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絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

オトナのナツヤスミ

2010-08-02 15:15:46 | 想うこと
オトナのナツヤスミ

この魅惑的な言葉の響きと、掲載画像に誘われて、昨日ひとりで日本橋浜町へ
出かけてきました。



大人 夏休み。

普通に記すと、ただの普通な言葉でしかないのに、この二つが「の」で結ばれ
さらに、オトナ ナツヤスミ と変わると、それだけでぐっと涼やかな感じと、
惹きつける力が働くのはなんででしょう? 不思議です。

子どものときは、夏になると、「夏休みがやってくる」だったのに、学校を卒業し
働きはじめると、「夏休みをいつ取る?」というふうに、自分から進んでいかないと
自然にはやってきてくれないものに変りました、よね?

さらに、自分の家に子どもが居て、それを中心に生活が回るようになってくると、
子どもには自然にやってきてくれる夏休みも、大人であり、親の私には、進んで
勝手に「取る」わけにもいかない貴重なものに、さらに変化してきました。

だから、オトナのナツヤスミ という言葉に魅了されるのでしょうね~
その、いつでもウェルカム的な雰囲気に・笑。



前置きというか、能書きが長くなりましたが、ヒナトノオトさんの企画は今回も
とてもいいですよー。

いただいた案内ハガキにあったとおり、織り布、バッグ、装身具。
陶やガラスや木の器。北欧の生活具。ほんとうに充実しています。

どれもどの作品にも、作り手の方が居て、その人が自分の頭と心と手をフル回転させて
気持ちをこめて作ったもので‥その想いを集めたら、いったいどれくらいに
なるのかなあと思うとちょっとコワイ気もするけど、棚や机の上や、壁に飾られている
品々は、どれも、しんとしてお行儀がよく、澄まし顔をしています。
そう見えるくらい‥なんていったらいいのかな‥もうその段階では作り手さんの
手を離れて、ひとつのものとして存在していて、使ってくれる誰かを待っているのです、きっと。
見ている他の方々も(もちろん私も)とても楽しそうなのは、どうやってそれらを
使おうか、あるいは喜んでくれそうな誰かに贈ろうかと、考えているから
なんでしょうね。

作り手の方は、出来上がった直後の喜びよりも、選んでもらった喜び、さらには
使い続けてもらった喜びの方が、ずっと大きいのだろうなあと想像します。
5年後の布、10年後の器、12年後のリングやネックレスなどなど‥。
時間が経つということは、生活の一部になって、共に生きて行くということでもあるし‥
使い切ったらおしまいとか、いらなくなったら捨てればいいの、対極にあるものだから
選ぶひとときは、さらに楽しいのでしょう‥。
なんか、わかったような気がしてきました。選んだものと一緒に過ごしていく時間までもを
一緒に選んでいるのだろうなあということが。

これもある意味「旅行」です。


※画像はヒナタノオトさんのサイトよりお借りしました。
いい写真ですよね、ぐっときます。会期は8月29日まで。







コメント (2)
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