今年春の青春18きっぷ有効期間は、MAKIKYUは公休日(仕事柄休日が一定せず、土日=休みではありませんので…)の関係で余り遠出には使えなかった事もあり、日帰りで比較的近場へ出向くのに使うのがメインという状況でした。
その日帰り旅行での使用は、横浜からはさほど遠くないものの、JR会社間の境界を跨ぐ事もあり、青春18きっぷシーズン外では割安なフリー乗車券などが限られてしまう静岡県方面へ、1ヶ月強の有効期間内に2回出向く事になったのですが、その内3月に静岡県内へ出向いた際には、静岡市まで足を伸ばしています。
この日は静岡鉄道の長沼車庫で、リバイバル塗装車両の撮影会が開催されていた事もあり、MAKIKYUはこのイベントにも参加し、その様子を「MAKIKYUのページ」でも取り上げていますが、この日はこの静岡鉄道リバイバル塗装編成以外に、伊豆箱根バスでもリバイバル塗装車に遭遇しており、今日はこちらを取り上げたいと思います。
伊豆箱根というと、西武グループの交通事業者として知られ、近年鉄道から分社化されたバス部門は、ライオンズカラーの装いは見るからに西武グループという雰囲気を放っていますが、バス事業は既に開業80周年を迎えています。
近年になってリバイバルブームを意識したのか、開業80周年を記念して「レトロバス」と称し、昭和時代の装いを纏ったバスを数台走らせており、MAKIKYUは以前この装いのバスを大場駅前で目撃した事もあったのですが、特別塗装で数が限られているだけあって、今まで乗車する機会はありませんでした。
先月静岡まで出向いた際にも、昼間に東海道本線を利用し、東京・横浜方面~静岡方面を移動する際には乗換えとなる熱海駅で一旦途中下車したら、駅近くの車庫でこの装いのバスを目撃したものでした。
このバスの様子を伺うと、比較的至近の時間に近場の熱海後楽園へ向かうバスに充当される様子でしたので、熱海では特に先を急ぐ状況でもなかった事もあり、少し時間を確保して熱海後楽園まで乗車したものでした。
このレトロバスは最新型車両を旧塗装で導入した訳ではなく、また特定の年式・車種を選定した訳でもありませんので、以前大場でレトロバスを目撃した際は中型車だったものの、今回熱海で乗車した車両は日産ディーゼル製の大型車でした。
それも西武バスから移籍した車両で、座席を増設しているものの西武時代の雰囲気を随所に感じる車両でしたが、地方ではまだまだ普通に走っている年式とはいえ、大都市圏の排ガス規制区域からは既に姿を消し、PASMO取扱車にしては結構古参の部類(平成4年式)に入る車両というのも注目点と言えます。
旧年式大型車が好きなMAKIKYUとしては、PASMOで乗車(バス共通カードを買い貯めしていますので、7月まではバスでの使用機会は限られそうですが…)するバスにしては結構な当りと感じたもので、この手の特殊塗装車らしく車内にも過去のバス写真などが多数掲げられていましたので、特に古参バスが
好きでなくても楽しめのでは…と感じたものです。
また今回「レトロバス」に乗車した路線は、区間が短いだけあって所要15分程度、運賃も220円と手頃にレトロバスを楽しめたものでしたが、列車では幾度も通る熱海も、市街地へ足を伸ばす機会は皆無でしたので、起伏のある独特な雰囲気の熱海の街中の様子を眺めるにも最適で、「レトロバス」でなくても熱海で時間が空けば、手頃に乗車できる路線として良いのでは…と感じたものでした。
ただ熱海駅~熱海港・熱海後楽園間の路線は伊豆箱根バスと東海バスグループによる共同運行となっており、昼間は概ね交互での運行となっている様子でしたが、熱海駅の熱海後楽園行バス停にある時刻表には運行事業者がどちらか記されていない上に、PASMOは伊豆箱根バスの方でしか通用しません。
その上東海バスが駅前の案内所や車内などで発売している紙製回数券(案内所では20円券の綴りで200円という低額券もあります)は、逆に伊豆箱根バスで通用しないなど、乗車する便によって使用する乗車券を使い分けないといけない点は不便に感じたもので、PASMOを所持した東京方面からの不慣れな観光客が多い土地柄も考えると、乗車券類の相互利用が難しいのであれば、せめてどの会社が運行する便なのかを各バス停やHP(こちらも時刻掲載のみです)で明記して欲しいと感じたものでした。
(市街地にあるバス停では伊豆箱根・東海それぞれのポールが並んで立っている所もあり、全てのバス停で該当する事ではないのですが…)