おすすめ度 ☆☆☆★ (劇場鑑賞)
光 目の見えない人にとって、光とは?
ディスクライバー(音声ガイド原稿制作者)の尾崎美佐子(水崎あやめ)、彼女はまだ新米なので、モニターである視覚障碍者からアドバイスを受けている。
その中に、弱視のカメラマン雅也(永瀬正敏)がいる。彼はぶっきらぼうに辛辣な批評を加える。
この二人の触れ合いを通して、光の意義を紡いでいく。
主演の永瀬正敏は、自ら映像作家としても活躍しており、この映画でも、彼の作品が多用されている。
そして、絶食という枷を課して、見えなくなる映像作家を、その動きで演じている。
アップとフレームの絞り込みと、手持ちカメラで、揺れ動く斬新な映像で、その姿を描いていく。
そして緑の自然の揺れ動く映像は、河瀨監督おてのもの。
主として、彼女のホームタウン奈良を舞台にしている。
そして、ディスクライバーが、解説する映画の俳優(神野美鈴)と監督(藤竜也)。
痴ほう症の美佐子の母と今は亡き父。
雅也のカメラの盗難と破棄。
そして2人の接近。
これらを描いて、二人の成長と未来を描いている。
それにしても、光の使い方はうまい。
ラスト、映画の解説を樹木希林が担当している。