尾形修一の紫陽花(あじさい)通信

教員免許更新制に反対して2011年3月、都立高教員を退職。教育や政治、映画や本を中心に思うことを発信していきます。

植物園と大使館別荘-日光旅行①

2017年05月11日 21時32分35秒 | 旅行(日光)
 ゴールデンウィークが終わったので、旅行にでかける。毎年行ってる日光だけど、しばらくぶり。最近は東照宮の陽明門が40年ぶりの修理が終わり、テレビ番組でもよく紹介されている。東武鉄道では「リバティ」という新型特急が運行を開始し、それで行こうかなという計画である。今日帰ってきて全部書くのは大変なので、陽明門の話は次回に回して、まずは1日目と2日目のことを。

 まあ、リバティという特急は、まあこんなものかなという感じ。車内販売もないし、「スペーシア」より下なんだろう。湯西川温泉や会津高原に行くときは便利だと思うけど。自分の家からは、いつも都心方面に向かうときと逆に、下り電車に乗って春日部で乗り換える。家から2時間ちょっとで日光。フリーパスでバスに乗れば、いろは坂を自分で運転するよりも楽だなあと思える。

 時間があるからどこか寄っていこうかと思って、最近よく行ってる日光植物園に行った。正式には「東京大学大学院理学系研究科附属植物園」で、小石川植物園の分園である。けっこう広いし、珍しい植物がいっぱいあって、何か咲いている。去年だったか、春に行ったときに桜と水芭蕉が同時に咲いててビックリした。今は桜やアカヤシオは終わり、どっちかというと地味な花が多い。
 
 上の最初の写真は「マムシグサ」で、名前の由来は見れば一目瞭然だろう。蛇の頭のようなのが花である。サトイモ科。次が「クマガイソウ」、ラン科アツモリソウ属で、アツモリは平敦盛、クマガイは熊谷直実である。花を昔の武将がまとった「ほろ」に見立てたという命名だというけど、今じゃきついかも。絶滅危惧種だということで、ここでも群生地が囲われていた。という風に書くと、僕が植物に詳しいかと思われるかもしれないけど、この花は何だと指摘するのは同行の妻である。

 ところで、植物園近辺に何やら集団的人物が集合している。見れば「警察」の腕章が。何かあるのかと思って、よく思い出してみれば、そう言えば来週天皇夫妻が日光に行くという話があった。調べると日光植物園にも寄ると出ている。植物を見るというより、ここにある建物で戦時中に授業を受けていたらしい。植物園中にいっぱいいて、今から警備しているというより、なんか予行練習みたいなことらしい。
    
 そんな日光植物園で今咲いてたツツジは、これがアカヤシオかなあと思うと、受付で聞くと違うという。「クロフネツツジ」という花なんだという。上の最初の写真だけど、うっすらとピンクの大きな花が咲きそろいキレイである。今調べてビックリしたんだけど、これは「カラツツジ」とも言い、朝鮮半島から江戸初期に伝来したという。半島では南北問わず愛好されているらしく、キム・ジョンウンの母という高英姫を指す花とされてる由。へえ、ですね。池へ行くと、まだミズバショウの花が残っていた。でも、池の大部分では、もう大きく育ったミズバショウとなっていた。

 ということで、日光は新緑かなと思ってきたんだけど、行ってみるととんでもない。いろは坂あたりまでが新緑で、中禅寺湖は桜の咲くぐらい。それより標高が高い戦場ヶ原や湯元温泉はまだ全く緑がない。道端には残雪が残っているではないか。これは奥日光としても遅く、3月末に雪が降った影響で2週間ぐらい季節が遅れているという。いやあ、あまりに寒いのを軽視して、風呂に入った後で冷えて具合が悪くなってしまった。(宿はいつも行ってる休暇村日光湯元。)

 今回は連泊の予定だけど、あんまり頑張る気はなくて2日目は宿が主催する「大使館別荘めぐり」に申し込んであった。英国大使館別荘記念公園が昨年夏に完成したが、まだ行ってなかった。バス便が季節運行で、車がないと行きにくい。天気予報は雨で、曇天の霧混じりで山や湖もよく見えないが、何とか雨は降らなかった。今まであったイタリア大使館別荘記念公園は駐車場から1キロ近くあって、ちょっと歩いて遠いかなという感じがあった。でもちょうど中間に英国大使館別荘があって、断然行きやすくなった。その代りに有料になったけど。
   
 中を見ると、ほぼ新築っぽい雰囲気で、ここにもともと別荘を作ったアーネスト・サトウなどの展示パネルが並んでる。作った時は建築史に有名なジョサイア・コンドルが助言したという。サトウやグラバーなど幕末明治の英国人は、中禅寺湖を「発見」し、ここを夏の高級避暑地とした。ルアー・フィッシングを広めたのも、というか日光にマスを導入したのも英国人である。そんな日光の昔を思い起こさせるムードに包まれた記念館である。スコーンを食べられるラウンジがある。
  
 外にあった説明版を見ると、コンドルが三段に石積みを考えたという。ちょっと離れたところから撮ったのが3枚目の写真。そこから少し行くと、イタリア大使館別荘記念公園である。そこはまあ、何度も行ったから簡単に。夏に行くと、このあたりは実に天国的な空間で、美しいったらない。ただし、ブヨがいる。なかなか世の中は難しい。ただキレイで涼しいだけの場所はない。
  
 さっさと帰って、のんびり湯元ビジターセンターなどをめぐる。部屋から見ていても鳥が多く、露天風呂でもウグイスがよく聞こえる。見えるのはもっと小さな鳥なんだけど、よく判らない。頭が赤いのはヤマガラのようで、もっと小さいのはコガラ、シジュウカラなんかかな。ビジターセンターで図鑑を見てるとそんな感じ。いつも双眼鏡を持ってくるんだったと後で思う。
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