大阪市立桜宮高校の入試について、決定前に書いておいたけれど、21日の市教委で「体育科」「スポーツ健康学科」の入試が中止され、代わりに普通科の入試が行われることになったという。僕は普通科と体育科では日程も受験科目も応募要件も全然違うので、中止したら中学生への影響が大きすぎると批判していた。ところがニュースをよくみると、日程も選考方法もすべて現行のままだそうである。「普通科」だというのに、運動技量検査があるらしい。入学後も体育系の授業が多いカリキュラムのままだとも言う。これでは「市長の顔」を立てて、名前だけ体育科を普通科に変えるけど中身は同じ、ということと等しい。これはまずいでしょ。同じ学校に普通科もあるのだから、同じ普通科なら同じカリキュラムでないとおかしい。選考方法も「3科目入試の普通科」と「5科目入試の普通科」が同じ学校にあるのはおかしい。初めからそういう別の選考方法を取ると言ってるならいいけど。こういう「大人の知恵」みたいな「すり抜け」が一番いけないと思う。
こういうことが起こると、「やはり内部告発はしてはいけない」ということになってしまう。自分の学校で体罰やいじめが横行しているのを外部に訴えたら、自分の学校がなくなってしまうかもしれないのだから。これでは「外部に訴えるな」というメッセージを発しているようなものである。今、桜宮高校では部活動が全面的に中止されているらしいが、それもおかしい。「対外練習試合中止」とか「顧問が複数ついて時間限定(例えば午後5時半まで)で行う」などなら理解できるが。もっとも部活中止で毎日クラス討論をしているというなら別だけど。ただ帰宅させるだけなら意味がないし、生徒が考えるきっかけにもできない。「何か問題が起こったら、とりあえず全面的に中止」という発想では、問題を隠ぺいする方向に動機づけしてしまう。高校野球なんかで「不祥事を起こした生徒が出て出場を辞退するかどうか」などと言う場合と同じである。様々な生徒を抱えている学校現場で、場合によっては問題を起こしそうな生徒は受け入れないほうがいいということになってしまう。なんで当該校の教員や生徒と一緒になって立て直していこうと考えないのか。まあ、そういう発想がないのは、いつものことだが。
それはともかく、「内部で改革できないのか」「学校の体制はどうなっているのか」などと思う人もいるだろう。しかし、僕にはそれはちょっと難しいという感じがする。教員が内部で何か意見を持つのはダメで、教育行政や管理職に従うだけでいいのだということを橋下氏の教育行政はずっとすすめてきた。内部で批判の声を上げるのは、教員組合の役割だろうが、大阪ではあれだけ組合弾圧を進めてきたのだから、皆首をすくめて何も意見を言いたくない状態になるのは当然である。橋下市長は今まで「体罰容認」発言を続けていたのだから、それに対して内部から体罰批判の動きが起こるとは思えない。「体罰容認」発言をトップがすれば、学校に暴力がはびこるのは当然だなどと教員が言えば、ツイッターで「組合のバカ教員がまた批判のための批判をしてる」などとあることないことボロクソに罵倒されるのが目に見えている。誰も何も言えない風土にしたのは誰なのか?部活の問題もあるが、特別支援学校の問題も出てきたらしい。とともに、2012年11月に、「ホームレス殺人事件」が起こり府立高校生を含む少年が逮捕されている。本来ここで、大阪の教育をもう一回取り上げるべきだったのだが、僕も(選挙ばっかり書いてたこともあるが)、川西市とか品川区とかブログで取り上げた場所で決まって「教育事件」が起こるので、やがて大阪でもっと大きな問題が起こると思っていたけど、あえて書かなかった。
さて、本当は部活動そのものの問題を書こうかと思ったのだが、入試問題で長くなってしまったので、これで一回終わることにする。ニュースを見ていたら、今日在校生による緊急記者会見が行われたのを見た。僕は非常に心打たれたのだが、入試中止、教員総異動などという発言は、本当に権限を振りかざしたパワー・ハラスメントだと思う。まず大人が生徒の声を謙虚に聞くことから始めた方がいい。僕も永遠にこのままでいいと言っているわけではない。体育科、スポーツ健康学科のあり方などについて、抜本的に考えることは大切である。しかし、それには時間がかかる。受験を希望して、入学説明会にも出席して、桜宮高校を受けようかと言う中学生が願書を提出する間近になって、突然やり方を変えるというのが納得できないというごく自然な感想である。
こういうことが起こると、「やはり内部告発はしてはいけない」ということになってしまう。自分の学校で体罰やいじめが横行しているのを外部に訴えたら、自分の学校がなくなってしまうかもしれないのだから。これでは「外部に訴えるな」というメッセージを発しているようなものである。今、桜宮高校では部活動が全面的に中止されているらしいが、それもおかしい。「対外練習試合中止」とか「顧問が複数ついて時間限定(例えば午後5時半まで)で行う」などなら理解できるが。もっとも部活中止で毎日クラス討論をしているというなら別だけど。ただ帰宅させるだけなら意味がないし、生徒が考えるきっかけにもできない。「何か問題が起こったら、とりあえず全面的に中止」という発想では、問題を隠ぺいする方向に動機づけしてしまう。高校野球なんかで「不祥事を起こした生徒が出て出場を辞退するかどうか」などと言う場合と同じである。様々な生徒を抱えている学校現場で、場合によっては問題を起こしそうな生徒は受け入れないほうがいいということになってしまう。なんで当該校の教員や生徒と一緒になって立て直していこうと考えないのか。まあ、そういう発想がないのは、いつものことだが。
それはともかく、「内部で改革できないのか」「学校の体制はどうなっているのか」などと思う人もいるだろう。しかし、僕にはそれはちょっと難しいという感じがする。教員が内部で何か意見を持つのはダメで、教育行政や管理職に従うだけでいいのだということを橋下氏の教育行政はずっとすすめてきた。内部で批判の声を上げるのは、教員組合の役割だろうが、大阪ではあれだけ組合弾圧を進めてきたのだから、皆首をすくめて何も意見を言いたくない状態になるのは当然である。橋下市長は今まで「体罰容認」発言を続けていたのだから、それに対して内部から体罰批判の動きが起こるとは思えない。「体罰容認」発言をトップがすれば、学校に暴力がはびこるのは当然だなどと教員が言えば、ツイッターで「組合のバカ教員がまた批判のための批判をしてる」などとあることないことボロクソに罵倒されるのが目に見えている。誰も何も言えない風土にしたのは誰なのか?部活の問題もあるが、特別支援学校の問題も出てきたらしい。とともに、2012年11月に、「ホームレス殺人事件」が起こり府立高校生を含む少年が逮捕されている。本来ここで、大阪の教育をもう一回取り上げるべきだったのだが、僕も(選挙ばっかり書いてたこともあるが)、川西市とか品川区とかブログで取り上げた場所で決まって「教育事件」が起こるので、やがて大阪でもっと大きな問題が起こると思っていたけど、あえて書かなかった。
さて、本当は部活動そのものの問題を書こうかと思ったのだが、入試問題で長くなってしまったので、これで一回終わることにする。ニュースを見ていたら、今日在校生による緊急記者会見が行われたのを見た。僕は非常に心打たれたのだが、入試中止、教員総異動などという発言は、本当に権限を振りかざしたパワー・ハラスメントだと思う。まず大人が生徒の声を謙虚に聞くことから始めた方がいい。僕も永遠にこのままでいいと言っているわけではない。体育科、スポーツ健康学科のあり方などについて、抜本的に考えることは大切である。しかし、それには時間がかかる。受験を希望して、入学説明会にも出席して、桜宮高校を受けようかと言う中学生が願書を提出する間近になって、突然やり方を変えるというのが納得できないというごく自然な感想である。
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