昨日。
「鏡」→「カンガルー日和」→佐々木マキ→「やっぱりおおかみ」と続いていって、
『やっぱりおおかみ』を何度も読んでいたら、”やっぱり”記事として、
残しておきたくなりました。
おおかみは もう いないと
みんな おもっていますが
ほんとうは いっぴきだけ
いきのこって いたのです。
こどもの おおかみでした。
こんな書き出しで、主人公のおおかみはシルエット〈影〉だけの、
そんな絵本なんて、いったいなんなんでしょう!?決しておこっている
わけではありません。ものすごく感心・感動しているのです。
ひとりぽっちのおおかみは、うさぎの町、ぶたの町、しかの町など、
自分に似た子をさがしてまわります。せりふ(おおかみの話すことば)は
とっても少ないのですが、人気のない遊園地の、誰も乗っていない
メリーゴーランドに、その寂しい気持ちが反映されて、見ている
(読んでいる)こっちも少しだけ寂しくなります。
おおかみはこれからどうするのだろう‥
ビルの屋上につながれてあった気球のロープが切れて、空に浮かび、
空の中に消えていくさまをみているおおかみ。
そして彼は気がつきます。
自分は自分であることをやめることができないということに。
おおかみである自分を、受け入れて生きていくことの清々しさに。
ときどきは、誰でも自分が嫌いになったり、別の人をうらやましいと
思ったりすることがあると思います。(もちろん私もそうですが)
でも、自分が自分を否定してしまったら、それは自分がかわいそう。
せめて、自分だけは自分を好きでいてあげたいなあと思います。
それと、自分に嘘をつかないこともだいじなこと。おおかみは、
ぶたやしかやうしの町では、自分がしあわせになれないことを
ちゃんとわかって、ひとりのほうを選んだのですから。
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rucaさん、深い、、ですね、このお話し。
なんだか、私の今の気持ちにもビンゴであります・・。
自分を、受け入れて生きていくことの清々しさに。
rucaさんから響き出た言葉も清々しく。
そうなんですよ、深いんです、この話。
今までなんで手にする機会がなかったのか、不思議です。
でも、今だからこそ、深いところまで感じることができたのかも知れません。
佐々木マキさんの、絵もいいんですよ~。
動きのとまったメリーゴーランドの馬たちが、メランコリックなんです、とても。近づいていって、その冷たいおなかのあたりをすっーとなでたくなるような絵です。
自分であることが、一番幸せなんですよね。
ワイズ・ブラウンの『たいせつなこと』などでも
そういうメッセージがこめられていて
子どもたちにも伝えていきたいことのひとつです。
こういう色々な側面のある絵本は
本当に他の方の感想が勉強になるし、楽しいですね^^
私もTBさせて頂きます。
おおかみは、なんで「け」!なのかなと思いますが、
思った次の瞬間「け」以外の言葉は、まったく
あてなまらないような気もしてきて。この「け」
一文字の重みを、感じます。
佐々木マキさん、すごい絵本を作ったなあと
つくづく感心してしまいます。