昨日6月14日金曜日は、読み聞かせの当番日でした。
1年生のクラスで、絵本を3冊読みました。
最初は『ちいさなヒッポ』。今回1年生に「届ける絵本」です。
木版画の絵が素晴らしいです。
子どものカバのヒッポが、お母さんカバから、言葉や習慣を
教えてもらう様子がなんとも愛らしく、途中キケンな場面に遭遇しますが、
ちゃんとお母さんが助けに来てくれて、読んでる側も聴いている子供たちも
ほっと胸をなでおろして終わりにすることができます。
幼いときに、親子で寄り添って何度でも楽しめるよい絵本だなーと
思いました。
小学校の教室で読んだのは初めてでしたが、1年生も、ヒッポになりきって
真剣に聴いている様子が伝わったきました。
「いいかい、ヒッポ、グァオが
とても だいじなのよ。」
お母さんカバはそう教えますが、このグァオの発音が一番難しかったです(笑)。
2冊めは、今年のことものとも年中向き4月号の『テオのりんご』を読みました。
テオがおばあちゃんの家に、重いバケツに入ったりんごを届に行こうと
森の中を歩いていくと、ひょっこり アライグマが でてきました。
そして、
「おもそうだね、テオ。てつだってあげるよ」
と いって、バケツを はんぶん もってくれました。
りんごをいっこあげれば、バケツが軽くなるとアライグマはテオに
教えます。
次にウサギがやってきて、手にした花をくれた代わりに、テオは
りんごを いっこ ウサギにあげました。
転んだときに散らばったりんごを拾ってくれた御礼に、りすたちにも
りんごをあげ、橋の上まで来た時に、テオは気が付きます。
「どうして、こんなに りんごが へっているの?
そうか、かるくなるって、りんごが なくなるってことだったんだ。
どうしよう。おばあちゃん、がっかりするよ」
残ったりんごも、川から現れたカワウソと押し問答の末に、すべて
川に落としてしまい、テオは大声で泣きだします。
見開きいっぱいに描かれたテオの泣き顔を、聴いていた1年生も
心配そうな顔で見つめていました。
けれど、ページを繰ると、木の陰からどうぶつたちが、思い思いの
贈り物を持ってきてくれ、またテオのバケツはいっぱいになり、
それとともの元気を取り戻したテオも、みんな一緒におばあちゃんの家へ
行き、ハッピーエンドで物語は終わります。
きくちちきさんの、描きすぎない線と水彩画が、逆にどうぶつたちを
生き生きと見せてくれているように感じられました。
中盤で、一度すべてを失くし、大声で泣いてしまうテオが、なんとも
この時期の子供らしく、新鮮で、好感が持てました。
そうですよね、困ったら、悲しくなったら、大声で泣けばいいんですよ。
そこから解決策が見つかることもありますものね。
裏表紙はテオの後ろ姿が描かれているので、顔がなくて真っ黒なわけですが‥。
「なんで後ろの絵には顔がないの?」と訊いてきた子がいて、
「なんでだと思う?」の私の問いに、すぐに「後ろ向きだから~」と答えて
くれた子も居て‥1年生って、やっぱり面白いと思ったのでした。
すこしだけ時間があったので、『あいさつってたのしい』を読んで、
終わりにしました。
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