芥川賞作家の池澤夏樹さんの著作を読んでいます。
池澤夏樹著
『終わりと始まり』
朝日新聞出版 2013年7月30日第一刷発行
本書は、2009年4月から2013年3月まで、月1回の朝日新聞に連載されたエッセーを収録したものです。
取り上げられている話題は、ニュース的には古くなっていますが、
池澤さんの眼差しには共感できるものが多い。
2012年9月4日の記事から引文。
東電と国は自分たちでどうしようもない災害を引き起こしてしまった。
福島県の衰退、多くの人たちの生活基盤の破壊、
失われた未来、この先ずっと放射能に脅えて暮らす不安。
そういうことをあなたたちはどうすることもできない。
それならば、せめて同じような事故が決して起こらないように、すべての原発を調査して、
危険率の高いものから速やかに廃炉の手続きを進め、
代替エネルギーの開発に力を尽くし、
可能なかぎり早く原子力と手を切る算段をすべきでないか。
それがあなたがたに可能な唯一の誠意ある態度ではないか。
この期におよんで、
再稼働を目論んでいる自民党・電力会社。
紛争地の近くのトルコに対して、原発輸出を企む安倍首相。
何を考えているのでしょう。
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