私達が着いたとき、休む場所を見つけるのが難しいほど、山頂は団体客を含む登山者で混んでいた。あまりの人の多さに、私達は驚いた。
やがて、人々が去り、静寂さが戻った(鳥居、山頂近くにて)。
黒檜山の標高は1828 mである。山頂では、ツツジの蕾がほとんど開いていなかった。また、山頂に林立するダケカンバでは、芽吹きが始まったばかりであった。
ところで、黒檜山は展望の名峰であると言われている。国内3000 m峰14座のうち、12座が山頂から見えるとのこと(KASHIMIR 3D、パノラマ展望図集(全国の山頂から))。しかし、この日、遠方の峰は霞の彼方であった。
山頂にて、赤城山五輪尾根(右)と鈴ヶ岳(中央やや左の鋭峰)。昨年、五輪尾根では、ツツジなどの花が美しかった。
山頂にて、自分達の街の方向(東)
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山頂でのんびりしているうちに、15時過ぎとなってしまった、ところで、裏側はツキノワグマの生息区域でもある。下山時、熊鈴を大きく鳴らして、二人とも周囲の状況に神経質にならざるをえなかった。
カメラでは、望遠レンズの使用を避けた。仮に遭遇したとき、こちらが銃を向けていると相手に誤解されては困る。以後の画像は、50 mm(EOS F1.8(II)、新品価格1万円程度)の単焦点レンズで撮った。
登山道沿いにて、火山灰地でのパイオニアプランツ(先駆樹)が見事な大木になっている。
登山道は全般的によく整備されている。しかし、僅かの区間には、かつての火山活動を思わせる痕跡(岩の重なり)がある。
ところで、このような箇所において、岩の僅かな割れ目に活路を見出したマイズルソウが花を開こうとしていた。このしたたかさに、私達は心を動かされた。
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17時を過ぎたが、花見ヶ原でのヤマツツジなどには、午前中とは一味違った美しさが醸し出されていた。当然のことながら、この時刻に花見をしているのは私達だけであった。黒い毛のものには出会うこともなく、私達は夕刻での雰囲気をしばし味わうことができた。
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さて、スタート地点に戻り、車のドアを閉めたとき、周囲に鹿の姿が見え始めた。相手もきっと安心したのであろう。
赤城山の特徴ですね。
構成するどのピークもそんな感じですよね。
花見ヶ原周辺はニホンジカがとても多いです。
夜、県道・沼田大間々線を通ると必ず見られます。
先月は夕方に2回通りましたが2回とも見られました。
何でこの県道をよく通るかと申しますと「しゃくなげの湯」がお気に入りなんです(笑)
最近、外輪山を一周された、でんさんならではのコメントをお寄せいただき、
ありがとうございます。
確かに、赤城山の登山道では、目の前に大きな岩が現れるとのように、
火山時代の面影が残っていますね。
この山では、初級者向けの登山コースが多いと言われているようですが、
そうでもないと私は思っています。公開されている群馬県の防災へりの
出動記録には、赤城山でのアクシデントがリストされています。
鹿に関して、とくに夜間の運転では神経質になりますね。
それにしても、あの温泉がお気に入りとのこと、流石です。