p.27 長生きすることのリターンは新しい経験を得られること
私たちは老化という死に至る慢性病を宿命づけられた存在です。
p.28 老化による死は免れられない以上、その進行を遅らせながら長生きのリスクを
避けつつ、逆に長生きしたことによるリターンを享受すること。
そのようにして、人生のバランスを、より幸福の側へと傾けていくのです。
では、長生きをすることのリターンとは何でしょうか。
長生きをして良いこととは一体何でしょうか。答えは単純です。つまり、
人生のさまざまな知恵や知識の習得や試行錯誤の結果として、
人生をよりよく生きる経験値が増えていくこと ということなのです。
(中略)人間に備わった学習システムというものは、実はさまざまな試行錯誤によって
p.28 失敗しながら学んでいくことしかできないのです。(中略)
つまりトライ・アンド・エラーを繰り返しながら、人は一つの動作を覚えていきます。
p.29 (中略)成功というのは失敗があってこそなのです。
つまり失敗を恐れて安易な道を選んだりするのは、安全かもしれませんが、
何も学んでいないということと同じです。
失敗しないように人から答えを教えてもらっているようでは、考える力が
身につきません。その場その場の一時的にはうまくいったとしても、
結局、教えてもらった解でしかないので、応用が利かないのです。
長期的に見れば失敗した方が良いのです。失敗することで、初めて人は学び、
その経験したことを知識として自分の糧にできます。その意味では 、
すべての人が、歳を取ったから賢いのだと、いうわけではありません。
こうしたトライ・アンド・エラーの経験をどのくらい積んでいるかが、重要なのです。
p.30 さまざまな失敗を恐れずに、試行錯誤を繰り返し、自分の力で学んできた人だけが、
賢くなっていると言っても過言ではありません
さて、このブログ読者の皆さんの実情は如何なものでしょうか?
「人生の、あの時のエラーが、自分をこの方面に導いてくれたなぁ~」とか、
「あの時、躊躇せずにトライしていればなぁ~」という思いでを
いくつ引っ張り出せるでしょうか?
私の周囲に関していえば、
「そんなこと、考えもしなかったわよ」という人が少なからずいます。(推測ですが)
「そもそも、選択肢がなかった」「運が巡ってこなかった」とか・・・・・
選択肢が転がっている(存在している)ことに気付かない場合も多いものです。
これではトライの仕様がないですね。
勝間さんの本は、
人生の終点に近づいてから、「へぇ~、そうだったの!?」と思って悔やまないように、
啓蒙してくれる、貴重な書だと思います。
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