ひろの映画見たまま

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「罪の手ざわり」、中国で起きた4つの殺人事件!

2014-06-10 19:04:51 | 中国映画

おススメ度 ☆☆☆☆

「長江哀歌」以来、7年ぶりに長編を手掛けたジャンジャンクー監督、再びカンヌで脚本賞を得ている。

本作は、まったく異なる4つの物語のオムニバス映画。

モチーフは、現代中国社会の泣き所、殺人で表現される。

その時々の殺人場面は鮮烈。ジャンクーの新境地だ。

だが、その殺人の背景は、貧富の格差だ。

中国が抱える、今最大のテーマだ。

解決策はあるのか。

この映画は、殺人者の側から描いているので、動機というか、そこに至る様々な社会のひずみが語られる。

一方で、描かれる背景は、今の中国の象徴だ。PM2・5とおぼしき靄のかかった都会の風景。整然と並んだ団地。

地方も変化してきている。だが、ここにも公害が、そして描写される工場の現場。人件費を切り下げたセミオートマの大きな工場。

長江のその後の廃墟と船着場。

一方、不夜城と目される近代的な娯楽設備。

賄賂、強盗、売春、ひずんだ社会は、富める者のおごりを産んでいる。底辺はさらに底辺へ。

所々挿入される、京劇などのお芝居。そこでも監督の意図は語られる。

中国も、銃社会。(一般の市民も銃保持が可能なのか?)

そして規則に縛られる。

恋愛もままならない。出稼ぎ。そこにも差別が。

一見単純なテーマの映画だが、描かれている内容は奥深い。

自由に描けない中国での精一杯の表現か?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント (2)
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