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JR西日本 113系電車(日根野区F408編成)~先頭車と中間車の格差は…

2009-09-25 | 鉄道[近畿・JR]

 

数日前「MAKIKYUのページ」では、専ら御坊~紀伊田辺間で運用されるきのくに線ワンマン用の113系電車に関して取り上げましたが、MAKIKYUが先月この車両に乗車して御坊に到着した後は、御坊で一旦途中下車(この事に関しても、近日中に別記事で取り上げたいと思います)した後に再び紀勢本線(きのくに線)に乗車し、和歌山を目指したものでした。

御坊~和歌山間は昼間は概ね毎時2本程度の普通列車が運転され、それも4両編成で運転される列車が大半を占めていますので、紀勢本線の他区間に比べ、普通列車のサービスレベルは高いと言えます。

その充当車両は主に113系と117系が充当(一部列車では221系など、JR化後に新造された車両も運用されます)され、元々転換式クロスシートの117系だけでなく、近年は113系の中にも通称N40工事などと呼ばれる大規模な延命改修工事と併せ、転換式クロスシート装備に改められた編成が存在していますので、御坊~和歌山間の普通列車は量・質の両面できのくに線随一と言えます。

この御坊~和歌山間の普通列車は、充当系列は基本的に決まっており、117系などが充当される列車の場合は、確実に転換式クロスシート車に乗車できるのですが、過半数を占める113系は、延命工事施行の有無に関係なく同系の運用に充当されます。

そのため113系充当列車の場合は、同じ時刻の列車でも日によって大きな当り外れがあり、しかも御坊~和歌山間を中心に、阪和線や紀伊田辺方面などでも運用される日根野区の113系は、現在殆どの編成が4両全て延命工事施行車で構成されているか、逆に4両全てが延命工事を施工していない車両のいずれかで構成されています。

この両車は同系列の車両だけあって、車内設備だけでなく外観も大きく異なり、塗装も前者は近年のJR西日本標準塗装とも言えるベージュと茶色に青帯、後者は通称阪和色などと呼ばれ、基本的に日根野区所属車両だけ(車両転属の関係などで、一時的に他地区で運用される事もあります)が国鉄時代から纏っている灰色にブルー帯ですので、容易に識別可能となっています。

しかしながら日根野区の113系は、現在殆どの車両がどちらかの装いで統一されている中で、F408編成と呼ばれる1編成だけは、両先頭車が延命N40工事施行車、中間2両の電動車ユニットが阪和色の比較的原型を保った車両の混成編成となっています。

MAKIKYUが御坊駅で和歌山方面へ向かう普通列車に乗車する際は、偶然この不揃いな外観のF408編成に遭遇したのですが、この編成は日根野区113系各編成の中で最も異彩を放ち、注目を集める存在にもなっています。

しかもF408編成の中間電動車ユニットは、今では姿を見る機会も少なくなった窓の四隅が丸い非ユニット窓、冷房装置脇のベンチレーターも113系では今や少数派のグローブ形となっている古参車(昭和39年汽車会社製)で、当然ながらセミクロスシートのボックス席はシートピッチ拡大前の非常に狭い座席(113系は現在大半を占める後期形のシートピッチ拡大車でも、決して快適とは言い難い車両ですが…)です。

中間車2両は113系の現在稼動している車両の中では、設備的に最低レベルと言っても過言ではない状況(ここまで酷い車両は遭遇機会自体が少ないですので、希少価値はありますが…)なのに対し、両先頭車は新快速などで活躍している223系と同レベルにまで車内設備のグレードが高められ、117系などを凌ぐ程ですので、乗車する号車によって設備面では雲泥の差があります。

この設備格差はかつて首都圏の東海道線や横須賀線などで、長編成を構成して活躍した同系グリーン車組み込み編成の普通車とグリーン車並か、内装の格差等も加味するとそれ以上かも…と感じる程でした。

しかもF408編成はどの車両でも全車普通車自由席で、専ら普通乗車券だけで乗車できる普通・快速列車での運用ですので、F408編成に遭遇したらMAKIKYUは座れる限り両先頭車を選びます(先月乗車した際は、一番前の車両に乗車しました)が、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様は如何でしょうか?