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絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

マイ・アートフル・ライフ展@アトリア

2008-05-22 11:30:45 | 好きなもの・美術館や展覧会

もっと早く書こうと思いながら、またしても会期終了間際に
なってしまいました。
GW中、買い物にいったついでに立ち寄ったら、思っていた3倍くらい
素晴らしい展覧会だったというのに‥です。



マイ・アートフル・ライフー描くことのよろこびー

人生も半ばを過ぎて絵筆をとり、独学で絵を描き続けた塔本シスコさん・
丸木スマさん・今も大作を描き続けている石山朔さんの魅力あふれる作品と
人生を紹介した見応えのある展覧会です。

場所は、川口市が誇る  アートギャラリー・アトリア


この御三方の中で、丸木スマさんのお名前だけは知っていました。
丸木位里さん、大道あやさんのお母様で、丸木俊さんのお姑さんです。
年代も、丸木スマさんは、かなり上で‥広島で被爆なさったときに
もう70歳だったとか。
俊さんのすすめで、その頃から絵を描き始めたそうです。
スマさんの作品は、身近なものを丹念に観察しつつも、それが緻密な
描写ではなく、のびやかに生き生きと描かれている作品だと
感じました。
バックの余白を(たとえば、庭の柿の木のむこうの空とか)、いろんな色で
埋めてあるのも、すごく楽しくて、きれいでした。

塔本シスコ(ご本名なんですよ!)さんも、画家である息子さんご夫妻の
すすめで、絵を描き始め、ご家族で展覧会をひらくと、おばあちゃんである
シスコさんの作品が一番人気なんだとか。
奔放で、あふれるような色使い‥キャンバスが間に合わないときは
空き瓶や、お菓子の箱のふたにまで油絵画を描いていました。
好き、という気持ちと情熱がストレートに伝わってくる力強い作品です。

石山さんは、お若い頃に絵を描いていた時期もありますが、
現在のような抽象画の大作を描くようになったのは、やはりお年を召してから。
イギリスに住むお孫さんが、おじいちゃんの絵をみんなにみてもらいたいと
始めた活動の力も大きかったようです。
すごーく大きい絵なのに、すごく繊細に描かれていて、はみ出した線の修正には
綿棒を使っているそうです。
そして使用後の綿棒も、決して捨てずに、すべて保存しているのです。
展示してありましたが、それはそれで「見応え」がありました。
使用済みの布などもすべて保管!してあって‥その整理は奥様の管轄だとか。
ほんとに、家族の協力はどの家庭の、どの場面でも、必須だなと
へんなところで感心してしまいました。




家族3人で、絵をみたのですが、それぞれの好みがわかれました。
私は、スマさん。夫はシスコさん。娘は石山さんの作品がお気に入りです。

ガレージスタジオblogにも、夫の感想が載ってます。
アトリアでの展示は5月25日(日曜)までです。

そのあと、埼玉県立近代美術館で、丸木スマ展
7月5日より8月31日までひらかれます。




※展覧会と直接の関係はありませんが、一応、絵本ブログなので、
 おなじみの絵本もご紹介しておきます。



あたごの浦―讃岐のおはなし (こどものとも傑作集) 「あたごの浦」  脇和子 大道あや 脇明子



ロシアのわらべうた 「ロシアのわらべうた」 内田莉莎子 丸木俊



コメント (4)
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