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絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

コートニー

2009-11-20 15:24:01 | ひらきよみ(読み聞かせ)
先週、今週と、久しぶりに、小学校の読み聞かせに行ってきました。

毎年2学期の読み聞かせは、運動会が終わった10月から始まるのですが、
今年はインフルエンザの影響で、延期になっていました。

先週の2年生のクラスでは、借りてきてあった『3びきのくま』を、
そして、今日の3年生のクラスでは、『コートニー』を選びました。

コートニー
 ジョン・バーニンガム作 谷川俊太郎 訳

最初は、『おもいついたらそのときに』を読もうと思っていたのですが、
なんか一緒に借りてきた、バーニンガムの2冊が気になってきて‥
もう1冊は『ショッピング・バスケット』‥
3年生に読むのなら、コートニーかな、と思い、練習しました。

バーニンガムの絵本の中には、「大人対こども」の図式になるものがありますよね?
子どもの気持ちを、大人(おもに親)がわかっていないもの。

エドワルド』も、『いつもちこくのおとこのこ』もそうだし、『なみにきをつけて、シャーリー』も
両親は、こどもの大冒険にちっとも気付かず呑気な感じだし。

『コートニー』も、じいさん犬のコートニーの魅力に気がついたのは子どもたちだし、
両親は、コートニーが特技を持っていることを知ったときには喜んで、
家族の一員として迎えたのに、コートニーがいなくなったとたんに
「あのいぬはだめだっていったじゃないか」
「けっとうがよくなきゃ、たよりにならない」  です‥同じ大人として、人の親として
同じカテゴリーに入ってしまうのかと思うと、恥ずかしいです。


バーニンガムの絵本の魅力をひとことで言ったら、淡々と、かな、と突然思いました。
すごく劇的なことが起こっているのに、淡々と話しは進んでいくのです。

コートニーがいなくなったときだって、こどもたちは泣き叫んだりするわけでもなく警察へ行き、
両親が、ほら見たことか、という態度をとっても、反抗したり言い返したり
するわけでもありません。

あくまでも見かけは「淡々と」。

だから何度も何度も読みたくなって、白っぽい画面の中に潜んでいるユーモアが
癖になってしまうのかなと思います。


コートニーっておもしろい(=へんな)名前。
犬っていうより、ひつじみたい。
ひげがあるのは、おじいさん犬だったからなんだ。

読み始めたときの、3年の口から洩れた言葉です。



コメント (2)
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