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P.84 地域のつながりは、学問分野では「Social capital」と呼ばれ、
政治学、社会学、経営学、都市工学、公衆衛生学など、
様々な分野で扱われている概念です。
日本語では「社会関係資本」と訳されます。
ソーシャルキャピタルは、集団の関係性が持つ力のことです。
具体的な例としては、
P.84 昔、NHKで放映されていた「難問解決!ご近所の底力」のような・・・
学術的には、ロバート・パットナムやイチロー・カワチなどの論文があり、
P.90 ソーシャルキャピタルと年齢調整死亡率の間には、
きれいな相関関係がみられ、
(中略)社会的不信頼が高い州ほど死亡率が高い
(中略)その後、より正確なマルチレベル分析という手法が広まり、
死亡率、病気の発症率、入院率、主観的な健康感、抑うつ、QOLなど
多種多様な健康指標に対して、地域のソーシャルキャピタルが
影響しているが明らかになっている
P.92 グループの単位は、様々な定義
小さな居住区、会社の部署、学校のクラス、趣味の活動の集まりなど
があり、色々な種類が存在する
①認知的ソーシャルキャピタル:
信頼感や規範意識などの心理的つながり
②構造的ソーシャルキャピタル:
ソーシャルネットワークや社会参加活動などの物理的つながり
③結束型ソーシャルキャピタル:
同質性の高いもの同士、あるいは同質性の高いグループや
地域の内向きなつながりを指す
例えば、入試である水準をクリアした者だけが集まる大学の
同じ学部や学科内の学生は、学力やものの考え方、
親の社会的ステータスなどが似た人が集まる傾向がある
④橋渡し型ソーシャルキャピタル:
異質性の高い者(グループ)同士や地域の外向きなつながり
インターネット上で共通の話題でつながるグループもある。
ソーシャルキャピタルと健康のメカニズム
P.110 ①心理的ストレスが少ない
②社会的コントロールが強い
P.112 ③上方が伝播しやすい
P.113 ④皆が一致団結しやすい
この項で紹介されている経済学用語「Free Rider」に関する記述は、
論理的には正しいと思いますが、価値観の多様化で、難しさを感じます。
P.115 ニーズや課題が顕在化しやすく、意思決定が迅速
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