5月19日日曜日、久しぶりに上野へ出かけました。
国立科学博物館で、国立民族博物館との共同企画で
「ビーズ展」をおこなっていると知ったからです。
わたし、漠然と、ビーズとは、あのつぶつぶの‥貝だったりガラスだったり‥の
ことを指しているんだと思っていたのですが、まずそこからして、無知でした。
ビーズとは こう定義されてました。
さまざまな部材をつなげたもの。
そしてこう続いています。
ビーズに用いられる素材はさまざまで、それらが持つ性質はビーズの役割に
大きな影響を与えています。ビーズの持つ性質を考えるときに、素材について
考えることが重要です。
そこを踏まえた上で、「植物」「動物」「貝」「石」「金属」「ガラス」
そして「21世紀のビーズ」というふうに展示されていました。
「植物」のビーズは身近で、わかりやすいし、作り易くもありますね。
たとえば数珠玉とか。
はるか昔の、見知らぬ土地の人たちも、数珠玉繋げていたのかと思うと
なんか親近感わいてきます。
でも、まだ「糸」というものがなかった頃にも、ビーズはあったわけで、
そのあたりは、次の「動物」に移ると、腱を割いてひも状にして
骨や爪などを繋いだものがありました。
なかなかワイルドなコーナーで‥人の歯のビーズなんかもありました。
(顎をくだかないときれいな歯の形は揃えられないそうで、そのため
ひとりの人間の歯ではなく、また年代も同一ではないそうです。貴重な
ものなので、欠損しても保管しておいて、また新たに繋直したりした
のでしょうか‥)
この「動物」のコーナーは、この動物のここを使いましたの説明のために
本体の剥製も飾ってあって、そのあたりが科学博物館との共同企画ならでは、
とのことでした。
「貝」、「石」のビーズは、ビーズと聞いてすぐに思い浮かぶような、
美しいネックレスなどがありましたが、固く小さいものをどんなふうに
繋いでいったのかーということがここでは大変興味深かったです。
インドのグジャラート州で今も昔ながらの分業で、ビーズを作っている
職人さんのビデオがあり、それはもっと別の(たぶん南米)、もっと昔の
人たちも同じ技法を用いていたので、人間の知恵は洋の東西を問わないのだ、
などと思いながら見入りました。
(まあ私が無知なだけかもしれませんが、ある程度の大きさにした石に、
穴をあけて、紐や糸を通してから、ひたすら転がしていって、形を整えるから
あんなにきれいに揃った粒になるのですねーーーー。知りませんでした。)
「金属」のビーズは、精工でしたが、ひたすら重そうでした。
富の象徴でもあるのかなーと思いましたが、身に着けていることがイコール修行の
ようにも見えました。
そして、展示はビーズの代名詞と言ってもよいのでは?の「ガラス」になると
大切な貿易品だったというのが興味深かったです。もはや身に着けている人たちと
作り手とは一致しなくなってきているということが。
アフリカ、南スーダンのディンカ族のガラスビーズでできた「コルセット」は
とても美しかったです。(ここに画像が載ってます)
検索で知りましたが、背が高く美しいことで有名は部族なのですねー。
たしか、その「コルセット」がライオンキングの衣装のヒントになったとか。
一緒に行った夫とともに、わかるわかると頷きました。
最後は「21世紀のビーズ」。
ビーズ織りで作った打掛が素晴らしかったけど、着てみたいという感じでは
なかったかな(笑)。
それと、ミシンでビーズ刺繍ができる!というのもありました。
全体的にコンパクトではありましたが、見応えは十分で楽しい展示でした。
6月16日日曜日までやってます。
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