジアムでの対戦で、アウトサイドが面白いように空く浦和の攻撃に、右SB酒井宏樹が自分が付くべきかボランチの茨田に任せるべきか、何度も首を振って迷っていたのは印象的です。

また、強行日程の柏は、頼りのレアンドロが負傷を抱え、全北戦の前日練習を休んだほどです。浦和戦も欠場の可能性は高いですし、たとえ出場してもベストコンディションではないでしょう。

オフに選手層を厚くする補強に出た柏は、狩野、谷口、太田と中盤の選手を入れていますが、パスを出すのも点を取るのも高いレベルで両立するレアンドロの代役は難しいと思います。

柏は天皇杯の決勝戦で、それまで無名だったCB渡部が、決勝ゴールを決めたように、意外な力が出てくる可能性はあります。浦和はスカウティングが試される試合になるかもしれません。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

磐田監督に関塚氏

2013-05-21 20:02:49 | 他チーム
磐田の次期監督に、川崎Fやロンドン五輪代表を率いた名将、関塚隆氏が就任することが発表になりました。磐田は現在17位と低迷しており、監督交代で浮上を狙った策だと思います。

関塚氏は川崎FのときはJ2時代から指揮を執り、圧倒的な強さで昇格すると、J1でも優勝争いができる強豪に育て上げました。采配の特徴は昨日の記者会見で自ら認めるように、現実主義の手堅いスタイルを好みます。

川崎F時代は、ゲームメーカーの中村憲剛の特徴を最大限に活かしました。前からプレスに行くより、攻守の切り替えを早くした縦に速いサッカーが川崎Fにマッチしました。当時、抜群のスピードを誇っていたジュニーニョ(現鹿島)は、J1J2両方で得点王に輝く活躍でした。

関塚氏といえばやりくりのうまさも評価しています。メダルこそ逃したものの、ロンドン五輪の4強は素晴らしい実績ですが、私は広州アジア大会の金メダルを評価しています。当時、広州アジア大会はリーグ戦が佳境に入る、優勝や残留争いをするチームには重要な時期の10月開催でした。

そのため、J1で主力選手だった宇佐美や原口は招集できず、J2と大学生の混成チームで戦わざるを得ませんでした。関塚氏の手腕が確かなのは、誰にどんな役割をさせるか明確だったところに現れています。ポストプレーヤーではないFW永井(現スタンダール[ベルギー])にはキープを求めず、トップ下の東(現FC東京)、左MF山崎(磐田)のところで持ち、サイドをドリブルでえぐるサッカーで結果を出しました。

持ち駒の少ないチームで結果を出した関塚監督にとっては、前田遼一、駒野友一、伊野波雅彦と3人の代表選手を持つ磐田は十分持ち駒のあるチームだと思います。昨年の森下監督のプレッシングサッカーも面白いと思いましたが、関塚監督は川崎Fの前は鹿島のコーチを長年務めていて、指導者としての引き出しは多いはずです。どういうアプローチで、名門磐田を勝たせるか、機会があれば見たいと思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Jリーグベストマッチ(浦和対G大阪)

2013-05-21 18:11:39 | 浦和レッズ
Jリーグ20年の記念行事で、歴代ベストイレブン、歴代ベストゴール、歴代ベストマッチがファン投票で決まりました。ベストイレブンはJリーグでの活躍ではなく、日本代表のイメージを含んだようで、Jリーグに4年しか在籍していない中田英寿がなぜ?という印象もあります。

浦和関連ではベストマッチが2006年の最終戦、浦和対G大阪になりました。確かに、この試合は印象的です。当時の試合は1位浦和と2位G大阪の直接対決でした。浦和は得失点差でリードしていて、3点差以上で負けない限り優勝決定という有利な立場でしたが、サポーターとしてはこういう重要な試合の前はびびっているものです。

そんなときに、ホーム側ゴール裏のサポーターから聞こえてきたのは「威風堂々」でした。反対側のゴール裏で立ち見していた私も、この歌には身震いする感動を覚え、見知らぬサポーターと手をつないで歌いました。今でも威風堂々を聞くと涙腺が緩むことがあります。

試合展開はG大阪のマグノ・アウベスに先制点を入れられたことは覚えています。右からのクロスをヒールキックで合わせた技ありのゴールで、時間が前半17分と早かったのは少し危機感がありました。そんな私を救ってくれたのはポンテの同点ゴールでした。

当時の浦和はワシントンを1トップに置き、2シャドーにポンテと山田暢久を置く布陣でした。山田暢久はサッカー人生で一度はトップ下をやってみたいという夢を持っていて、ギドがそれをかなえてくれましたが、ポンテの卓越した攻撃センスを動き回ってサポートする、彼なりのトップ下像は見せました。

貴重な同点ゴールは、のちにACLで何度もチームを救うことになるポンテのミドルでした。だいぶ記憶は怪しくなっていますが、ワシントンが相手DFを引き付けて空いたスペースをポンテがうまく使いました。優勝できない可能性があるとすれば3-0の場合だけで、1点でも浦和が取れば優勝できると確信していた私は、このゴールではじけるように喜びました。

その後はワシントンがヘディングで2点を追加して、最終スコアは3-2で浦和が勝利しました。優勝したことで、マイスターシャーレが現実に浦和にやってきたのは嬉しかったですが、正直言えばそれより、試合開始を待っていたときの威風堂々の方が印象的です。優勝はしてしまうとあっけなく、それを作っていく道のりの方がよほど大切だと、このときに実感しました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

鳥栖戦マニアック分析

2013-05-20 18:32:40 | 浦和レッズ
鳥栖戦は6点取った攻撃面は申し分ないですが、埼玉新聞は2点取られた守備に課題があるという論調でした。そのため、あえて失点の場面から先に書きます。2-1にされた失点の場面は藤田のクロス一発でDFラインの裏を取られました。槙野が帰っていましたが、岡田のドリブルで軽くかわされての失点です。

3-2にされた場面では、クロスからの混戦で那須がカウンターを狙おうとして、ドリブルで上がろうとしたところを高橋に取られ、豪快なミドルを突き刺されています。確かにDFのミスではありますが、槙野は全力で戻ったため体勢が悪く、那須は積極的にカウンターを仕掛けようとした結果のミスなので、それを問題視するよりは点を取ろうとした姿勢を認めたいと思います。

このゲームを勝ちに持っていったのは途中から打った手の森脇の右アウトサイド起用でした。本人はスピードでは平川や宇賀神にかなわないと自ら認めていますが、テクニックは結構持っています。相手DFを体でブロックして、緩急の変化で抜くドリブルは面白い武器で、相手DFのマークを外すことができれば、持ち味のパスの精度が生きます。

また、ミシャが言うには、今まではサイドに出すまでは良かったですが、その先の真ん中の動きには課題がありました。この鳥栖戦はその課題を一つ乗り越えた勝利で、平川のクロスにピタリと合わせた興梠のヘディングシュート(3点目)はまさに浦和がやりたい攻撃でした。

また、マルシオの起用法も正解でした。マルシオは先発の力は十分ありますが、原口が現在チーム得点王の活躍なのでベンチに置かざるを得ません。マルシオの武器はキープ力で、相手がリードされて前に出てきた展開はマルシオを出すには絶好のタイミングです。

マルシオの技術の高さはファーサイドに飛び込んだ原口の4点目につながり、マルシオは交代順位の1番手という評価は勝ち取ったと思います。選手層を厚くした補強を行いながら、主目的のACLで敗退したのは残念ですが、負傷者が出ても戦力が落ちないのは今の浦和の強みで、今後の戦いにも期待が持てます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

力と技(5/18浦和対鳥栖)

2013-05-19 13:30:58 | 浦和レッズ
埼玉スタジアムから帰ってきました。詳細は明日。

以下翌日追記。

鳥栖は体力レベルの高さと球際の強さが売り物のチームで、基本戦術は2ラインコンパクトサッカーですが、苦しくなったらどんどんロングボールを蹴り込んで、ヘディングで粘った逆転勝利も多いです。ただ、この日の鳥栖は一つ、弱点がありました。左SBに本来ゲームメーカーの金民友が入っていることです。

この布陣なら、浦和の打つべき手は明確で、右アウトサイドの平川が直接金民友を狙って仕掛けるか、金民友の守備範囲をカバーする為にサイドに寄せている鳥栖の布陣の逆を狙って左アウトサイドの梅崎を走らせるかです。事実、この日の浦和は両方とも見られました。梅崎は面白いように空くので、前半から鈴木啓太は意欲的にサイドチェンジを狙っていて、たとえ通らなくてもこの形を続ければ勝てると思っていました。

その優位なゲーム運びのうちに、PKで先制点を取っておけたことは大きかったです。右サイドを仕掛けた興梠のドリブルを、たまらず呂成海が倒してPKになり、阿部勇樹がGKが飛ぶのを予測して真ん中に蹴る度胸満点のキックで見事先制点を得ました。

もっとも、鳥栖にはボランチ藤田のロングスローという、セットプレー並みの武器があります。速くてライナーのボールで飛ぶ、このボールで意図的に混戦に持ち込み、ちょっとでも触れば点になる状況を作り出すのも鳥栖はうまかったです。また、鳥栖のようなチームはGKの蹴る浦和のオフサイドで得たような自陣のFKもチャンスになります。

豊田が代表格ですが、野田、池田といったあたりもロングボールのFKで競れる能力を持っているので、CKはもちろん、長いFKでも1点になる可能性を持っています。結果は6-2と大差がついた試合でしたが、周りのサポーターの反応を見ていると「危ないよ。怖いよ」というようなリアクションも見られました。

浦和がこの試合で良かったのは、サイドを使うまではこれまでの試合でもできていましたが、サイドからのクロスに何人もの選手が中で詰めていたことです。槙野の2点目は昨年一年かけて熟成した梅崎との連係を象徴するゴールで、シュート自体は若干弱く本当に入るか?と思った当たりでしたが、直接シュートを予測していなかった鳥栖GKの逆をうまく突きました。続きは明日のマニアック分析で書きます。

以下の写真は昨日の試合のスタメンです。試合のたびにつけているノートを、なんらかの形で役立てたいと、ブログに公開することにしました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする