ベニバナナンザンスミレは面白いスミレである。花弁の色が鮮やかであり、花としての質感も魅力的である。このスミレに、私は長野県戸隠地区で初めて出会った。そのときは、これほどまで目立つスミレがあるのだろうかと、半ば唖然として花を見入ってしまった。そのためだろうか。育ててくれるならばと、お年寄りの方が私に株を分けてくれた。そのような経緯で、このスミレが庭で花を開くようになった。
2014年4月上旬
今年は開いた花の数は少なかったが、2年前は通りがかりの人々から声をかけられるほど花が多く開いた。
2012年4月上旬
花のクローズアップ
漠然とであるが、花の色と質感から判断してこのスミレが園芸種であると、私は思ってきた。ところで、いがりまさし著「増補改訂 日本のスミレ、山と渓谷社、2012年」には、アカバナスミレとベニバナナンザンスミレについての2ページ(pp.162-163)にわたる解説がある。解説の一部をつぎに引用させていただく。「ベニバナナンザンスミレ(通称)は栽培家の間で栽培されているが、出所は不明。」
出所はいずれとして、私は庭がこのスミレのコロニーになってほしいと思う。ところで、このスミレは実にしたたかである。一株が横幅20 cm程度まで広がり、花が終わった後でも閉鎖花をつけて自家受精で種子をつくっている。その結果、庭での株数は増えつつある。
庭で種をつけている株(一部)、2014年5月下旬。
閉鎖花でつくられた種子(クローズアップ)、2014年5月下旬。
このスミレが庭で咲くようになってから、ヒゴスミレやゲンジスミレなどが庭で咲くようになった。近所の人々がこれらのスミレを持ってきてくれたからである。何時か、それぞれとベニバナナンザンスミレとの交配種が生まれるかもしれない。
何よりも美しい写真に感激いたしました。
これからも楽しみにしています。
ありがとうございました。
記事をお読みいただき、ありがとうございました。
暖かいコメント、ありがとうございます。
このスミレが庭でさくようになってから、
花の時季を待つ上での楽しみが増えました。
来年は花の数が増えてほしいと思っています。
これからもよろしくお願いいたします。